1-25不明熱(長引く発熱)
このページの目次7項目
1発熱の長さより先に全身状態をみる
2診察を重ね、検査に問いを持たせる
皮膚・粘膜、頸部、心雑音、肝脾腫、骨関節、神経所見を初回と比較する。発疹・結膜充血・口唇変化などはそろう時期が異なるため、川崎病を含む炎症疾患は一度の診察だけで外さない。骨痛、体重減少、血球減少、臓器腫大などがあれば血液疾患の可能性を専門科と共有する。[1]
血算・炎症反応・肝腎機能、尿と尿培養、必要時の血液培養などは、炎症の程度、臓器障害、潜在感染を調べるために選ぶ。培養は安定していれば抗菌薬前に採るが、ショックでは採取のため投与を遅らせない。呼吸器PCRが陽性でも、発熱期間や重症度を説明できるかを再評価する。[1][2]
抗体検査は採血時期により陰性となり、既感染を拾う場合もある。無差別な一斉検査より、曝露と経過に合う検査を段階的に選ぶ。全身状態が安定する児では、原因不明のまま抗菌薬やステロイドを重ねる前に診察と検体採取を整える。帰宅時は次の診察日、担当者、検査結果の確認方法を決める。専門医が常駐しない当院では、臓器障害・持続する炎症・診断困難があれば早期に相談する。[1](当院運用)
3出典
- 海外・RCH:Prolonged fever(本文確認:2026-10-23)
- 海外・RCH:Febrile child(本文確認:2026-10-23)
海外資料の薬剤・処置は国内の承認・院内採用を意味しない。本文の施設条件を前提に適用する。
4臨床医が迷う場面
5検査を一通りしたが原因不明。広い抗菌薬を試す?
全身状態が安定しているなら、無目的の抗菌薬より詳細な再問診と経時診察、段階的な検査を優先する。薬剤、旅行、動物、体重減少、発疹・関節症状を取り直す。敗血症や免疫不全を疑う場合は別で、必要な培養と治療を遅らせない。
6熱型が規則的なら自己炎症性疾患と考えてよい?
熱の間隔だけで決めない。発熱中と解熱時の状態、成長、皮疹・口内炎・関節症状を記録し、感染・悪性疾患・炎症疾患を並行評価する。発作間も元気が戻らない、体重減少や血球異常がある場合は、周期熱として待たず専門診療へつなぐ。
7元気な不明熱を外来でみる時、次に何を決める?
次の診察日、検査結果を確認する担当、悪化時の連絡先を決める。発熱と随伴症状の日誌をつけてもらい、診察では新しく現れた所見を毎回確認する。飲めない、活動性低下、出血、呼吸循環の変化は予定日を待たず再評価する。
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。