1-7 咽頭結膜熱(プール熱)

緊急

1-7咽頭結膜熱(プール熱)

高熱・咽頭炎・結膜炎の三徴と川崎病の鑑別
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次9項目

ページ内目次

1ポイント

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2鑑別のながれ

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3重症度

軽症(典型例)高熱39〜40℃前後・咽頭痛・結膜充血の三徴が3〜5日持続、活気・経口摂取は保たれる対症療法(解熱鎮痛薬・水分補給)
中等症咽頭痛による経口摂取不良、軽度〜中等度の脱水徴候、結膜炎の増悪(眼脂増加・両眼性への進展)経口補水療法を優先し、不可能なら補液を検討
重症乳児・新生児での全身感染による重症化(呼吸器症状)、EKC様の眼病変呼吸器症状は精査、眼病変は眼科紹介
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4検査

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5処置・処方例

Rp. 1アセトアミノフェン 1回10〜15mg/kg、投与間隔4〜6時間以上、1日総量60mg/kg 内服
成人量に達したら以降は成人量が上限。あわせて経口補水液等でこまめな水分補給を指導する
  1. シロップ(カロナールシロップ2%=20mg/mL):—〜— を1回
  2. 細粒(カロナール細粒20%=200mg/g):—〜— を1回
  3. 坐剤:1回 —〜— に一番近い規格・個数を選ぶ(アンヒバ/アルピニー 50・100・200mg。10kgなら100mgを1個)
  4. 次は4〜6時間以上あける。1日の合計は — まで
避けること・注意:抗菌薬のルーチン投与(ウイルス感染症であり無効)。アスピリン等サリチル酸系解熱鎮痛剤、およびジクロフェナクナトリウムの15歳未満への投与。迅速抗原陰性のみを根拠に臨床的に典型的な症例を否定すること。
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6紹介・入院の閾値

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7診療中の疑問と回答

アデノ迅速陽性だから、発熱が長くても待てる?
検出は現在の症状を全て説明するとは限らない。発熱の持続・再燃では川崎病などを念頭に皮疹、口腔、四肢、循環を再診察する。陽性結果を根拠に全身状態悪化や新しい所見を無視せず、必要な検査・紹介へ進む。
根拠:CDC Adenovirus clinical overview / RCH Acute red eye
結膜充血が強いので抗菌薬やステロイド点眼を追加する?
アデノウイルスに抗菌薬は効かない。眼痛、羞明、視力低下、角膜混濁があれば単純な結膜炎として追加処方せず眼科へ相談する。ステロイド点眼の適応は眼科で判断し、手洗いとタオル共用回避など接触感染対策も確認する。
根拠:CDC Adenovirus clinical overview / RCH Acute red eye
症状は治ったが検査陽性が続く。陰性化まで治療する?
排泄が長引くことがあり、検査陽性だけで薬を延長したり病状悪化と扱ったりしない。国内の登校基準は主要症状消退後2日経過を確認する。免疫低下や症状再燃は別に評価し、陰性証明を得るためだけの反復検査は必要性を見直す。
根拠:CDC Adenovirus clinical overview / RCH Acute red eye / 学校保健安全法施行規則 第19条(e-Gov現行法令)
迅速抗原陰性なら否定できる?
できない。特異度は高く陽性は診断的だが、陰性は感度の限界があり、臨床的に典型例なら否定しない。
登園はいつから?
主要症状(発熱・咽頭炎・結膜炎)が消退した後2日を経過するまで。解熱していても結膜症状や咽頭痛が残っている間は登園不可。
プールでうつる?
適正に塩素消毒された水を介した感染は現在ではまれ。タオル・洗面用具の共用が主要な接触感染経路。
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9家族への説明

咽頭結膜熱(プール熱)です。高い熱・のどの痛み・目の充血が3〜5日ほど続くのが典型的な経過です。発熱が5日以上続く、または一度下がった熱が再び上がる場合は、別の病気がないか確認しますのですぐにご連絡ください。登園・登校は、熱・のどの痛み・目の充血がすべて治まってから2日経つまでお休みです。タオルや洗面用具は共用しないでください。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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