10-10 自傷・自殺念慮の安全評価

緊急

10-10自傷・自殺念慮の安全評価

病態・根拠
このページの目次13項目

1病態と認識

自傷の意図は一様ではない。行為の重さだけで今後の危険を決めず、現在の安全、心理状態、支援と保護上の問題を評価する。[1][2]

  • 身体損傷の緊急性を確認すると同時に、本人の言葉で現在の念慮、過去の行動、苦痛、支援者、家庭・学校の安全を聴く。[1][2]

2鑑別と見逃しを避ける所見

起点手がかり考える病態・行動
自傷がある意図・苦痛と現在の念慮を直接確認意図を外見で決めず身体と精神の両面評価。[1]
「消えたい」などの訴え切迫性、支援、家庭安全保護と当日専門評価の必要性を検討。[1][2]

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3検査の使い方と限界

  • 可能な範囲で本人と個別に面接し、現在の具体的計画・実行意図・実行時期・手段へのアクセス・過去の企図を直接確認する。切迫危険時は一人にしない。保護者情報も得るが、虐待や家庭の危険があれば保護者を唯一の安全資源としない。[1][2]

4初期対応・経過と専門診療への境界

  • 本人と安全計画を作り、悪化のサイン、助けを求める人・場所・連絡方法、危険物へのアクセス管理を具体化する。単なる「もうしない約束」では代替できない。[2]
  • 帰宅前に初期フォローの実施責任者と再接触期限を決める。安全懸念が続く場合は48時間以内の初期アフターケアを手配し、悪化時はその期限を待たず即時再評価する。[1][2]

5帰宅・外来フォロー

  • 心理社会的評価後、安全な環境、支援者、記載したケア計画、確実な早期フォローが整う場合に個別判断。[1][2]

6入院・継続観察

  • 切迫危険、保護の懸念、十分な評価ができない状態は安全な場で継続評価する。[1][2]

7専門相談・搬送

  • 小児に習熟した精神保健担当へ当日相談し、帰宅時も次の受診先を明確にする。[1]

8避けること・適用上の注意

  • 尺度や低/中/高の分類だけで帰宅を決めない。身体治療終了だけで対応を終えない。[1]
  • 英国/米国の制度・連絡先・受診時刻の目標は国内の地域救急体制と調整する。スクリーニングは専門評価の代わりではない。

専門治療の固定オーダーや院内の採用薬・連絡先は、この原稿の作成だけで確定しない。病態の悪化は検査や通常の紹介予約を待たず再評価する。

9出典と適用範囲

  • [1] NICE NG225 Self-harm。小児から成人の心理社会的評価、リスク尺度の限界、入退院・アフターケア。直接HTTP本文確認。 確認: 2026-10-23。
  • [2] NIMH Youth Outpatient Brief Suicide Safety Assessment。米国10~24歳・ASQ陽性後の訓練済み医療者用。国内法制度や米国相談番号は転用しない。 確認: 2026-10-23。

根拠調査日: 2026-10-23。医師による逐条確認と院内適合性の確認は未完了。

10臨床医が迷う場面

11『もうしない』と約束したら帰宅を決めてよい?

約束だけでは安全を保証できない。現在の念慮、過去の行動、苦痛、支援者と見守り、危険物へのアクセスを確認する。本人と具体的な安全計画を作り、危険が切迫する、帰宅先で安全を保てない場合は一人にせず当日の専門評価につなぐ。

出典:NIMH 若者の外来自殺安全評価(海外) / NICE NG225 自傷(海外)

12自傷の傷が軽いので心理評価は後日にしてよい?

身体損傷の程度と自殺の危険性は一致しない。身体治療と並行して本人の言葉で背景と現在の安全を確認する。保護者の前では話せないことにも配慮し、秘密保持の範囲と安全上共有が必要な情報を説明する。軽傷を理由に評価を省略しない。

出典:NIMH 若者の外来自殺安全評価(海外) / NICE NG225 自傷(海外)

13評価尺度が低リスクなら、通常予約だけでよい?

尺度だけで帰宅や紹介を決めない。臨床状況と本人・家族の支援可能性を評価し、悪化時の連絡先、再診時期、誰が見守るかを具体化する。危険の増大や支援者不在があれば予定を早める。必要なフォローへの接続を確認してから対応を終える。

出典:NIMH 若者の外来自殺安全評価(海外) / NICE NG225 自傷(海外)

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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