9-1 ネフローゼ症候群(初発の見つけ方)

緊急

9-1ネフローゼ症候群(初発の見つけ方)

眼瞼浮腫・高度蛋白尿・低アルブミン血症
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次9項目

ページ内目次

1ポイント

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2鑑別のながれ

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3対応の緊急度

119強い腹痛+発熱特発性細菌性腹膜炎を疑う。血培・腹水。当院で持てない
119頻脈・CRT延長・四肢冷感・乏尿循環血漿量減少性ショック。生食ボーラス+アルブミン製剤の適応を専門施設と相談
119片側下肢腫脹・胸痛・突然の呼吸困難・けいれん血栓症(深部静脈・肺・脳静脈洞)。当院で持てない
119呼吸困難・起座呼吸・SpO2低下胸水・肺水腫。胸部X線
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4検査

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5対応の注意

避けること・注意:むくみがあるから輸液は不要と判断すること、水痘・麻疹の曝露歴を確認せずステロイド開始の相談を進めること。
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6送る/持つの目安

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7診療中の疑問と回答

むくみが強いので、すぐ利尿薬を増やす?
浮腫があっても血管内循環が不足することがある。血圧、心拍、灌流、尿量、呼吸と腎機能から体液状態を評価する。循環不足に強い利尿を加えると腎傷害や血栓の危険があるため、アルブミン・利尿薬の適応は腎臓専門医と判断する。
根拠:KDIGO 小児ネフローゼGL2025 / IPNA ステロイド感受性ネフローゼ勧告
家庭の尿蛋白が陽性に戻った。残薬のステロイドを開始する?
発熱・感染、測定条件、持続日数と浮腫・尿量を確認し、個別の再発時計画に従って主治医へ連絡する。単回の試験紙だけで自己開始・増量しない。当院では初発のステロイド開始は専門施設へ委ねる。重い腹痛、呼吸苦、乏尿があれば緊急評価する。
根拠:KDIGO 小児ネフローゼGL2025 / IPNA ステロイド感受性ネフローゼ勧告
治療中に発熱と腹痛が出た。いつもの再発として見てよい?
腹膜炎などの感染症、血栓、循環不全を評価する。ステロイド等の免疫抑制とワクチン・曝露歴も確認し、主治医へ速やかに連絡する。強い腹痛、片脚の腫れ、胸痛・呼吸苦は単純な浮腫として待たず、救急評価と入院の必要性を判断する。
根拠:KDIGO 小児ネフローゼGL2025 / IPNA ステロイド感受性ネフローゼ勧告
どのくらいの子に多い?
2〜5歳に最も多く発症し、約半分が5歳未満で発症する。年間小児人口10万人あたり6.5人。
腎生検はいつ必要?
肉眼的/持続性血尿、持続する高血圧、低補体、循環低下で説明できない腎機能障害、乳児発症は専門評価。生検・遺伝検査の適応は専門医が判断する。
ステロイドは当直で始める?
始めない。診断をつけて受け入れ先を決めるところまでが当院の仕事。
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9家族への説明

おしっこにたんぱくが大量に漏れて、血の中のたんぱくが減り、むくみが出る病気です。子どもでは2〜5歳にいちばん多く、日本では1年に10万人あたり6.5人が発症します。お薬(ステロイド)がよく効く型がほとんどですが、治療は入院で始めます。今日いちばん気をつけたいのは、むくみそのものより、お腹の痛みと熱(腹膜炎)、片足の腫れや急な息苦しさ(血栓)です。このどれかがあれば、時間を待たずに来てください。また、水ぼうそうや麻しんにかかったことがあるか、予防接種を受けたかを必ず教えてください。治療の前に確認が要ります。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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