心停止

緊急

心停止

初動・CPR・リズム再評価・原因検索・心停止後管理(AHA 2025)

心停止対応の流れ

AHA 2025 · 医療者向け
生後28日以降〜思春期前。

院内承認前の参照資料

対応段階から探す

表示中:心停止を疑ったとき

心停止を疑ったとき

反応がなく、正常な呼吸がない場合(死戦期呼吸を含む)に、脈を10秒以内で確認します。

  • 上の状態で明確な脈がない、または脈の有無を判断できない場合は、胸骨圧迫と換気を開始する。
  • 明確な脈がある場合は呼吸・循環を評価する。呼吸が不十分なら換気を支援する。
  • 応援と救急カートを要請する。体重入力や画面操作を待ってCPRを遅らせない。

参照画面です。閲覧で処置の実施記録や投与回数は更新しません。

CPRの質
  • 胸骨圧迫は100〜120回/分。深さは胸郭の前後径の少なくとも1/3(乳児約4cm、小児約5cm)。胸郭を十分に戻す。
  • 高度な気道がない場合は、救助者1人で30:2、2人以上で15:2。思春期前の対象に適用する。
  • 高度な気道がある場合は圧迫を連続し、換気は20〜30回/分を目安に年齢と臨床状態で調節する。過換気を避ける。
  • 圧迫担当は約2分で交代する。リズム確認と交代による中断を短くする。
可逆的原因
  • 循環血液量減少、低酸素、アシドーシス、低血糖、低/高カリウム、低体温。
  • 緊張性気胸、心タンポナーデ、中毒、肺/冠動脈血栓。
  • ショック適応・非適応の両経路で、CPRを続けながら検索し、原因に応じて治療する。
血管路・薬剤
  • IV(静脈内)またはIO(骨髄内)を確保する。除細動とCPRを遅らせない。
  • アドレナリンは0.01mg/kg、1回最大1mg。0.1mg/mLの調製液なら0.1mL/kg。原液と調製液を混同しない。
  • 非適応リズムでは早期投与。適応リズムでは原則2回除細動後に投与し、迅速な除細動ができない場合は早い投与を検討する。ROSCまで3〜5分間隔の反復を検討する。
  • 難治性VF/無脈性VTに、アミオダロン5mg/kgボーラス(初回最大300mg、追加の1回最大150mg)またはリドカイン1mg/kgを検討する。反復方法は原典と院内手順を確認する。
  • 投与前に、採用製剤・調製濃度・投与方法・実際の投与時刻を確認する。
心停止後管理
  • 酸素化・換気は基礎疾患と臨床状態に合わせて調節する。SpO₂は94〜99%を目安にする。
  • 収縮期血圧と平均血圧は年齢別10パーセンタイルを超えるよう管理する。低血圧の診断閾値をそのまま管理目標にしない。
  • 昏睡例では中枢体温を継続監視し、37.5℃を超える発熱を避ける。体温管理療法の方法は集中治療チームと決める。
  • 持続する意識障害では、資源があれば脳波を評価する。けいれんを治療し、血糖と電解質を評価する。
根拠・対象・確認日

体重未入力でも、初動と次の判断を確認できます。

生後28日以降〜思春期前。出生直後の新生児蘇生は対象外。

院内採用手順・製剤・機器の確認前。院内承認済みの手順ではありません。

AHA 2025の原典を基にした説明です。院内採用基準を確認して使用してください。

説明の更新日:2026-10-14

心停止の投与・除細動を計算

心停止の用量

医療者向け・AHA 2025。生後28日以降〜思春期前。院内採用手順・製剤・機器の確認前で、院内承認済みの手順ではありません。

CPRや除細動を入力待ちで遅らせない。実測体重を優先し、不明なら検証された身長テープ等を使う。

ソフトウェア入力範囲:0.5〜200 kg。小数3桁まで。年齢の適用範囲とは別です。

抗不整脈薬・脈あり頻拍・出典

難治性VF/無脈性VT:アミオダロン5mg/kgボーラス(初回最大300mg、追加の1回最大150mg)またはリドカイン1mg/kg。反復方法、採用製剤と投与方法は原典・院内手順を確認します。

脈がある頻拍の同期電気ショック・ATP・緩徐投与の抗不整脈薬は、心停止の量と分けて頻拍のページで確認します。

AHA/AAP 2025 小児心停止アルゴリズム/心停止の対応手順

全体図・詳しい処置例

判断の流れ

拡大して見る ↗
小児の心停止への初期対応 反応・呼吸と10秒以内の脈確認からCPRを開始し、ショック適応の有無に応じた処置後にCPRと原因治療を続ける。 次へ 次へ 適応 非適応 次へ 次へ 次へ 反応なし+呼吸なし/死戦期呼吸 10秒以内に明確な脈なし・判断できない 応援と除細動器を要請 反応なし+呼吸なし/死戦期呼吸 10秒以内に明確な脈なし・ 判断できない 応援と除細動器を要請 CPR開始 + バッグマスク換気・酸素 CPR開始 + バッグマスク換気・酸素 ショック適応リズム? ショック適応 リズム? VF / 無脈性VT 速やかに電気ショック VF / 無脈性VT 速やかに 電気ショック 心静止 / PEA CPRを続け早期にアドレナリン 心静止 / PEA CPRを続け 早期に アドレナリン 直後からCPRを再開 2分ごとにリズムを再評価 直後からCPRを再開 2分ごとにリズムを再評価 CPRと並行して可逆的原因を治療 ROSCなら蘇生後の管理へ CPRと並行して可逆的原因を治療 ROSCなら蘇生後の管理へ 適応 非適応
判断の順序を示す図。具体的な用量・機材は下の手順と投与早見表で確認する。用量は投与早見表で確認する。AHA/AAP 小児蘇生アルゴリズム(2025)を参照。

心停止対応の要点だけ

  1. 1
    反応なし+正常な呼吸なし(死戦期呼吸を含む)
    脈確認は10秒以内。明確な脈なし・判断不能ならCPR。応援・除細動器・救急カート要請
  2. 2
    CPR開始(100〜120回/分・強く)
    深さは胸郭前後径の少なくとも1/3(乳児約4cm・小児約5cm)。1人30:2・2人以上15:2
  3. 3
    モニター装着後すぐにリズム確認
    初回ショックを2分待たない。以後はCPR2分ごとに再評価
    ショック適応
    除細動:初回2J/kg・2回目4J/kg
    直後にCPR再開・2分。以降は実施回数と上限を確認
    ショック非適応
    ショックなし・CPR継続
    血管路確保後すぐ投与
  4. 4
    気道確保後は圧迫連続
    換気20〜30回/分を目安。年齢・臨床状態で調節し過換気を避ける
  5. 5
    ショック適応・非適応の両方で原因検索
    H:循環血液量減少・低酸素・低血糖など T:気胸・タンポナーデ・血栓・毒物など
  6. 6
    独りなら院内応援を最優先
    圧迫を止めず分担。ROSC後は集中治療チーム・搬送先と連携
アドレナリン(静注・骨髄内)静脈内・骨髄内(0.1mg/mL調製液)
0.01 mg/kg(1回最大1 mg)
0.1mg/mL調製液で0.1mL/kg。静脈内/骨髄内。参考量は心停止の計算欄で確認
電気ショック非同期(除細動)
初回2 J/kg・2回目4 J/kg・以降4〜10 J/kg
AHA 2025。10J/kgまたは成人最大量を上限。機器・実施回数を確認し、計算欄で参考量を確認
アミオダロン静注・骨髄内
5 mg/kg(初回最大300 mg)
難治性VF/無脈性VT。初回最大300mg、追加の1回最大150mg。反復は原典・院内手順を確認
リドカイン静注・骨髄内
1 mg/kg
難治性VF/無脈性VT。アミオダロンの代替。算法に絶対量の上限の明記なし
1ポイント
  • AHA 2025を参照する。対象は医療者、生後28日以降〜思春期前。院内採用手順・製剤・機器は確認前。
  • 胸骨圧迫は100〜120回/分。胸郭前後径の少なくとも1/3(乳児約4cm、小児約5cm)を圧迫し、十分に戻す。中断を短くする。
  • 高度な気道なしでは1人30:2、2人以上15:2。高度な気道がある心停止中は、胸骨圧迫を連続して行い、換気は20〜30回/分を目安に年齢・臨床状態で調節する。過換気を避ける。
  • 約2分ごとにリズムを再評価する。VF/無脈性VTはショック適応、心静止/PEAは非適応。規則的な心電図だけでROSCと判断しない。
  • 非適応リズムはアドレナリンを早期に投与する。適応リズムは除細動を優先し、原則2回後に投与する。迅速な除細動ができなければ早い投与を検討する。
  • 応援要請とCPRを並行する。ROSC後は集中治療チーム・搬送先と連携する。
2手順(アルゴリズム)
  1. 1
    認識と応援要請
    反応がなく、正常な呼吸がない(死戦期呼吸を含む)場合に、医療者が脈を10秒以内に確認する。明確な脈がない、または脈の有無を判断できなければCPRを開始する。明確な脈がある場合は呼吸・循環を評価し、必要な酸素化・換気補助を行う。応援と救急カートを要請する。体重入力や画面操作を待たない。
  2. 2
    CPR開始
    胸骨圧迫は100〜120回/分、深さは胸郭前後径の少なくとも1/3(乳児約4cm、小児約5cm)。胸郭を十分に戻し中断を短くする。高度な気道がなければ1人30:2、2人以上15:2。バッグマスク換気と酸素投与、モニター・除細動器の装着を並行する。
  3. 3
    初回のリズム評価・以後約2分ごと再評価
    モニター・除細動器の装着後、すぐにリズムを評価する。初回のVF/無脈性VTへの除細動を、CPR2分が終わるまで待たない。以後はCPRを約2分間行うたびにリズムを再評価し、確認による圧迫の中断を短くする。
    ショック適応(VF・無脈性VT)
    AHA 2025:初回2J/kg、2回目4J/kg。以降は4J/kg以上とし、10J/kgまたは成人最大量の低い方を超えない。 実際のショック回数・機器の成人上限を確認して量を選ぶ。1回のショック直後にCPRを再開し2分間続ける。IV/IOの確保と原因検索を並行する。アドレナリンは原則2回除細動後、迅速な除細動ができなければ早い投与を検討する。難治性VF/無脈性VTでは3回目除細動後のCPR中にアミオダロンまたはリドカインを検討する。
    ショック非適応(心静止・PEA)
    ショックは行わずCPRを続ける。IV/IOを確保し、アドレナリン0.01mg/kg(1回最大1mg)をできるだけ早く投与する。最初のCPR2分が終わるまで待たない。反復は実際の投与時刻と3〜5分間隔を確認する。約2分ごとにリズムを再評価し、原因検索を並行する。
  4. 4
    高度な気道確保後の換気
    高度な気道がある心停止中は、胸骨圧迫を連続して行い、換気は20〜30回/分を目安に年齢・臨床状態で調節する。過換気を避ける。 気管チューブの位置は呼気CO₂と身体所見で確認し、継続して監視する。
  5. 5
    治療可能な原因の検索(HとT)
    ショック適応・非適応の両方で、CPRを続けながら治療可能な原因を検索する。循環血液量減少、低酸素、アシドーシス、低血糖、低/高カリウム、低体温。緊張性気胸、心タンポナーデ、中毒、肺/冠動脈血栓。原因に応じて治療する。
  6. 6
    リズムと脈を再評価する
    約2分ごとにリズムを再評価し、圧迫の中断を短くする。VF/無脈性VTはショック適応の経路へ、心静止/PEAは非適応の経路へ切り替える。規則的なリズムなら脈を確認する。脈・循環の回復を医療者が確認したらROSC後管理へ進む。脈がない、または判断できなければCPRを再開する。
  7. 7
    ROSC後の初期対応
    基礎疾患と臨床状態に合わせて酸素化・換気を調節し、SpO₂ 94〜99%を目安にする。収縮期血圧と平均血圧は年齢別10パーセンタイルを超えるよう管理する。低血圧の診断閾値をそのまま管理目標にしない。昏睡例では中枢体温を継続監視し37.5℃を超える発熱を避ける。体温管理の方法は集中治療チームと決める。持続する意識障害では資源があれば脳波を評価し、けいれんを治療する。血糖・電解質も評価する。
  8. 8
    人手が足りないとき・搬送
    CPRを中断せず応援と救急カートを要請する。2人以上で圧迫・換気・血管路・記録を分担する。圧迫担当は約2分で交代し、疲労があれば早めに交代する。ROSC後は集中治療チームや受け入れ先と早期に連携し、処置歴・投与時刻・リズムの変化を引き継ぐ。
3機材・手技
電気ショック(除細動器)
AHA 2025:初回2J/kg、2回目4J/kg。以降は4J/kg以上とし、10J/kgまたは成人最大量の低い方を超えない。 成人上限が不明なら、体重だけから確定Jを出さない。
  1. 実際のショック回数を確認する。初回2J/kg、2回目4J/kg、以降4〜10J/kgから医療者が選ぶ
  2. 機器・院内手順の成人最大量と10J/kgの低い方を上限に、計算欄で参考量を確認する
  3. 傷病者から離れてショックを1回行う。直後にCPRを再開し2分間続ける
  4. 画面を進めた回数やリズム変更からショック回数を自動で決めない
血管路確保
静脈路をすぐに確保できない場合は、時間を空けずに骨髄路(IO)を確保する
  1. 末梢静脈路を試みる。信頼できる静脈路をすぐに確保できなければ骨髄路に切り替える
  2. 脛骨近位などに骨髄針を刺入する
  3. 確保できた血管路から、胸骨圧迫を止めずに薬剤を投与する
高度な気道確保後の換気
高度な気道がある心停止中は、胸骨圧迫を連続して行い、換気は20〜30回/分を目安に年齢・臨床状態で調節する。過換気を避ける。
  1. 胸骨圧迫を連続して行い、圧迫と同期せず換気する
  2. 20〜30回/分を目安に、年齢・臨床状態で調節する。過換気を避ける
  3. 呼気CO₂と身体所見で気管チューブの位置を確認し、継続して監視する
4処置・処方例
Rp. 1アドレナリン AHA 2025:0.01mg/kg、1回最大1mg。0.1mg/mLの調製液では0.1mL/kg。1mg/mL原液と混同しない。 静脈内/骨髄内(0.1mg/mL調製液)
心静止/PEAは早期投与。VF/無脈性VTは原則2回除細動後に投与し、迅速な除細動ができなければ早い投与を検討する。反復は実際の投与時刻と3〜5分間隔を確認する。
  1. 0.1mg/mL調製液の0.1mL/kg(0.01mg/kg、1回最大1mg)。参考量は心停止の計算欄で確認する
  2. 静脈内または骨髄内から投与する。濃度・採用製剤・投与方法を院内手順で確認する
  3. 実際の投与時刻を記録し、反復する場合は3〜5分間隔を確認する
Rp. 2アミオダロン AHA 2025:5mg/kgボーラス。初回最大300mg、追加の1回最大150mg。反復方法は原典・院内手順を確認する。 静注/骨髄内
除細動とCPRを継続しても持続する難治性VF/無脈性VTで、3回目除細動後のCPR中に検討する。リドカインは代替薬。画面の閲覧で投与回数を決めない。
  1. 初回5mg/kg(初回最大300mg)をボーラスで静注または骨髄内投与する
  2. 追加の1回最大量は150mg。反復方法・採用製剤・調製と投与方法は原典・院内手順を確認する
Rp. 3リドカイン AHA 2025:1mg/kgを静注または骨髄内投与する。算法に絶対量の上限は明記されていないため、この表で独自の上限を加えない。 静注/骨髄内
難治性VF/無脈性VTでアミオダロンの代替として検討する。採用製剤・投与方法を院内手順で確認する。
  1. 1mg/kgを静注または骨髄内投与する。独自の絶対量上限を加えない
5落とし穴
  • 体重入力や画面操作を理由にCPR・除細動を遅らせない。実測体重を優先し、不明なら検証された身長テープ等を使う。
  • 高度な気道後は20〜30回/分を目安に、年齢・臨床状態で換気を調節し、過換気を避ける。
  • 心静止/PEAのアドレナリンは早期投与。最初のCPR2分が終わるまで待たない。
  • 非同期の除細動はAHA 2025の初回2J/kg・2回目4J/kg・以降4〜10J/kg。成人最大量を確認する。脈あり頻拍の同期電気ショックと混同しない。
  • アミオダロンは初回最大300mg、追加の1回最大150mg。初回の上限を追加投与に使わない。反復は原典・院内手順を確認する。
  • 規則的な心電図だけでROSCと判断しない。脈・循環回復を確認する。ショック適応・非適応のどちらでも原因検索を続ける。
  • 昏睡例のROSC後は37.5℃を超える発熱を避け、体温管理方法は集中治療チームと決める。

医療者向け。心停止の説明・計算はAHA 2025を参照します。院内採用手順・製剤・機器の確認前。ほかの参考項目は各原資料・適用条件を確認してください。個別の診断・治療は担当医療者が判断してください。

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