6-7小児の脱毛・円形脱毛症
だつもう・円形脱毛症・頭部白癬・抜毛症
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 脱毛の範囲・進み方、鱗屑・炎症、毛の切れ方、瘢痕、眉毛/睫毛/爪を確認。生活や学校、本人の気持ちも評価する。[1][2]
- 強い炎症・痛み、膿疱や瘢痕が疑われる:感染や瘢痕性脱毛を考え皮膚科へ早めに紹介。[2]
- 円形脱毛症は範囲・経過と希望を踏まえ観察/外用などを個別選択。専門の全身治療は年齢、重症度、安全監視を確認する。[1]
2鑑別のながれ
- 円形の脱毛→炎症・鱗屑の有無と毛の所見→円形脱毛症と頭部白癬等を鑑別。[1][2]
- びまん性脱毛→病後経過・牽引・薬剤等→複数の原因を病歴と診察で分ける。[2]
3検査
- 臨床像に応じ真菌検査や毛の観察、必要な血液検査を選ぶ。すべての脱毛に一律の全身検査を行う根拠にはしない。[1][2]
4対応の注意
避けること・注意:ストレスだけを原因にして本人を責めない。診断せず全身ステロイドや発毛薬を一律に始めない。[1][2]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 円形脱毛症は範囲・経過と希望を踏まえ観察/外用などを個別選択。専門の全身治療は年齢、重症度、安全監視を確認する。[1]
- 頭部白癬等の原因があれば原因別治療へ。髪型による牽引や頭皮への刺激を見直す。[2]
フォローと再評価
- 脱毛範囲・進行、治療負担、学校や心理面への影響を確認する。[1]
根拠と適用範囲
- 日本皮膚科学会 円形脱毛症GL2024:病態、鑑別、治療選択、心理社会的負担。小児の全身薬の適応は個別確認。
- AAD Hair loss overview:多様な脱毛原因、感染、牽引、原因に応じた対応。円形脱毛症専門GLではない。
6帰宅・入院の目安
- 帰宅全身状態が安定し、原因確認と経過観察/治療の予定あり。[1][2]
- 入院通常は外来。重い感染や急性精神危機等は別病態で判断。[1][2]
- 搬送・紹介診断不明、急速進行、広範囲、炎症/瘢痕、強い困りごとは皮膚科。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- 円い脱毛なら、検査なしでステロイド外用を始める?
- 鱗屑、発赤、膿疱、折れた毛がないかを先に確認する。感染性の脱毛などでは治療が異なり、ステロイド単独で悪化を隠すことがある。滑らかな脱毛斑でも急速な拡大、眉毛・睫毛や爪の変化を記録し、診断が不確実なら皮膚科へ紹介する。
根拠:日本皮膚科学会 円形脱毛症GL2024 - 小さな円形脱毛症が一つだけなら、全身薬が必要?
- 範囲、経過、年齢、本人の希望から観察や局所療法を検討する。小範囲には自然軽快もある一方、拡大や再発もあるため写真などで変化を追う。全身ステロイドやJAK阻害薬を一律に始めず、進行例では適応年齢と安全監視を含め専門医が判断する。
根拠:日本皮膚科学会 円形脱毛症GL2024 - ストレスが原因と説明し、検査も治療もせずよい?
- 円形脱毛症は自己免疫が関与する疾患で、本人の気持ちだけを原因にしない。脱毛の進行と学校・家庭での負担を別々に評価する。外見を補う工夫も治療の一部であり、症状の説明や学校への配慮を本人の希望に沿って相談する。
根拠:日本皮膚科学会 円形脱毛症GL2024
8家族への説明
脱毛の広さだけで苦痛は測れない。帽子等の外見上の支援や学校への配慮も本人の希望を確かめて相談する。[1]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。