9-5小児尿路結石
にょうろけっせき・腎結石
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 側腹/背部・下腹部痛、血尿、悪心や排尿症状を確認し、発熱・悪寒があれば感染合併を考える。[1][2]
- 強い疼痛と発熱・悪寒:感染や閉塞を伴う可能性があり、速やかに救急/小児泌尿器科へ相談する。[2]
- 発熱/敗血症を伴う閉塞は、培養採取と速やかな抗菌薬、泌尿器科による緊急ドレナージ評価を並行する。飲水や自然排石を待たず、根治的な結石処置は感染制御後に判断する。無尿・孤立腎の閉塞も緊急相談する。[3] 非感染性の安定例では鎮痛と脱水評価を行い、大きさ・部位・通過障害で観察又は処置を判断する。[2]
2鑑別のながれ
- 腹痛+血尿→側腹から鼠径部への疼痛→結石の部位と閉塞を画像で確認する。[1][2]
- 腹痛+発熱→悪寒、尿所見の感染所見→尿路感染の合併を評価して治療の遅れを防ぐ。[1][2]
3検査
- 尿検査・必要時尿培養、腎機能と血中ミネラル、画像を病状に応じて選ぶ。小児の画像第一選択は通常エコーである。[1]
- 結石を確認したら家族歴・食事・尿成分を評価し、必要に応じ代謝評価や蓄尿を計画する。[1]
4対応の注意
避けること・注意:小児の初期画像を成人と同じく自動的にCTにしない。発熱例を単純な疼痛として帰宅させない。[1][2]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 発熱/敗血症を伴う閉塞は、培養採取と速やかな抗菌薬、泌尿器科による緊急ドレナージ評価を並行する。飲水や自然排石を待たず、根治的な結石処置は感染制御後に判断する。無尿・孤立腎の閉塞も緊急相談する。[3] 非感染性の安定例では鎮痛と脱水評価を行い、大きさ・部位・通過障害で観察又は処置を判断する。[2]
- 再発防止は十分な飲水を基本に、結石成分と背景に応じた食事/薬剤を専門医と検討する。[2]
フォローと再評価
- 排石または処置後も結石成分・背景原因と再発予防を確認し、症状再燃時の連絡先を設定する。[1][2]
根拠と適用範囲
- NIDDK Diagnosis of Kidney Stones in Children:小児、検尿・代謝評価・エコー優先
- NHS Kidney stones:成人小児共通の症状と受診目安。成人飲水量は採用しない
- NHSGGC 小児Nephrolithiasis/nephrocalcinosis管理:小児の閉塞結石は救急。敗血症時の抗菌薬・ドレナージと感染制御後の根治処置。海外薬量は採用しない。
6帰宅・入院の目安
- 帰宅痛みが管理でき飲水可能で、感染/閉塞の緊急性がなく再診を確保した場合に外来観察を検討する。[2]
- 入院制御困難な疼痛・嘔吐、発熱/感染、尿路閉塞や腎機能障害は病院で評価する。[2]
- 搬送・紹介小児泌尿器科で介入を判断し、再発/代謝性背景は小児腎臓科と連携する。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- 発熱を伴う側腹部痛を、鎮痛して自然排石待ちにしてよい?
- 感染を伴う尿路閉塞は緊急性がある。尿・血液培養と抗菌薬、泌尿器科によるドレナージ評価を並行し、解熱や自然排石を待たない。無尿、孤立腎の閉塞も急ぐ。痛みが軽くなったことだけで閉塞や感染が解消したと判断しない。
根拠:NIDDK 小児尿路結石の診断 / NHSGGC 小児尿路結石(海外) - 結石が出て痛みが消えれば、精査は終了?
- 小児では再発や背景の代謝異常・尿路異常を評価する。可能なら排出した石を分析し、尿検査と必要な血液・代謝検査を相談する。食事やサプリ、薬剤、家族歴も確認し、成長を損なわない再発予防を専門医と計画する。成人の飲水量を一律に当てはめない。
根拠:NIDDK 小児尿路結石の診断 / NHSGGC 小児尿路結石(海外) - 初回からCTで結石を探す?
- 小児ではまず超音波を中心に評価し、被ばくと得られる情報を考える。超音波で不明でも症状・閉塞の疑いが続く場合は、泌尿器科と追加画像を判断する。鎮痛不能、発熱、尿量低下があれば画像の確定まで待たず緊急相談する。
根拠:NIDDK 小児尿路結石の診断 / NHSGGC 小児尿路結石(海外)
8家族への説明
水分だけで治るとは限らない。熱が出る、痛みが強い、尿が出ない、吐いて飲めない時は急いで相談する。[2]
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