4-12出生直後の状態不良・新生児蘇生の入口
新生児仮死・しんせいじそせい・NCPR
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 出生前に役割分担と物品を確認。出生時に在胎、筋緊張、呼吸・啼泣を評価する。[1][2]
- 保温・気道の位置調整等の初期処置後、呼吸と心拍の反応を繰り返し評価する。[2]
- 無呼吸・あえぎ呼吸、初期処置で改善しない徐脈:新生児蘇生チームを直ちに呼び、有効な換気へ進む。応援や検査の到着待ちで換気を遅らせない。[2]
- 出生直後は初期処置後に無呼吸・あえぎ呼吸又は心拍100/分未満なら陽圧換気を開始する。胸郭が動く有効な換気を30秒行っても心拍60/分未満なら、新生児蘇生手順に従い胸骨圧迫へ進む。換気の有効性と心拍を確認し、熟練チームの応援と処置を並行する。[2]
2鑑別のながれ
- 出生時に呼吸が弱い→保温・気道調整等の初期処置への反応をみる→反応不良なら呼吸移行不全として有効な換気を急ぐ。[2]
- 換気をしても徐脈が続く→心拍反応が乏しい・胸の動き等を再評価→換気不十分、気道問題等を確認し熟練者と次段階へ進む。[2]
3検査
- 蘇生中は心拍の変化、呼吸、SpO2で効果をみる。胸骨圧迫時の心拍評価にはECGを用いる。[2]
- 蘇生後も呼吸・循環・体温・血糖を監視する。Apgar記録だけで介入の要否を判断しない。[2]
4対応の注意
避けること・注意:肺が十分に換気されているかを確認せず、胸骨圧迫や薬剤へ進むことを避ける。[2] 過剰な酸素と不必要な気道吸引を避ける。[2]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 出生直後は初期処置後に無呼吸・あえぎ呼吸又は心拍100/分未満なら陽圧換気を開始する。胸郭が動く有効な換気を30秒行っても心拍60/分未満なら、新生児蘇生手順に従い胸骨圧迫へ進む。換気の有効性と心拍を確認し、熟練チームの応援と処置を並行する。[2]
- 酸素は在胎や出生後の経過に応じた目標に調整する。薬剤量・換気圧・圧迫手順はNCPRの現行教材と施設手順を使う。[1][2]
フォローと再評価
- 蘇生後も呼吸・心拍・酸素化・体温・血糖を反復評価し、低酸素虚血性脳症等の専門評価を要するか確認する。[2]
根拠と適用範囲
- NCPR ガイドライン2025概要:国内NCPR2025改訂の公開概要。本文を直接読んだが、冒頭に最終版ではない旨の注意書きが残る。最終臨床手順の代わりにはしない。
- AHA/AAP 2025 Part 5 Neonatal Resuscitation:出生直後の移行と蘇生。国内運用はNCPRを優先する。
6帰宅・入院の目安
- 入院蘇生後は呼吸・循環・血糖・体温の継続観察が可能な場所で管理する。[2]
- 搬送・紹介呼吸循環補助が必要、神経学的異常、施設能力を超える場合はNICUと搬送チームへ連絡する。[2]
7診療中の疑問と回答
- バッグ換気をしても心拍が上がらない。胸骨圧迫へ進む?
- まず胸郭の動き、マスク密着、頭位、気道閉塞を確認して有効な換気を確立する。換気が不十分なまま圧迫・薬剤を先行しない。既存の新生児蘇生アルゴリズムに従い心拍を再評価し、熟練者と代替気道を早く確保する。
根拠:AHA/AAP Neonatal Resuscitation 2025 - 心拍が改善したら酸素は高濃度のままでよい?
- 右手のSpO2などで出生後の時間に応じた酸素化を評価し、必要濃度へ調整する。心拍改善だけを理由に高濃度酸素を漫然と続けない。自発呼吸、体温、努力呼吸を追い、酸素需要や呼吸不全が続く場合は新生児チームの管理へつなぐ。
根拠:AHA/AAP Neonatal Resuscitation 2025 - 蘇生後に啼泣したら通常の母児同室に戻せる?
- 長い換気、挿管、胸骨圧迫などを要した児は再悪化の危険がある。呼吸・酸素化・循環・体温に加え血糖を早期から監視する。神経所見や低酸素性虚血性脳症の評価を新生児科へ依頼し、必要な治療機会を逃さないよう搬送と観察場所を決める。
根拠:AHA/AAP Neonatal Resuscitation 2025
8家族への説明
出生後の呼吸への切り替えを支えていること、現在の反応と次に確認する項目を家族に伝え、蘇生後も説明を続ける。[1][2]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。