1-22突発性発疹
このページの目次11項目
1一目でわかるフロー
受診(生後6か月〜2歳、高熱±不機嫌/けいれん)
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├─ 問診・バイタル・全身状態評価
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①レッドフラグ評価(§1)
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├─ あり → 緊急対応/精査/上位・専門紹介(けいれん重積、大泉門膨隆、
│ 意識障害遷延、麻疹・重症感染症疑い 等)
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└─ なし
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②重症度・病型判定(§2)
├─ 発熱期+機嫌比較的良好 → 突発性発疹「疑い」(この時点で確定診断不可)
├─ 解熱+体幹中心の紅色斑丘疹出現 → 突発性発疹「確定」(事後診断)
└─ 熱性けいれん合併(単純型/複雑型)→ 熱性けいれんGL2023に沿って対応
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③検査要否判断(§3)
├─ 典型経過・全身状態良好 → 検査なしで経過観察
└─ 複雑型けいれん/意識障害遷延/大泉門膨隆 → 髄液・血液・画像検査を検討
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④治療(§4):対症療法のみ、抗菌薬は使わない
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⑤再診・帰宅指導・保護者説明(§5)
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⑥再受診サインあり → 再評価・紹介/なし → 経過観察終了図は横にスクロールできます →
2レッドフラグ(見逃し厳禁)
以下があれば精査・入院・上位/専門紹介を検討する。
- けいれんが5分以上持続、または止まっても意識がなかなか戻らない → 治療介入が必要な重積状態に該当。30分以上の持続は長期後遺症リスクがあるため救急要請+ベンゾジアゼピン系薬(院外ではミダゾラム口腔用液等)での対応を検討する[5]。
- けいれんの群発(部分発作を繰り返す)、発熱から24時間以上経過してからの発症 → 単純型熱性けいれんではなく、複雑型ないしけいれん重積型急性脳症(AESD)を疑うパターン。突発性発疹はAESDの原因ウイルスとして無視できない割合を占める(全国調査でAESD全体の約15%)[3]。
- 大泉門膨隆 → HHV-6初感染時の脳炎・脳症でしばしば認める所見。他の熱性疾患に比べ突発性発疹は熱性けいれん合併率自体が高いことに加え、大泉門膨隆はウイルスの中枢神経への波及を示唆する所見として重視されている[4]。
- けいれん後・解熱後も意識障害・活気不良が遷延する → 髄膜脳炎(HHV-6脳炎・脳症)を除外する。国内では年間60〜100例程度の発生と推計され、インフルエンザ脳症に次いで多いウイルス性脳炎・脳症の原因とされる[4]。
- 麻痺、瞳孔不同、片麻痺様の局在神経症状
- 出血斑・紫斑、著明な皮下出血 → まれに血小板減少性紫斑病を合併する報告がある[2]。
- 黄疸・意識障害を伴う肝機能悪化を疑う所見 → まれに劇症肝炎の合併報告がある[2]。
- 発熱が5日以上長引く、解熱と発疹出現が一致しない → 典型経過から外れる場合は突発性発疹以外(川崎病、その他ウイルス性発疹症、細菌感染症など)を再検討する。
- 発疹がカタル症状(咳・鼻汁・結膜充血)や口腔内粘膜疹(コプリック斑)を伴い、解熱前から出現 → 麻疹の可能性を必ず考慮する(§2参照)。
- 生後4〜5か月未満での発症 → 母体移行抗体のため非典型的。他疾患の可能性を優先的に検索する。
- 生後3か月(90日)未満の発熱児 → 本ワークフローの対象月齢(生後6か月〜2歳)の対象外。突発性発疹らしい経過であっても、若年乳児発熱の一般原則(toxic appearanceの評価、血液・尿・必要に応じ髄液を含む重症細菌感染症除外ワークアップ)を優先する[11]。
- 多呼吸・不規則な呼吸・チアノーゼ・末梢循環不全・顔色不良 → 意識障害系の所見と並ぶ敗血症性ショックの兆候。§5の「反応が乏しい」等と合わせて見逃さない。
3重症度・病型の判定
典型経過(軽症・大多数)
38〜40℃の高熱が3〜4日程度持続したのち、解熱とともに(または解熱から半日ほど遅れて)体幹を中心に顔面・四肢へ広がる鮮紅色の斑丘疹が2〜4日出現する[2][8]。高熱の割に比較的機嫌が保たれることが多く、この「熱の高さと元気さのギャップ」が突発性発疹らしさのサインである一方、保護者にも医療者にも見過ごされやすいポイントでもある。有熱期に軟口蓋垂根部両側にみられる永山斑(粟粒大の紅色隆起)があれば、発疹出現前の段階でも診断の手がかりになる[8]。
診断の性質: 有効な迅速検査・確定血液検査は日常診療では通常行わない。解熱後に発疹が出て初めて確定できる「事後診断」であることを前提に、発熱中は「突発性発疹の疑い」として経過をみる姿勢が基本となる[2]。
年齢因子
好発は生後6か月〜2歳(ピークは生後9〜12か月前後)。近年は初感染年齢の年長化傾向が指摘されており、2014〜2016年の国内研究では初感染年齢の中央値が生後14か月に達したとの報告がある[3]。
熱性けいれん合併型
HHV-6/7初感染は他の熱性疾患より熱性けいれん合併率が高く、生後6〜18か月の乳児で10〜15%程度に熱性けいれんを伴うとされる。複雑型熱性けいれんで救急受診した症例の約半数を突発性発疹が占めるとの報告があり、「発熱から24時間以上経過してからのけいれん発症」が突発性発疹に伴う複雑型けいれんの特徴として有意に多いとされる[3]。単純型(全般性・15分未満・24時間以内に1回のみ)か複雑型(部分発作様/群発/長時間/24時間以内に複数回)かで、その後の検査方針・紹介要否が変わる(§3、§5)。
脳炎・脳症型(まれ、重症)
最重症型はけいれん重積型急性脳症(AESD)で、解熱後に部分けいれんの群発を伴う。全国推計で年間60〜100例と、頻度としては低いが、突発性発疹はその主要な背景疾患の一つである[3][4]。
鑑別診断(麻疹・風疹・薬疹)
- 麻疹: カタル期(咳・鼻汁・結膜充血)を伴う発熱が2〜4日続き、いったん解熱傾向を示した後に再び高熱とともに発疹が出現する二峰性の熱型が特徴。発疹出現の1〜2日前後にコプリック斑(頬粘膜の白色小斑点)を認める。発疹は解熱前〜再上昇した発熱期に出現する点が、解熱後に発疹が出る突発性発疹と決定的に異なる[7]。ワクチン歴・接触歴も確認する。
- 風疹: 発熱は軽度〜なしのことが多く、発熱(あれば)と同時期に紅色斑丘疹が出現し、後頸部・耳介後部・後頭部のリンパ節腫脹を伴うことが多い。突発性発疹のように「解熱してから」発疹が出るパターンとは異なる。
- 薬疹: 発熱中に感冒・中耳炎疑いなどで抗菌薬(アモキシシリン等)が投与されているケースでは、解熱後に出現した突発性発疹の紅色斑丘疹が薬疹と誤認されやすい。鑑別のポイントは、①発疹出現のタイミングが解熱と一致するか(=突発性発疹らしさ)/薬剤の投与開始・変更のタイミングと一致するか(=薬疹らしさ)、②痒みや蕁麻疹様膨疹の有無(薬疹で目立ちやすい)、③永山斑の有無、④薬剤中止後も発疹が数日持続・拡大する場合は薬疹よりウイルス性を疑う、という点を総合して判断する。抗菌薬使用歴がある発熱後発疹では、この鑑別を必ず一度言語化してからカルテに残す。
- 川崎病: 「診断の手引き改訂6版」(発熱の日数条件は撤廃)の主要症状6項目——①眼球結膜充血、②口唇発赤・苺舌・口腔咽頭粘膜のびまん性発赤などの口唇口腔所見、③不定形発疹(BCG接種痕の発赤を含む)、④四肢末端の変化(急性期の硬性浮腫・掌蹠紅斑、回復期の指先からの膜様落屑)、⑤急性期の非化膿性頸部リンパ節腫脹、⑥発熱——を積極的に確認する。冠動脈病変のリスクを踏まえ、「発熱5日以上」の一文だけでなくこれらの具体所見がひとつでもあれば突発性発疹より優先的に疑い、専用の評価・紹介経路に乗せる[10]。
4検査
- 必要:
- 典型経過の突発性発疹自体には確定検査不要。臨床経過(解熱後の発疹出現、年齢、永山斑の有無)で診断する[2][8]。
- 単純型熱性けいれん(初回・全般性・15分未満・意識清明への回復良好)では、髄液検査・血液検査・頭部画像を必ずしも行う必要はない[5]。
- 複雑型/けいれん重積/意識障害遷延/麻痺を伴う場合は、髄膜炎・脳炎脳症の除外目的で髄液検査(ウイルスDNA検出含む)・血液検査・頭部画像検査(急性期はMRI拡散強調画像が有用)を検討する[1][4][5]。
- 出血斑・紫斑を伴う場合は血小板数を含む血液検査を検討する[2]。
- 不要・過剰になりがち:
- 発熱期のみでのルーチン血液検査・炎症反応測定(診断・治療方針を変えない)
- 発熱のみを理由にした細菌感染症精査(血液培養等)や経験的抗菌薬投与目的の検査
- 突発性発疹の抗体検査・ウイルス検査(治療方針に影響せず、通常の外来診療では不要)[2]
- 単純型熱性けいれんでの脳波検査・頭部画像のルーチン施行[5]
5治療
- 第一選択: 対症療法のみ。特異的な抗ウイルス薬・抗菌薬は不要[2][8]。
- 解熱薬は、発作予防・発作頻度増加いずれについても医学的根拠はないが、他の発熱性疾患と同様に苦痛緩和目的での使用は問題ない(アセトアミノフェンが体重換算での代表的選択肢。一般的な用量の考え方として1回10〜15mg/kg程度〈4〜6時間以上あけて、1日総量60mg/kgを目安・個別処方値は医師が決定〉が添付文書上の標準的な範囲)[9]。
- 水分・食事摂取のフォロー。
- 第二選択・無効時:
- 特異的な追加治療はない。自然軽快が原則。
- ジアゼパム坐薬による発熱時の予防投与は、再発予防効果自体は高いが、熱性けいれんの良性疾患という特性と副反応出現率の高さ(間欠投与による中等度副反応が既存報告で約40%)から、GL2023は「ルーティンに使用する必要はない」と明記している。適応基準は次の①または②のいずれかを満たす場合に限る[5]。
- ①遷延性発作(持続時間15分以上)単独で該当
- ②次のi〜viのうち2つ以上を満たした熱性けいれんが2回以上起こった場合:i.焦点発作(部分発作)または24時間以内に反復する発作、ii.熱性けいれん出現前より存在する神経学的異常・発達遅滞、iii.熱性けいれんまたはてんかんの家族歴、iv.初回発作が生後12か月未満、v.発熱後1時間未満での発作、vi.38℃未満の発熱に伴う発作
- 単回の熱性けいれん+家族歴のみ等、②の「2つ以上×2回以上」を満たさないケースは適応外(過去の類似記載はこの二経路構造を欠いていたため訂正)。
- 投与する場合の考え方:37.5℃を目安に1回0.4〜0.5mg/kg(最大10mg)を挿肛し、発熱が持続していれば8時間後に同量を追加。投与期間は最終発作から1〜2年、もしくは4〜5歳頃までが目安(いずれも個別の処方判断は医師が行う)[5]。
- やってはいけない/非推奨:
- ウイルス感染に対する抗菌薬投与(無効であり、不要な副作用・耐性リスクのみを増やす)[2][8]。
- けいれんが既に消失している児へのジアゼパム坐薬のルーチン投与(脳炎・脳症による意識障害を「けいれん後もうろう状態」と見誤り、見逃すリスクがあるため)[5]。
- 発熱時の眠くなりやすい第一世代抗ヒスタミン薬、テオフィリン等のキサンチン製剤の安易な使用(けいれん発作の持続時間を延長させる可能性が指摘されている)[5]。
- アスピリン等サリチル酸系薬を安易に解熱目的で用いること(本疾患特異的な禁忌ではないが、ウイルス性発熱疾患の小児に対する解熱薬選択ではライ症候群のリスクから一般に回避される)。
6再診・帰宅指導・保護者説明
- 発作が起きたときの家庭内ファーストエイド(保護者に伝える):
- 平らな場所で体を横向きにし、嘔吐物・唾液による誤嚥を防ぐ(気道確保)
- 口の中に指・タオル・薬などを入れない(窒息・咬傷のリスク)
- 周囲の危険物を遠ざけ、体を強く押さえつけない
- 発作の開始時刻と持続時間を計測する(5分以上続く場合は救急要請の判断材料になる)
- 可能であれば発作の様子(けいれんの部位・眼球の向き・チアノーゼの有無等)を記録・動画撮影しておくと診療時に有用[5]
- 再受診すべきサイン(保護者に伝える):
- けいれんが5分以上続く/止まったあとも意識がはっきりしない/繰り返す(群発)
- 大泉門(頭のてっぺんの柔らかい部分)が張って盛り上がっている
- 呼びかけへの反応が乏しい、ぐったりして普段と明らかに様子が違う
- 熱が5日以上続く、いったん下がった熱がまた上がる
- 解熱後、発疹が出ているのに機嫌が戻らない・ぐったりしたまま(典型例は「解熱すれば機嫌は良くなる」ため、これが揃わない場合は再評価が必要)
- 皮下に出血斑のようなものが広がる、体がだるそうで黄疸様の色調がある
- 嘔吐を繰り返す、水分が摂れない
- 経過の見通し・登園/登校の目安:
- 高熱3〜4日→解熱とともに体幹中心の発疹→2〜4日で自然消退、が典型経過[2][8]。
- 感染経路は主に唾液中に排泄されたウイルスの経口・経気道感染で、家族内の年長児・成人からの伝播が中心とされ、患児同士での急速な流行は起こしにくい[2]。発疹期は感染力がほとんどないとされる。
- 突発性発疹は学校保健安全法施行規則が定める第一種〜第三種のいずれの感染症にも該当せず、法的な出席停止の対象ではない。こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」に準拠し、解熱して機嫌が良く全身状態が良好であれば、発疹が残っていても登園は可能という考え方で説明する[6]。ただし最終的な登園可否の運用基準は園ごとに異なるため、通園先の基準も確認するよう伝える。
- 紹介・入院の閾値:
- けいれん重積(30分以上)、けいれんの群発、意識障害の遷延、大泉門膨隆を伴う場合 → 救急要請または高次医療機関への紹介
- 複雑型熱性けいれんで髄液検査等の精査が必要と判断した場合、AESDが疑われる場合 → 小児神経専門施設へ紹介
- 血小板減少・出血傾向、肝機能障害の合併が疑われる場合 → 追加精査・専門科紹介
7出典(日本のGL優先、URL+版年。改定で変わるため運用前に最新版確認)
- [1] 病原体検査マニュアル「突発性発疹 Human herpesvirus 6 (HHV-6) および Human herpesvirus 7 (HHV-7)」国立健康危機管理研究機構. https://id-info.jihs.go.jp/manuals/pathogen-detection/HSV6HSV7_20150803.pdf (2015年版)
- [2] 「突発性発しん(詳細版)」国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト. https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/roseola/detail/index.html
- [3] 「突発性発疹に関する最近の話題」IASR、国立健康危機管理研究機構. https://id-info.jihs.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/10058-490r01.html
- [4] 「HHV-6脳炎・脳症」IASR、国立健康危機管理研究機構. https://id-info.jihs.go.jp/niid/ja/typhi-m/iasr-reference/8949-472r08.html
- [5] 日本小児神経学会「熱性けいれん(熱性発作)診療ガイドライン2023」CQ4-1・CQ4-2(原本:診断と治療社、2023年1月刊、2021年1月追加文献検索が最終改訂). 紹介ページ https://www.childneuro.jp/about/6442/ /該当章PDF https://www.childneuro.jp/uploads/files/about/FS2023GL/07fs2023_sec2_CQ04.pdf ※2026-08-01にPDF原文でCQ4-1(適応基準の二経路構造)・CQ4-2(37.5℃目安・0.4〜0.5mg/kg最大10mg・1〜2年もしくは4〜5歳までの投与期間)を直接照合済み。個別の投与量・適応判断は原本GL2023の該当CQを直接確認のうえ運用すること。
- [6] こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン(2018年改訂版)」2023年4月改訂.https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/1fa64474-22c1-4eae-8945-c9ad7e515db8/84bda1f3/20230401_councils_hoiku-kansen-gl_050426_04.pdf ※学校保健安全法施行規則第18条の第一種・第二種・第三種のいずれの感染症リストにも突発性発疹は列挙されておらず、この除外により「その他の感染症」に分類されることを原本PDF(表1)で直接確認した(出典: 同ガイドライン 表1「学校保健安全法施行規則第18条における感染症の種類について」, 確認日 2026-09-25)。
- [7] 「麻しんQ&A」国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト. https://id-info.jihs.go.jp/relevant-information/measles/faq/overview/index.html
- [8] 「突発性発しん」神奈川県衛生研究所. https://www.pref.kanagawa.jp/sys/eiken/003_center/0307_shikkan/files/131127_HHV.htm
- [9] カロナール細粒20%/50%(アセトアミノフェン)添付文書.PMDA医療用医薬品情報検索(医療関係者向け). https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/rdSearch/02/1141007C1075 (URL更新 2026-09-28)※小児の通常用量「1回10〜15mg/kg、4〜6時間以上あけて投与、1日総量60mg/kgを限度(1回500mg・1日1,500mgを超えない)」を2026年8月改訂(第3版)添付文書本文で再確認。熱性けいれんGL2023原文にはアセトアミノフェンの具体的用量記載はないため、旧版の[5]引用対応を本項目に訂正。
- [10] 「川崎病診断の手引き改訂6版」日本川崎病学会.https://www.jskd.jp/川崎病関連情報/診断の手引き/ ※改訂6版で、主要症状の発熱について「5日以上続く」及び「(ただし、治療により5日未満で解熱した場合も含む)」の記載が削除され、発熱の日数条件が撤廃されたことを原文で確認した(出典: 同学会「川崎病診断の手引き改訂6版 作成の目的、経緯と変更点」, 確認日 2026-09-25)。
- [11] MSDマニュアル プロフェッショナル版「乳児および小児の発熱」(一般向け医学参考資料、GL本文ではない). https://www.msdmanuals.com/ja-jp/professional/19-小児科/乳児および小児の発熱/乳児および小児の発熱 ※生後3か月未満発熱児の評価原則(年齢層区分・toxic appearance評価)の参考として引用。日本の専門GLでの直接照合は未実施のため運用前に日本小児科学会等の該当指針で確認されたい[要確認]。
- 参考(一般向け解説、GL本文ではない):公益社団法人日本小児科学会「突発性発疹」. https://www.jpeds.or.jp/general/prevention/yobo-kansensho/kansensho03-33.html
8臨床医が迷う場面
9突発性発疹らしい年齢なので、発熱中の検査は不要?
発疹が出る前は確定できず、月齢と全身状態に応じて尿路感染や他の感染症を評価する。呼吸苦、飲水不良、反応低下を見逃さない。低月齢の発熱は当院の年齢別精査・入院方針に従い、予想される発疹を待って治療や紹介を遅らせない。
10熱が下がって発疹が出たのに、ぐったりが続く。通常経過?
解熱と発疹だけで回復と判断しない。反応の悪さ、けいれん、呼吸・循環異常が続く場合は脳炎・脳症などを再評価する。診察時点の意識と経時変化を確認し、疑えば神経評価のできる施設へ相談する。発熱期の採血が軽微でも安心材料にしない。
11けいれんが短く止まった。念のため予防坐剤を追加する?
停止後の全身状態と意識の回復、発作の長さ・反復・焦点性を確認する。単純型で回復した児へ一律に坐剤を追加せず、熱性けいれんの予防適応で判断する。眠気が脳症評価を難しくする可能性も説明し、再発時と反応不良時の受診条件を渡す。
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。