10-14進行する筋力低下・神経筋疾患の入口
きんりょくていか・DMD・筋ジストロフィー・SMA
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- よく転ぶ、走れない、階段が苦手、床からの立ち上がりで手を膝につく動作、動揺性歩行、ふくらはぎの肥大を確認する。[1]
- 呼吸・嚥下困難を伴う筋力低下:即時の小児急性期評価と呼吸管理が必要。[3]
- 遺伝学的検査は結果が本人と家族に関わるため説明・相談を伴う。確定後は心臓・呼吸・リハビリ等を含む継続的専門ケアへ。[1][2]
2鑑別のながれ
- 肝酵素高値→走れない・CK高値→肝臓だけでなく筋由来を考える。[1]
- 運動の不器用さ→筋力低下・進行の有無→DCD等との鑑別に神経診察と経時評価。[1][3]
3検査
- 経過と家族歴、近位/遠位の分布、反射、感覚、呼吸嚥下を確認。CK高値や筋由来のAST/ALT上昇を手がかりに専門紹介する。[1][2]
4対応の注意
避けること・注意:CK値だけで診断や病型を確定しない。運動が苦手という説明だけで進行を見逃さない。[1][2]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 遺伝学的検査は結果が本人と家族に関わるため説明・相談を伴う。確定後は心臓・呼吸・リハビリ等を含む継続的専門ケアへ。[1][2]
フォローと再評価
- 受診までに呼吸、むせ、歩行機能の悪化があれば予定を前倒しする。[3]
根拠と適用範囲
- NCNP 神経筋疾患ポータル 新しく診断を受けた家族へ:DMDの初期徴候、CK/AST/ALTと遺伝カウンセリング。DMDの数値を他疾患へ一般化しない。
- NICHD How is muscular dystrophy diagnosed:筋ジストロフィーの診察・血液・遺伝学的評価。
- NICE NG127: under 16 recognition and referral:英国の16歳未満。頭囲・筋力低下・退行・斜視の紹介推奨を直接HTTP本文で確認。英国紹介体制は転用しない。
6帰宅・入院の目安
- 帰宅呼吸嚥下に問題がなく、早期専門受診を確保できる。[1][3]
- 入院急性の筋力低下、呼吸嚥下障害、急速な機能低下。[3]
- 搬送・紹介小児神経/神経筋専門外来。遺伝カウンセリングも調整する。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- よく転ぶだけなら運動が苦手として様子を見てよい?
- 以前できた動作、床からの立ち上がり、階段、走行と左右差を確認する。進行、ガワーズ徴候やふくらはぎの肥大があれば神経筋疾患を考え、CKなど必要な検査と専門紹介を進める。本人の努力不足とせず、家庭の動画や学校での変化も確認する。
根拠:国立精神・神経医療研究センター 神経筋疾患ポータル / NICE NG127 小児の進行性筋力低下の紹介 - 筋力低下がある児に運動量を増やすよう勧める?
- 原因を評価せず筋力トレーニングを一律に強化しない。疲労・痛み、拘縮と活動の状況を確認し、疾患に合う運動・リハビリを専門チームと選ぶ。新たな嚥下困難、弱い咳や呼吸症状は機能維持の外来相談を待たず急性期評価へ回す。
根拠:国立精神・神経医療研究センター 神経筋疾患ポータル / NICE NG127 小児の進行性筋力低下の紹介 - 遺伝学的診断がついたら小児神経だけで経過を追う?
- 病型に応じて心機能、呼吸・睡眠、栄養嚥下、骨・関節と心理面の継続評価が必要になる。診断名だけを渡さず、専門診療と地域の支援、緊急時の連絡先を調整する。家族への説明と遺伝カウンセリングも含めた計画を作る。
根拠:国立精神・神経医療研究センター 神経筋疾患ポータル / NICE NG127 小児の進行性筋力低下の紹介
8家族への説明
昨日と今日だけでなく、数か月前にできていたことを比べる。家族の観察は検査と同様に重要な診断情報になる。[1]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。