4-8虐待・ネグレクトを疑った時
こども虐待・児童虐待・ネグレクト・CPT
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 発達段階と受傷機転の不一致、説明の変化、衣服で隠れる部位を含む損傷、養育状況を確認する。所見一つで虐待とも事故とも断定しない。[1]
- 重い外傷、意識障害、呼吸循環障害:治療と安全確保を最優先し、虐待対応チームへ早期連絡。[1]
- 疑った根拠となる事実を整理し、確証を待たず児童相談所/市区町村等へ通告する。法定の通告は守秘義務を理由に妨げられない。[1][2][3]
2鑑別のながれ
- あざ・外傷→発達と受傷機転、分布、内因性疾患→偶発外傷/出血性疾患/虐待を先入観なく評価。[1]
- 体重増加不良・脱水→疾患、栄養提供と養育状況→医学原因とネグレクトの両面を検討。[1]
3検査
- 全身診察と成長・発達、必要な外傷/内因性疾患の評価を行う。本人・家族の発言と観察事実を区別して診療録へ客観的に記録する。[1]
4対応の注意
避けること・注意:保護者の同意取得や単独での真相解明を通告の条件にしない。問い詰めや誘導、安易な否定で子どもの安全を損なわない。[1]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 疑った根拠となる事実を整理し、確証を待たず児童相談所/市区町村等へ通告する。法定の通告は守秘義務を理由に妨げられない。[1][2][3]
- CPT、MSW、地域機関と安全・治療・退院計画を共同で決め、必要相当な範囲で情報共有する。[1][2]
フォローと再評価
- 通告後も医療機関の役割は続く。安全な退院先、関係機関の担当、診療の継続を確認する。[1][2]
根拠と適用範囲
- 日本小児科学会 子ども虐待診療の手引き 第3版:2022年版本文を直接HTTP/テキスト抽出で確認。病歴・診察・通告・安全確保・性虐待の診察と二次被害回避。改正後の法解釈は現行公的手順と照合する。
- 厚労省 医療機関との連携強化に関する留意事項:国内医療機関と児童相談所/市区町村の連携、必要相当な情報共有。2012年通知。
- こども家庭庁 子ども虐待対応の手引き 第1章 2024改正掲載版:現行掲載の第1章。本文の子どもの権利、国内通告と守秘義務/関係機関連携を直接HTTP抽出で確認。
6帰宅・入院の目安
- 帰宅医療上の評価と地域機関を含む安全確認、具体的な支援と再診を確保して個別判断。[1]
- 入院治療が必要、追加評価が必要、帰宅安全が未確保の場合は入院を含む保護手段を協議。[1]
- 搬送・紹介院内CPT/地域の虐待対応医療機関、児童相談所、市区町村と連携。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- 虐待と断定できなければ、次回再診まで待つ?
- 診断の確定と安全確保は別に進める。説明と発達段階に合わない外傷、複数時期の損傷、養育上の懸念は上級医・院内虐待対応チームと共有する。日本の通告手順に従い、子どもが安全に過ごせる場所を確認するまで帰宅を急がない。
根拠:RCH Child abuse:初期評価と安全確保 / こども家庭庁 子ども虐待対応の手引き 第1章 - 保護者の説明だけを記録してよい?
- 子どもの発言は誘導せず、その言葉と聴取した人・時点を分けて記録する。全身を診察し、所見と説明の一致を評価する。司法面接を代わりに繰り返さず、必要な写真・検査は院内の同意・保管手順と専門家の助言に従う。
根拠:RCH Child abuse:初期評価と安全確保 / こども家庭庁 子ども虐待対応の手引き 第1章 - 診察で目立つけががなければ帰せる?
- 頭部外傷、性被害、中毒などは外見だけで評価できず時間依存の検査や支援がある。安全な養育者・保護先、連絡先、次の診療と支援担当を確認する。医療所見が軽くても再被害のおそれや安全な帰宅先が不明なら専門チームと対応する。
根拠:RCH Child abuse:初期評価と安全確保 / こども家庭庁 子ども虐待対応の手引き 第1章
8家族への説明
目的は子どもの安全と家族への必要な支援。説明の時期や相手は安全への影響を考え、地域機関と相談する。[1][2]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。