6-1 SSSS(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)

緊急

6-1SSSS(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)

有痛性紅斑・浅い水疱・表皮剥離
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次11項目

ページ内目次

1ポイント

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2鑑別のながれ

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3入院・重症対応の判断

入院評価SSSSを疑い、静注治療・観察が必要特に新生児・乳児、急速拡大、広範囲病変では入院管理
入院管理経口摂取不良・脱水、強い疼痛、全身状態不良静注抗菌薬、補液・鎮痛、皮膚科相談
重症ショック・臓器障害、創傷管理や集中治療を自施設で行えない安定化と搬送・専門施設への相談を並行
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4検査

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5皮膚保護・補液・疼痛管理

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6処置・処方例

Rp. 1セファゾリン(CEZ) MSSAを想定・確認した場合の候補 静注
施設のMRSA状況と重症度を確認して選ぶ。培養結果と反応で適正化する。
  1. 薬剤アレルギー歴、体重、日齢・年齢、腎機能を確認し、院内採用製剤の電子添文とレジメンで投与設計する。
  2. 培養結果と臨床経過を確認する。悪化・反応不良ならMRSAや他の病態を再評価する。
Rp. 2バンコマイシン(VCM)などの抗MRSA薬 MRSAを疑う・確認した場合に検討 点滴
MRSA既往・保菌、院内疫学、重症度、初期治療への反応、培養から判断する。
  1. 感染症科・薬剤師と投与を相談する。国内MRSA指針の推奨を、全SSSS一律のVCM投与と解釈しない。
  2. 腎機能とTDMを組み合わせて投与量・間隔を調整する。
  3. 感受性判明後は適切な薬剤へ狭域化する。
Rp. 3セファレキシン(CEX) 改善し、MSSAに適合する場合の切替候補 内服
全身状態・発熱・疼痛が改善し、水分と薬を内服できることを確認する。
  1. 感受性、内服可能性、家族による継続管理を確認する。
  2. MRSAが疑われる・確認された場合は、CEXへ機械的に切り替えない。感受性と年齢に合う薬を相談する。
Rp. 4アズノール軟膏0.033%(ジメチルイソプロピルアズレン) 院内方針院内:アクアチムに加え患部へ塗布し、びらん部を保護する。 外用
抗菌薬ではなく、全身抗菌薬と支持療法に併用する皮膚ケア。添文上は通常1日数回で、実際の回数・量は個別指示に従う。
  1. 清潔にしたびらん部へ適量を塗布する。部位・範囲・回数は個別に指示する。
  2. 必要に応じて非固着性被覆材で保護する。成分への過敏症既往には使わず、眼科用には使用しない。刺激・発赤があれば再評価する。
Rp. 5アクアチム軟膏1%(ナジフロキサシン) 院内方針院内:アズノールとともに患部へ塗布する局所抗菌薬。 外用
添文上は通常1日2回。低出生体重児・新生児・乳児・幼児の有効性・安全性を評価した臨床試験はないため、適応・範囲・期間を処方医が確認する。
  1. SSSSの患部にアクアチムを塗布し、アズノールも患部に塗布する。部位・量・回数・期間は個別指示に従う。
  2. 原則として感受性を確認し、必要最小限の期間にとどめる。成分への過敏症既往には使用せず、眼には使用しない。
  3. 混合調剤・混合比・塗布順序は今回の指示に含まれないため、ここでは新たに設定しない。
当院では患部にアクアチムとアズノールを塗布する院内方針院内。全身抗菌薬・補液・鎮痛などの治療も並行する。外用の量・回数・期間は個別指示、抗菌薬の確定用量は院内採用品・体重・日齢・腎機能で確認する。 避けること・注意:外用だけでの治療、びらん面の摩擦・積極的な表皮除去、感受性不明のCLDM単剤、指示された患部以外への外用、混合指示のない混合調剤。
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7抗菌薬の継続・再評価

治療期間と内服への切替

CHOPのSSSS経路は海外施設の方針。国内の院内レジメンへそのまま置き換えない。

クリンダマイシン(CLDM)

改善しないとき

国内根拠と外用薬の確認

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8入院・退院・紹介の目安

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9診療中の疑問と回答

皮膚の培養が陰性で、CEZを続けてよいか迷うときは?
SSSSは離れた感染源の毒素で発症し、剥離面から菌が出ないことがある。鼻腔・咽頭・眼脂などの感染源、採取時期、抗菌薬前投与を確認する。培養陰性だけで中止せず、皮膚痛と新規剥離、全身状態の推移から診断と抗菌薬を再評価する。
根拠:CHOP SSSS診療経路(海外施設) / 日本化学療法学会ほか MRSA感染症GL2024
全身抗菌薬を始めても皮膚痛・剥離が進む。薬を追加する?
MRSAリスク、培養・感受性、投与状況に加え、TENなど別病態、脱水、感染源の持続を見直す。抗菌薬の無条件な併用より皮膚科・感染症担当へ早めに相談する。腎機能悪化があれば補液と薬剤曝露を評価し、VCM使用時はTDMで調整する。
根拠:CHOP SSSS診療経路(海外施設) / 日本化学療法学会ほか MRSA感染症GL2024
皮膚がむけている間は、点滴抗菌薬と外用抗菌薬を続ける?
落屑の残存だけで全身抗菌薬を延長せず、新規剥離、圧痛、発熱、飲水・内服可能性で経口移行を検討する。当院ではSSSSの患部にアクアチム軟膏1%とアズノール軟膏0.033%を塗布する。外用の継続期間は患部の状態を見て指示し、混合調剤・混合比・塗布順序は今回の指示に含まれない。
根拠:CHOP SSSS診療経路(海外施設) / 日本化学療法学会ほか MRSA感染症GL2024 / PMDA アクアチム軟膏1% / PMDA アズノール軟膏0.033%
アクアチムとアズノールだけで治療できる?
外用だけでは治療しない。当院では患部にアクアチムとアズノールを塗布し、全身抗菌薬と支持療法を並行する。
すべてのSSSSにCEZでよい?
MRSAの関与があるため一律には選ばない。既往・保菌、施設疫学、重症度、培養、反応を踏まえる。
水疱の培養が陰性なら否定できる?
できない。感染源から離れた部位に毒素が作用するため、鼻腔・咽頭・眼脂なども評価する。
落屑が残っている間は静注を続ける?
落屑だけでは決めない。全身状態・発熱・圧痛の改善と経口摂取を確認して切り替える。
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11家族への説明

細菌が作る毒素の影響で、皮膚の表面がはがれやすくなる病気です。抗菌薬で原因となる細菌を治療し、軟膏や被覆材で皮膚を守ります。皮膚をこすらず、薬は指示した部位に使ってください。飲めない、尿が減る、ぐったりする、赤みや痛みが増すときは、すぐに医療者へ知らせてください。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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