6-5 伝染性膿痂疹(とびひ)

緊急

6-5伝染性膿痂疹(とびひ)

水疱・びらん・蜜色痂皮
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次9項目

ページ内目次

1ポイント

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2鑑別のながれ

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3重症度の目安

軽症限局(1〜数か所)・発熱なし外用のみで対応可能なことが多い
中等症〜重症多発・広範囲、発熱・リンパ節腫脹あり、または痂皮性型内服抗菌薬の併用を検討
最重症SSSS疑い、または全身状態が悪化している入院。レッドフラグ・入院基準を適用
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4検査

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5処置・処方例

Rp. 1フシジン酸ナトリウム・ゲンタマイシン・ナジフロキサシンなど 1日1〜2回、患部に塗布 外用
限局・軽症例の第一選択。ナジフロキサシンは連鎖球菌属への適応が明記されておらず水疱性型(黄色ブドウ球菌主体)向け
  1. フシジンレオ軟膏2%・ゲンタシン軟膏0.1%・アクアチム軟膏1%(またはクリーム1%)のいずれかを院内採用品で選ぶ(採用品で確認)
  2. 水疱・びらん・痂皮の患部に薄く塗布する。1日1〜2回が目安
  3. 水疱性型(黄色ブドウ球菌主体)にはアクアチム軟膏(ナジフロキサシン)を優先する。ゲンタシン軟膏は黄色ブドウ球菌のゲンタマイシン耐性率が高く効果が期待できないとされる
Rp. 2セファレキシン(水疱性型・黄色ブドウ球菌標的) 25〜50mg/kg/日 分2 5日分 内服
広範囲・発熱、または外用で数日改善しない水疱性型に。処方前に薬剤アレルギー歴を確認
  1. L-ケフレックス小児用顆粒を用いる場合の体重別の目安: 体重16kg未満は2包(400mg)/日 分2、体重16kg以上は4包(800mg)/日 分2
  2. 5日分で処方する
  3. 朝・夕食後の2回に分けて内服させる
  4. 処方前にペニシリン系・セフェム系薬剤へのアレルギー歴を確認する
Rp. 3セファクロル(水疱性型・代替) 20〜40mg/kg/日 分3 内服
セファレキシンと同じ第一世代セフェム系
  1. セファクロル(ケフラール細粒小児用など)を1日3回に分けて内服させる
  2. セファレキシンが使いにくい場合の水疱性型・代替薬として選ぶ
  3. 処方前に薬剤アレルギー歴を確認する
Rp. 4ペニシリン系(痂皮性型・A群溶連菌標的) 10日間程度 内服
痂皮性型の第一選択。具体的な力価は院内フォーミュラリに従う
  1. レンサ球菌にも黄色ブドウ球菌にも効くβラクタマーゼ阻害薬配合ペニシリン・セフェム系・ペネム系のいずれかを院内フォーミュラリの採用品で選ぶ(採用品で確認)
  2. セフェム系を使う場合の体重換算の目安は水疱性型と同じ考え方(セファクロル20〜40mg/kg/日 分3、セファレキシン25〜50mg/kg/日 分2など)
  3. 10日間程度内服させる(レンサ球菌感染後腎炎リスクを踏まえた除菌の考え方)
  4. 即時型のペニシリンアレルギーがある場合はマクロライド系・クリンダマイシンが代替候補になるが、国内のA群溶連菌の耐性報告を踏まえ可能な範囲で感受性を確認する
Rp. 5ホスホマイシン(第一選択薬に数日〜1週間反応しない・CA-MRSA疑い時) 40〜120mg/kg/日 分3〜4 内服
単独または他剤併用で選択肢に挙がる。βラクタム系のまま継続しても軽快することがある
  1. ホスミシンドライシロップまたは錠剤(ホスホマイシン)を体重換算し、1日を3〜4回に分けて内服させる
  2. 第一選択薬(セファレキシン等)に数日〜1週間反応しない、または培養でCA-MRSAが判明した場合に切り替える
  3. βラクタム系のまま継続しても軽快することがあり、MRSA検出の有無だけで機械的に変更しない
処方前に薬剤アレルギー歴を必ず確認する。力価は一般的な目安のため、投与前に院内採用製剤の添付文書で確認する。 避けること・注意:掻破部位の共有タオル・寝具。プール・入浴時に水疱・痂皮をこすり洗いする、水疱を意図的に潰す。
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6帰宅・入院の目安

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7診療中の疑問と回答

とびひの外用から内服へ切り替える目安は?
病変の広さ・増える速度、発熱、周囲の蜂窩織炎、家族が塗布できるかを確認する。限局した軽症は外用で対応し、広範囲・全身症状や外用不応では内服を検討する。単に新しい小病変が一つ出たことだけで広域薬へ替えない。
根拠:RCH 皮膚細菌感染:膿痂疹・不応時評価
抗菌薬で改善しないとき、MRSAの薬に替える?
塗布・服薬状況、病変の拡大と膿、湿疹や掻破を確認し、採取可能なら培養を行う。耐性菌以外にヘルペスなどの診断違いも考える。感受性と臨床経過で変更し、培養結果だけで治療を拡大しない。全身状態悪化は予定再診を待たない。
根拠:RCH 皮膚細菌感染:膿痂疹・不応時評価
水疱が広がり皮膚が痛い。とびひの内服を増量する?
口や眼の周囲の発赤から急速な表皮剥離へ進む、広範囲に痛がる場合はSSSSなどを考える。限局したとびひと同じ外来処方で待たず、体温・循環・水分状態を確認し入院施設へ相談する。発熱がないことだけで重症感染を除外しない。
根拠:RCH 皮膚細菌感染:膿痂疹・不応時評価
とびひで登園・プールは?
病変部を外用薬で処置し、浸出液がしみ出ないようガーゼ等で覆ってあれば通園可能。プールは治癒するまで見合わせる。
水疱性型と痂皮性型で薬は同じ?
違う。水疱性(黄色ブドウ球菌標的)と痂皮性(A群溶連菌標的)で第一選択薬が異なる。
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9家族への説明

この説明ページに、今日の判断と受診の目安がまとまっています。当てはまるサインがあれば様子を見続けずに連絡してください。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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