2-14先天性吸気性喘鳴・喉頭軟化症
きゅうきせいぜんめい・こうとうなんかしょう・stridor
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 出生後早期からの吸気音、哺乳/啼泣との関連、陥没呼吸、無呼吸・チアノーゼと体重増加を確認する。[1]
- 無呼吸、チアノーゼ、持続する陥没、意識悪化:上気道閉塞の急変として最小限の刺激で呼吸評価し、気道を確保できるチームへ緊急相談する。[1][2]
- 軽症で哺乳・成長に問題がなければ経過観察を行い、重い閉塞や成長障害は専門医と外科治療を検討する。[1]
2鑑別のながれ
- 乳児の慢性吸気音→哺乳/啼泣時増強、成長は保たれる→喉頭軟化症等を耳鼻科で評価する。[1]
- 突然出現/急変した喘鳴→窒息機転、発熱、流涎や全身不良→異物、感染性閉塞等の別原因を評価する。[2]
3検査
- 耳鼻科で柔軟性喉頭鏡等により構造と動きを確認し、重症や非典型なら下気道・睡眠/嚥下も評価する。[1]
4対応の注意
避けること・注意:SpO2が保たれていることだけで重症閉塞を否定しない。低酸素は遅い所見であり、喘鳴が小さくなっても空気流入低下なら悪化を考える。[2]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 軽症で哺乳・成長に問題がなければ経過観察を行い、重い閉塞や成長障害は専門医と外科治療を検討する。[1]
- 先天性気道狭窄のある児は小さな急性浮腫でも悪化し得るため、感染時の変化を評価する。[2]
フォローと再評価
- 哺乳・体重増加・睡眠/無呼吸と呼吸負荷を追い、経過が非典型なら診断を見直す。[1]
根拠と適用範囲
- American Thoracic Society Laryngomalacia:学会患者資料。症状・検査・重症時介入
- RCH Acute upper airway obstruction:小児急性閉塞。先天疾患の増悪時に使用
6帰宅・入院の目安
- 帰宅軽症と専門診断され、呼吸/哺乳・成長と再診を確認できる場合に外来観察する。[1]
- 入院無呼吸/チアノーゼ、強い呼吸仕事、摂食障害・低酸素は入院/気道評価を行う。[1][2]
- 搬送・紹介小児耳鼻科/呼吸器へ紹介し、重症は麻酔/集中治療と気道方針を相談する。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- 出生後から音がするが、自然に治るとして待てる条件は?
- 喉頭軟化症の多くは成長に伴い軽くなるが、音の大きさだけで判断しない。哺乳量、むせ、陥没呼吸、無呼吸、チアノーゼと体重増加を確認する。軽症で哺乳と成長が保たれていれば追跡できるが、症状が強い例は早期に耳鼻科・呼吸器科へ紹介する。
根拠:ATS 喉頭軟化症 - 喉頭軟化症が疑わしいとき、全例でCTを撮る?
- 病歴と診察に基づき、必要時に専門医が軟性喉頭鏡などで構造と動きを確認する。典型的な音だけで他の気道病変を否定せず、診断が不明、経過が非典型、哺乳や成長に影響する場合は専門評価へつなぐ。検査法は気道の安全を含めて選ぶ。
根拠:ATS 喉頭軟化症 - 哺乳時のむせと体重増加不良が出たら経過観察を続ける?
- 以前より哺乳に時間がかかる、むせる、体重が増えない場合は重症度を見直す。嚥下や気道の評価を依頼し、栄養方法と必要な介入を専門チームで検討する。無呼吸や青くなる発作、強い呼吸困難があれば定期予約を待たず緊急評価とする。
根拠:ATS 喉頭軟化症
8家族への説明
音の大きさより呼吸の苦しさ、唇の色、飲める量と体重をみる。青くなる・息が止まる時は直ちに救急受診する。[1]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。