1-9好中球減少・発熱性好中球減少
こうちゅうきゅうげんしょう・FN・発熱性好中球減少症
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 化学療法・HCT、免疫抑制薬、中心静脈カテーテル、既往の好中球数、専門チームの個別カードを確認する。[1]
- FN疑いで反応不良・灌流不良・呼吸障害:敗血症として専門医・受入側へ直ちに連絡し、安定化と適切な経験的抗菌薬を可能な限り早く開始できるよう判断する。[1][2]
- 高リスクFNは施設耐性と個別計画に応じた経験的治療を専門家と決める。搬送連絡と治療判断を並行する。[1][2]
2鑑別のながれ
- 発熱と好中球減少→化学療法・HCT・免疫抑制や状態不良→高リスクFNとして緊急対応する。[1][2]
- 発熱と初回好中球減少→6か月以上・良好な全身状態・非がん・追加リスクなし→ウイルス等が多い群もあるが対象条件を確認し、血算・培養と近接フォローを計画する。[3]
3検査
- 血算分画、血液培養等を行うが、抗菌薬を採尿・画像検査待ちで遅らせない。[2]
- がん/HCT FNの胸部画像は呼吸所見に応じる。低リスク判定は検証された枠組みとフォロー体制が必要。[2]
4対応の注意
避けること・注意:『抗菌薬を始めず搬送』を高リスク・不安定例に一律適用しない。[1][2] 免疫正常の偶発例向け推奨をがん/HCT、新生児、免疫不全へ一般化しない。[3]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 高リスクFNは施設耐性と個別計画に応じた経験的治療を専門家と決める。搬送連絡と治療判断を並行する。[1][2]
- CPSの経験的抗菌薬を通常不要とする経路は、6か月~18歳、全身状態良好、非がん、免疫正常想定、初回、追加リスクなしに限定する。ANC(好中球絶対数)0.5×10^9/L未満では血液培養を採り、0~0.2×10^9/Lでは経験的抗菌薬を考慮する。24~48時間以内の再診を確保する。夜間等に分画/ANCが未取得なら低リスクと確定しない。がん/HCTや全身不良例にはこの経路を適用しない。[3]
フォローと再評価
- 外来候補では再診・血算再検と悪化時の即時再受診手順を確実にし、低リスク判定を一回で固定しない。[2][3]
根拠と適用範囲
- RCH Fever and suspected or confirmed neutropenia:主に小児がん関連FNの緊急経路。
- International Pediatric FN Guideline 2023 Update:小児がん/HCT。特に不安定例の早期抗菌薬、リスク別治療・外来条件。
- Canadian Paediatric Society Management of febrile neutropenia in immunocompetent children and youth:6か月~18歳の免疫正常想定・非がん初回例。対象範囲を限定。
6帰宅・入院の目安
- 帰宅選別された低リスク例のみ、専門家の評価・迅速再診と追跡体制を条件に外来を検討する。[2][3]
- 入院不安定例・高リスク例は入院治療できる専門施設へつなぐ。[1][2]
- 搬送・紹介主治療チームと受入側に、最終化学療法、既往耐性菌、アレルギー、現在状態、治療開始時刻を共有する。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- 化学療法中の発熱でANCがまだ不明。結果を待つ?
- 既往の治療・好中球減少、最終治療日、中心静脈ラインと個別カードを確認し、高リスクFNとして専門チームに即時連絡する。循環不全があれば蘇生と抗菌薬を急ぎ、ANCや搬送待ちを理由に遅らせない。採取できる培養と治療計画を並行する。
根拠:RCH Fever and suspected or confirmed neutropenia / CPS 免疫正常小児の発熱性好中球減少 - 元気な子のウイルス感染後好中球減少も、全員入院?
- 免疫正常で初回の偶発例と、がん・免疫不全・重い細菌感染リスクのある児を分ける。年齢、ANC、他血球異常、既往を確認し、低リスクに限って綿密な追跡を計画する。海外の免疫正常児の推奨を新生児や化学療法中の児へ当てはめない。
根拠:RCH Fever and suspected or confirmed neutropenia / CPS 免疫正常小児の発熱性好中球減少 - 熱が下がったので抗菌薬を中止し帰宅できる?
- 高リスクFNは解熱だけでは決めない。培養、全身状態、感染巣、好中球回復の見込みと個別治療計画を専門チームと評価する。低リスクと判断する場合も再発熱時の即時受診、連絡先、結果確認を確保し、担当医の合意なく処方を中断しない。
根拠:RCH Fever and suspected or confirmed neutropenia / CPS 免疫正常小児の発熱性好中球減少
8家族への説明
感染所見がはっきりしないこともあり、個別に決めた発熱時の連絡・受診手順が重要と伝える。元気でもがん治療中の発熱は担当チームへ早く連絡する。[1][2]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。