1-20 川崎病

緊急

1-20川崎病

6主要症状のカウント・冠動脈評価・IVIG
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次10項目

ページ内目次

1ポイント

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2鑑別のながれ

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3診断パターン(改訂第6版)

a(定型・確定)6主要症状中5つ以上定型として確定
b(定型・確定)4主要症状+冠動脈病変あり定型として確定
c(不全型・確定)3主要症状+冠動脈病変あり不全型として確定
d(不全型を要検討)3〜4主要症状+冠動脈病変なし参考条項1を確認したうえで川崎病が最も考えられれば不全型と診断
e(十分な鑑別が必要)2主要症状以下十分な鑑別診断を行ったうえで不全型の可能性を検討
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4計算・スコア

スコア

Egami(江上)スコア(川崎病・IVIG不応予測)

2020年日本ガイドライン準拠。初回IVIG前の値を用いる不応予測。川崎病の診断や治療の自動選択には使わない。

ALT
初回治療開始病日
CRP
血小板
月齢

合計 — / 6点

全項目を選択すると判定が出ます。

低得点でもIVIG不応や冠動脈障害は否定できない。主に日本の小児集団で開発され、他集団では予測精度が低下する。未測定項目を0点扱いせず、計算のために専門相談・治療を遅らせない。 3点以上の感度78%・特異度76%。月齢・病日は2020年日本GLの境界値に統一。

出典:日本小児循環器学会:川崎病急性期治療GL 2020 表1

スコア

Sano(佐野)スコア(川崎病・IVIG不応予測)

2020年日本ガイドライン準拠。初回IVIG前の値を用いる不応予測。川崎病の診断や治療の自動選択には使わない。

AST
総ビリルビン
CRP

合計 — / 3点

全項目を選択すると判定が出ます。

低得点でもIVIG不応や冠動脈障害は否定できない。主に日本の小児集団で開発され、他集団では予測精度が低下する。未測定項目を0点扱いせず、計算のために専門相談・治療を遅らせない。 2点以上の感度77%・特異度86%。総ビリルビンを使用し、直接ビリルビンで代用しない。

出典:日本小児循環器学会:川崎病急性期治療GL 2020 表1

スコア

小林スコア(川崎病・IVIG不応予測)

2020年日本ガイドライン準拠。初回IVIG前の値を用いる不応予測。川崎病の診断や治療の自動選択には使わない。

初回治療開始病日
血清Na
AST
好中球分画
CRP
血小板
月齢

合計 — / 11点

全項目を選択すると判定が出ます。

低得点でもIVIG不応や冠動脈障害は否定できない。主に日本の小児集団で開発され、他集団では予測精度が低下する。未測定項目を0点扱いせず、計算のために専門相談・治療を遅らせない。 5点以上の感度76%・特異度80%。原著の4点以上とは閾値が異なる。

出典:日本小児循環器学会:川崎病急性期治療GL 2020 表1

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5検査

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6対応の注意

避けること・注意:治療自体は紹介先で行う(当院でIVIG投与は行わない)。紹介先への申し送り・待機中の参考:ステロイド単独(IVIGを伴わない)での急性期治療は推奨されない。高リスク例へのアスピリン単独の初期治療は避ける。アスピリン投与中のNSAIDs(イブプロフェン等)併用は避ける(抗血小板作用を減弱)。IVIG後の注射の生ワクチン(MR・水痘・おたふく等)は製剤・総量と接種するワクチンを確認して延期する。ベニロン-Iの大量療法後は原則6か月以上、麻疹感染リスクが低い場合の麻疹ワクチンは11か月以上が電子添文の目安。接種担当医が再開日を決定する。詳細は川崎病の診療パスを参照。
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7紹介・入院の閾値

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8診療中の疑問と回答

発熱の日数が短く、全症状がそろわない。再診まで待てる?
現在ある所見だけでなく、既に消えた発疹・結膜充血・四肢変化も確認する。乳児は不全型で診断が難しく、日数や症状の不足だけで除外しない。当院では疑った時点で専門施設へ相談し、ショックや心筋炎所見があれば搬送を急ぐ。
根拠:RCH Kawasaki disease:不全型・治療反応
初回心エコーが正常なら川崎病の治療は不要?
冠動脈変化が病初期に見えないことはある。臨床症状と炎症所見で評価を続け、必要な再エコーを計画する。初回の正常所見だけで否定せず、治療の開始・強化と循環器フォローは専門施設で判断する。
根拠:RCH Kawasaki disease:不全型・治療反応
IVIG後に熱が戻った。すぐもう一度投与する?
再発熱の時刻、初回投与終了からの経過、全身状態を確認し、不応と別の感染を評価する。冠動脈・心機能と炎症の推移により追加治療を選ぶため、既治療内容を専門主治医へ伝える。当院で自己完結して追加投与せず、ショックなら救急対応する。
根拠:RCH Kawasaki disease:不全型・治療反応
5日待たないと診断できない?
待たない。診断の手引き改訂第6版で主要症状「発熱」の日数条件は削除された。実臨床では発症4病日以前に治療開始する例が約35%に達している。
心エコーが正常なら川崎病は否定的?
否定材料にならない。初診時のCAL陰性は川崎病を否定する根拠にならない。発症後1〜2週での再評価が前提。
治療後の冠動脈瘤はどうなる?
病変が縮小しても血管のリスクがすべて消えたとは限らない。最大径/Zスコアと経時評価に応じ、専門主治医がフォローと抗血栓療法を決める。
いつから登園・登校していい?
冠動脈病変がなくても、全身状態が安定し解熱後1週間程度経過し、主治医が可としてから再開する(院内方針院内)。自己判断で早めない。
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10家族への説明

早めに気づいて入院で治療すれば、多くのお子さんは回復します。顔色が悪い、胸やお腹が強い、熱がぶり返すときはすぐ連絡してください。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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