10-2 チック・トゥレット症

緊急

10-2チック・トゥレット症

反復性・止められるか・意識は保たれるかで見分ける
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次9項目

ページ内目次

1ポイント

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2鑑別のながれ

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3計算・スコア

スコア

抗NMDA受容体脳炎を疑う主要症候の確認(診断基準の一部)

異常(精神)行動もしくは認知機能障害
言語障害(多弁、発語減少、無言症)
けいれん
異常運動、ジスキネジア、固縮、異常姿勢
意識レベルの低下
自律神経障害もしくは中枢性低換気

合計 — / 6点

全項目を選択すると判定が出ます。

3か月未満の急性発症が前提。確定診断は専門施設の評価事項で、この基準は当直での搬送判断の目安。 主要症候の数だけでprobable診断を確定せず、脳波・髄液所見と他の原因の除外を専門施設で行う。

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4検査

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5対応の注意

避けること・注意:新しく出た異常運動を『いつものチック』と決めつけて経過観察すること、シデナム舞踏病やジストニア反応を見逃したまま帰宅させること。
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6送る・持つの目安

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7診療中の疑問と回答

まばたきが増えた。薬を始めるべき?
単純な運動チックで本人の苦痛や生活障害がなければ、直ちに薬や専門紹介を必要としない。意思で完全に止められる癖ではないことを家族と学校に説明し、注意や叱責を避ける。頻度だけでなく痛み、授業、対人関係への影響を次回確認する。
根拠:NICE NG127 小児のチック
チックが強くて困っている場合、どこにつなぐ?
本人の生活への影響を確認し、強迫症状や不安が中心なら精神保健、ADHDや自閉スペクトラム症が疑われれば発達評価へつなぐ。重いチック自体は小児神経に相談する。薬物療法は副作用と併存症を含む専門評価を受けて調整する。
根拠:NICE NG127 小児のチック
急に全身が動きにくくなったが、チックとして経過観察できる?
急に出現した舞踏運動、失調、ジストニアは、いつものチックと区別して直ちに神経評価へつなぐ。意識、歩行、薬剤曝露、感染後の経過を確認する。従来のチック診断があっても、運動の性質が変わった場合はその診断だけで説明しない。
根拠:NICE NG127 小児のチック
チックとてんかん発作はどう見分ける?
チックは意識が保たれ、本人は完全に覚えている。発作は意識が飛ぶ・記憶がないことが多い。
チックは止められる?
短時間なら随意的に抑えることができる。『少しの間、我慢できる?』と聞いてみる。
新しく出た異常運動はいつも『チックが増えた』でいい?
違う。先行感染・内服歴・精神症状やけいれんの有無を必ず確認し、舞踏病・脳炎・薬剤性ジストニアを外す。
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9家族への説明

チックは、思わず起こってしまう素早い体の動きや声のことです。瞬きや咳払いなど、多くの子どもに一時的に見られるもので、多くはそのまま自然に軽くなっていきます。長く続いたり、いろいろな動きや声が重なって1年以上続く場合は、トゥレット症と呼ばれることがあります。トゥレット症は、体質的な病気で、脳の働き方の違いによって起こるものです。しつけが厳しい、育て方が悪い、といった心理的な原因で起こるのではありません。今日の診察では、チックとは違う病気(発作や、他の病気による体の動き)が隠れていないかを確認しました。今後、動きの様子が急に変わったり、意識がぼんやりする、様子がおかしいと感じることがあれば、すぐに受診してください。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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