1-5 マイコプラズマ感染症・マイコプラズマ肺炎

緊急

1-5マイコプラズマ感染症・マイコプラズマ肺炎

迅速検査の低感度・マクロライド耐性の見極め
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

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1ポイント

判断の流れ

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マイコプラズマ肺炎を疑ったら重症所見を先に確認。抗菌薬が必要な場合は前投与歴を確認し、マクロライド投与後48〜72時間で再評価。改善しなければ耐性と別原因を再評価する流れ。
抗菌薬の要否と変更は個別に判断する。日本小児科学会(2025年改訂)を参照。
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2鑑別のながれ

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3重症度の目安

軽症〜中等症投与後2〜3日(48〜72時間)で解熱マクロライドを継続。外来で対応し48〜72時間の効果判定を約束する
中等症(マクロライド耐性の可能性)48〜72時間で解熱しない、または酸素化が悪化耐性または他の原因を考え薬剤変更を検討する
重症発熱7日以上+LDH 480 IU/L超の肺炎、または酸素化悪化・肺外合併症ステロイド全身投与が考慮される(ただし安易な投与は控える)。専門医紹介を検討する
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4検査

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5処置・処方例

Rp. 1クラリスロマイシン 10〜15 mg/kg/日 分2〜3(最大400 mg/日)、10日間 内服
前投与がなければ第一選択。投与後2〜3日(48〜72時間)で解熱を確認する
  1. クラリスロマイシンDS10%小児用(1g中100mg)なら、1日 —〜—(10〜15 mg/kg/日、上限400 mg/日として換算)を1日2〜3回に分け、10日間内服する
Rp. 2アジスロマイシン 10 mg/kg/日 分1(最大500 mg/日)、3日間(欧米では5日間) 内服
前投与がなければ第一選択の一つ
  1. アジスロマイシン小児用細粒10%(1g中100mg)なら、1日 —(10 mg/kg/日として換算、上限500 mg/日)を1日1回、3日間内服する
Rp. 3エリスロマイシンエチルコハク酸エステル 25〜50 mg/kg/日 分4〜6(最大1200 mg/日)、14日間 内服
前投与がなければ第一選択の一つ
  1. エリスロシンドライシロップ10%(1g中エリスロマイシン100mg)なら、1日 —〜—(25〜50 mg/kg/日、上限1200 mg/日として換算)を1日4〜6回に分け、14日間内服する
Rp. 4トスフロキサシン 12 mg/kg/日 分2(最大360 mg/日)、7〜14日間 内服
マクロライド無効・48〜72時間で解熱しない場合の変更先。肺炎で8歳未満はこちら(小児適応のあるニューキノロンで唯一マイコプラズマに効果が期待できる)。適応は肺炎のみで気管支炎には適応がない
  1. オゼックス細粒小児用15%(1g中150mg)なら、1日 —(12 mg/kg/日として換算、上限360 mg/日)を1日2回に分けて内服する
Rp. 5ミノサイクリン 2〜4 mg/kg/日 分2(最大200 mg/日)、7〜14日間 内服
8歳以上ならマクロライド無効時の選択肢。8歳未満は他の薬剤が使用できないか無効の場合にのみ(歯牙着色・エナメル質形成不全等のリスク)
  1. ミノマイシン顆粒2%(1g中20mg)なら、1日 —〜—(2〜4 mg/kg/日として換算、上限200 mg/日)を1日2回に分けて内服する
避けること・注意:クリンダマイシンは使用しない(マクロライド耐性肺炎マイコプラズマはクリンダマイシンにも高度耐性)。トスフロキサシンを含むキノロン系薬剤のルーチン使用は控える。ドキシサイクリンは小児用製剤がなく原則8歳以上。
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6送る/持つ

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7診療中の疑問と回答

咳が続く児はマクロライドを出して様子を見る?
流行・接触歴だけでなく発熱、呼吸状態、肺炎所見を確認し、必要な検査を選ぶ。マイコプラズマ感染の多くは自然軽快し、長引く咳だけで抗菌薬を反復しない。肺炎が疑われる場合は適切に治療し、陰性迅速検査だけで除外しない。
根拠:CDC Mycoplasma pneumoniae clinical care
マクロライド開始後も熱がある。耐性として即変更?
服薬量・実際に飲めたか、呼吸・酸素化、他病原体や合併症を再評価する。48〜72時間はこのページの反応評価目安で、非解熱だけで耐性を確定しない。変更が必要なら年齢と国内承認、副作用を確認し、海外の成人薬をそのまま転用しない。
根拠:CDC Mycoplasma pneumoniae clinical care
解熱後の咳を消すまで抗菌薬を延長する?
咳だけが残っても感染が持続しているとは限らない。呼吸状態と発熱の再燃、喘鳴、胸痛を確認し、所定の治療を漫然と延長しない。酸素化悪化、皮膚粘膜病変、神経症状など肺外合併症が出れば、薬の追加だけでなく専門施設で評価する。
根拠:CDC Mycoplasma pneumoniae clinical care
迅速抗原検査が陰性なら否定できる?
できない。核酸増幅検査より感度が低いため、採取手技・病期・接触歴・臨床像を合わせて判断する。
何日で効果判定する?
投与後2〜3日(48〜72時間)が目安。耐性株でも自然に解熱し、感性株でも解熱しないことがある。発熱だけで確定せず、服薬・呼吸/全身状態・他病原体・合併症を再評価する。
湿性咳嗽に変わったら?
肺炎球菌などほかの細菌感染症の合併を考慮する。
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9家族への説明

熱が下がったあとも咳が続くことがあります。咳だけで薬を延長せず、処方された期間を守ってください。飲み始めて2〜3日で熱や体調が良くなるか再診で確認します。息が苦しい、飲めない、熱が再び出る、口や眼の強い痛み・ただれがある場合は、その日程を待たず受診してください。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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