3-2 急性陰嚢症・精巣捻転

緊急

3-2急性陰嚢症・精巣捻転

陰嚢痛・精巣捻転・TWISTスコア
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次9項目

ページ内目次

1ポイント

↑ このページの入口へ

2鑑別のながれ

↑ このページの入口へ

3計算・スコア

スコア

TWISTスコア(精巣捻転の可能性)

精巣腫脹
硬い精巣
精巣挙筋反射
悪心・嘔吐
高位精巣

合計 — / 7点

全項目を選択すると判定が出ます。

捻転例の約10%は反射が保たれている。反射があることを否定の根拠にしない

↑ このページの入口へ

4検査

↑ このページの入口へ

5処置・処方例

Rp. 1セフトリアキソン(CTRX) 1回1g・1日1〜2回・点滴静注、投与日数は重症度により1〜7日間 点滴静注
精巣上体炎(捻転は否定的)と判断し、性活動期(思春期・性活動歴あり)と考えられるときに単剤で開始する。淋菌をカバーする第一選択で、クラミジアを狙う薬剤(ミノサイクリン・ドキシサイクリン等)の追加要否とタイミングは翌朝の専門科判断に委ねる
  1. 性活動期の精巣上体炎と判断したら、セフトリアキソン1gを1日1〜2回、点滴静注で開始する
  2. 重症度に応じて1〜7日間投与する
  3. この時点でクラミジアを狙う薬剤は追加しない。追加要否は翌朝の専門科判断に委ねる
Rp. 2抗菌薬(非性活動期・思春期前の精巣上体炎) 薬剤名・用量は当院のアンチバイオグラムに従って選ぶ(大腸菌を標的に第1〜3世代セフェムを軸に検討) 内服・静注
尿路感染症型として扱う。尿路感染症シートと同じ考え方
↑ このページの入口へ

6帰宅・入院の目安

↑ このページの入口へ

7診療中の疑問と回答

超音波で血流があれば、精巣捻転は否定できる?
部分捻転や間欠性では血流が保たれることもある。突然の痛み、精巣の位置、嘔吐など臨床的疑いを優先し、画像陰性だけで終了しない。当院では疑った時点で手術可能な施設へ連絡し、超音波の実施や再検のために搬送を遅らせない。
根拠:RCH 急性陰嚢痛・腫脹(海外小児指針) / 日本泌尿器科学会 陰嚢の急な腫れ・痛み
来院時には痛みが消えた。帰宅でよい?
自然に戻った間欠性捻転の可能性がある。突然の発症・消失、反復、精巣位置の変化を確認し、泌尿器科へ相談する。痛みの消失を確定的な否定材料にせず、再燃時に直ちに受診することも伝える。思春期男児の腹痛では陰嚢の確認を省略しない。
根拠:RCH 急性陰嚢痛・腫脹(海外小児指針) / 日本泌尿器科学会 陰嚢の急な腫れ・痛み
精巣上体炎らしいので、抗菌薬を出す前に何を確認する?
まず捻転を十分評価する。年齢、尿症状、尿検査と培養、性活動歴をプライバシーに配慮して確認し、病原体と基礎尿路異常の可能性を考える。小児を成人の尿道炎レジメンに自動的に当てはめず、本文の院内対応と専門科の判断で処方する。
根拠:RCH 急性陰嚢痛・腫脹(海外小児指針) / 日本泌尿器科学会 陰嚢の急な腫れ・痛み
低リスク(0〜2点)なら安心していい?
いいえ。低リスクでも捻転率2.2%(メタ解析)。臨床的に疑わしければ送る。
用手整復は当院で試みる?
試みない。疑った時点で速やかに搬送する。
挙筋反射があれば捻転は否定できる?
できない。約10%は反射が保たれたまま捻転している。
精巣上体炎と分かったら当直で治療する?
性活動期はCTRX単剤で開始し、クラミジア狙いの薬剤追加は翌朝の専門科判断に委ねる。非性活動期は尿路感染症型として当院のアンチバイオグラムで選ぶ。
↑ このページの入口へ

9家族への説明

精巣(睾丸)にいく血管がねじれて、血が流れなくなっている可能性があります。この病気は、ねじれを戻すまでの時間で結果が決まります。当院では手術ができないので、手術のできる病院へすぐ移っていただきます。移動の時間も結果に響くので、急いで決めてください。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

スペースで絞り込み(例:夜尿症 休薬)↑↓ 移動 / Enter 開く