11-10紫斑・出血斑(ITPとIgA血管炎)
このページの目次9項目
1紫斑の機序を分ける
2血算・塗抹と治療目標
ITPが疑われる時は血算と末梢血塗抹で、血小板以外の異常や代替疾患を確認する。当院は夜間に塗抹を確認できないため、診断が確定したと説明せず、出血の程度と翌日の確認・血液専門科相談の計画を立てる。治療前には異常所見を専門科へ共有する。[2](当院運用)
国内ガイドラインは血小板数だけでなく出血の重症度、生活の質や通院のしやすさを治療判断に含める。治療の目標は必要な止血を得ることで、正常値にするためだけに投薬しない。皮膚所見のみで安定した例は経過観察を選べるが、粘膜出血や生活上の危険を含めて判断する。[1][2]
頭痛・嘔吐・意識変化、止まらない粘膜出血、血便・血尿や内出血の疑いは緊急に血液専門科へ連絡する。IVIG、ステロイドや輸血の選択は止血の緊急性と診断に基づいて相談し、海外投与量を国内採用量へ無条件に置き換えない。家族には頭部外傷時の連絡、出血を増やす薬剤の確認と再診目安を伝える。[1][2]
3当院の入院時方針(2026-10-28確認)
IgA血管炎で当院に入院した場合は、IVIG 1.0 g/kgで治療を開始し、入院3日目・7日目ごろに血液検査を行う。これは本チャットで診療担当者から明示された院内方針であり、IgA血管炎の全例に対する一般的な第一選択の推奨ではない。ITPのIVIG用量とは区別する。
| 時点 | 当院で行うこと |
|---|---|
| 入院時 | IVIGの開始量1.0 g/kg。投与回数・反復・速度は採用品と個別指示で確認 |
| 入院3日目ごろ | 血液検査。症状、腎所見、IVIG投与後の経過と合わせて評価 |
| 入院7日目ごろ | 再度血液検査。以後の治療・退院・外来フォローを判断 |
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採血項目は当日の病態と個別指示で決める。予定日とは別に血圧・尿所見・尿量、腹痛・血便を追い、悪化時は採血予定日まで待たない。退院後の検尿・血圧フォローも継続する。一般診療上の観察と合併症評価はRCH IgA vasculitisを参照する。この外部資料は当院のIVIG開始量や採血日程の出典ではない。
4IgA血管炎では腎臓を追う
初診時に尿が正常でも後から血尿・蛋白尿が現れるため、検尿と血圧の追跡が必要である。国内の日本小児腎臓病学会による公開資料は発症後6〜12か月の定期検尿を示す。本文の6か月計画を最初の節目とし、尿異常・再燃や専門科方針に応じて追跡を延長し、異常があれば終了しない。乏尿・浮腫・高血圧や蛋白尿は腎専門科相談の対象になる。[3]
5出典
- 国内・日本小児血液・がん学会:小児免疫性血小板減少症診療ガイドライン2022解説(2023全文)(本文確認:2026-10-23)
- 海外・RCH:Immune thrombocytopenic purpura(本文確認:2026-10-23)
- 国内・日本小児科学会公開、日本小児腎臓病学会文責:紫斑病性腎炎/IgA血管炎性腎炎(2026)(本文確認:2026-10-23)
海外資料の薬剤・処置は国内の承認・院内採用を意味しない。本文の施設条件を前提に適用する。
6臨床医が迷う場面
7血小板がとても低い。無症状でも必ずIVIGを使う?
数値だけで治療せず、口腔・鼻・消化管などの粘膜出血と生活上のリスクを評価する。典型的ITPの皮膚出血のみなら、専門科の追跡と安全指導を確保して経過観察できる。頭痛、嘔吐、神経症状や重篤出血は直ちに入院・救急対応する。
8ITPと思ったが貧血や白血球異常もある。ステロイドを始める?
典型的ITPは孤立性血小板減少で、血液像を含め他の異常がないことを確認する。他系統の異常、骨痛、肝脾腫、リンパ節腫脹があれば白血病等を除外する。診断前に安易にステロイドを開始せず血液専門医と検査を相談する。
9血小板数が改善したらすぐ通常生活に戻す?
出血症状、数値の推移と活動の外傷リスクを合わせて決める。頭部打撲時の対応と新たな粘膜出血の連絡先を確認する。鎮痛薬は血小板機能を妨げる薬を避ける方針を共有し、再検日とスポーツの再開条件を専門科と決める。
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。