4-20 電撃傷(感電・落雷)

緊急

4-20電撃傷(感電・落雷)

見える傷で重症度を判断しない
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次8項目

ページ内目次

1ポイント

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2鑑別のながれ

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3検査

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4処置・処方例

Rp. 1乳酸リンゲル液(高電圧電撃傷・ABLS 2018プロトコル) 4mL/kg/%TBSAの半量を受傷後8時間で投与し、残りの半量を次の16時間で投与する(全年齢) 点滴静注
これは国内熱傷GLが引用する高電圧電撃傷の開始時プロトコルであり、低電圧接触や小児の個別輸液処方を決める式ではない。受入専門医と循環・体重・尿量・腎機能・電解質を見て調整する。
  1. 総輸液量(mL) = 4 × 体重(kg) × 熱傷面積(%TBSA)。この半量を受傷後8時間で、残りの半量を次の16時間で投与する
  2. 小児ではこれにグルコースを含む維持液を追加する(具体的な組成・量は院内で定める)
  3. ミオグロビン尿を疑う赤褐色尿では、尿量・循環・電解質・CK・腎機能を反復評価し、熱傷/集中治療専門医と体重に応じた輸液・尿量目標を決める。年齢で区別されていない75〜100mL/hrの絶対値を小児へ一律適用しない。
  4. 目標尿量と補液の増減は体重・循環・腎機能・電解質・うっ血を合わせ専門医と決める。尿量の変化だけで機械的に増減しない。
高電圧・深部筋傷害の輸液計画は専門施設と決める。体表の熱傷面積や赤い尿だけで輸液量を固定しない。無症状の低電圧接触へ大量補液の式を転用しない。
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5帰宅・入院の目安

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6診療中の疑問と回答

家庭のコンセントで感電したが元気。全員に入院監視する?
電圧、接触時間、電流の経路、意識消失、動悸・胸痛と外傷を確認する。低電圧で無症状かつ診察正常なら外来管理を検討できるが、失神、異常心電図、高電圧、胸を横切る電流などでは心電図・監視と専門相談が必要。見た目の熱傷面積だけで決めない。
根拠:Perth Children’s Hospital Electrical injuries
皮膚の傷が小さければ深部損傷も軽い?
電撃傷では皮膚所見より深い筋損傷が大きいことがある。筋痛・腫脹、運動障害、末梢循環、尿の色を再評価し、横紋筋融解やコンパートメント症候群を疑えば検査・入院へ進む。落下による頭頸部外傷も同時に評価する。
根拠:Perth Children’s Hospital Electrical injuries
口でコードをかじった熱傷は、止血していれば終了?
口唇・口角の電撃傷は後日に出血することがある。気道、摂食、深さを評価し、熱傷・形成外科へ相談する。帰宅時には出血時の圧迫と緊急連絡先を具体的に説明し、創の再評価を設定する。自宅で痂皮をはがさせない。
根拠:Perth Children’s Hospital Electrical injuries / RCH Trauma:電撃熱傷と口唇動脈出血
皮膚のやけどが軽ければ帰していい?
見える傷では判断しない。電流は体の中を通るため、皮膚は軽くても筋肉・心臓・腎臓が傷んでいることがある。
乳幼児がコードを噛んだら?
口唇交連部の電撃傷。受傷直後は軽く見えるが、数日たってかさぶたが取れるときに口唇動脈から大出血を起こしうる。家族に必ず伝える。
尿が赤いときは?
ミオグロビン尿を疑う赤褐色尿では、尿量・循環・電解質・CK・腎機能を反復評価し、熱傷/集中治療専門医と体重に応じた輸液・尿量目標を決める。年齢で区別されていない75〜100mL/hrの絶対値を小児へ一律適用しない。
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8家族への説明

感電のけがは皮膚の見た目だけでは重さが決まりません。電気の種類、体を通った経路、意識や心臓、筋肉・腎臓への影響を調べます。必要に応じて心電図や血液・尿の検査、点滴、入院を行います。赤い尿が出た場合も、原因と血液検査・尿量に合わせて点滴を調整します。短い家庭用電源への接触で無症状なら、必要な評価と観察の後に帰宅できる場合もあります。乳幼児がコードを噛んだ場合は、数日後に口から大量に出血することがあります。出血したら部位を押さえ、すぐに救急車を呼んでください。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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