3-10卵巣腫瘍茎捻転(女児の急性腹症)
このページの目次10項目
1痛みが間欠的でも急ぐ理由
卵巣・卵管がねじれると静脈還流の障害、浮腫、さらに動脈灌流の障害へ進む。突然の片側下腹部痛と嘔吐は典型的だが、痛みが出たり軽くなったりすることもある。小児・思春期では腫瘤のない卵巣にも起こるため、既知の卵巣嚢腫がないことは除外根拠にならない。[1]
2鑑別と本人への配慮
3画像と検査の限界
4治療目的は臓器機能の温存
疑い例は絶食、鎮痛、必要な補液を行い、速やかに手術判断へつなぐ。ACOGは可能な限り捻転解除と付属器温存を推奨しており、術中の色だけで不可逆性を断定しない。これは紹介先の手術方針の説明に役立つが、当院で保存的に経過を見る理由にはならない。[1]
5当直帯の接続と説明
6出典・適用範囲
両資料は海外の専門学会/小児施設。主に思春期の資料であり、乳幼児の検査方法や手術は小児外科と個別調整する。米国の未成年同意法制・処方は転用していない。 確認日:2026-10-23。
7臨床医が迷う場面
8片側の強い腹痛がいったん治った。捻転は否定できる?
捻転と自然整復で痛みが断続的になることがある。突然の片側痛、嘔吐、腫瘤の既往を確認し、改善だけで帰宅させない。初経前でも起こり得るため、疑った時点で小児外科・婦人科へ相談し、画像待ちの遅延を避ける。
根拠:RCH 思春期女児の下腹部痛 / ACOG Adnexal torsion in adolescents:Dopplerの限界・温存
9超音波で血流が見えたら手術評価は不要?
卵巣血流が見えても捻転を完全には除外できない。症状と卵巣腫大・形態などを合わせ、疑いが高ければ専門外科評価を続ける。当直に超音波ができない当院では、検査できる翌朝まで待たず受入先へ連絡する。
根拠:RCH 思春期女児の下腹部痛 / ACOG Adnexal torsion in adolescents:Dopplerの限界・温存
10発症から時間が経っていれば温存は難しいので急がない?
経過時間だけで卵巣温存不能とは判断しない。迅速に専門施設へつなぎ、捻転解除と温存の可否を手術所見を含めて判断してもらう。妊娠可能性がある児では妊娠反応と子宮外妊娠も並行評価するが、転送を不必要に遅らせない。
根拠:RCH 思春期女児の下腹部痛 / ACOG Adnexal torsion in adolescents:Dopplerの限界・温存
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。