1-2 おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

緊急

1-2おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

耳下腺腫脹・難聴/髄膜炎/精巣炎の見逃し
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30

日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。

このページの目次9項目

ページ内目次

1ポイント

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2鑑別のながれ

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3重症度

軽症経口摂取可能、活気良好、発熱軽度〜なし対症療法
中等症発熱・咽頭痛・酸味刺激時痛みで摂取量がやや低下しているが脱水徴候なく活気は保たれている水分・食事のフォロー
重症髄膜炎/脳炎、膵炎、精巣炎/卵巣炎、難聴のいずれか該当各専門科と連携し上位施設紹介・入院を検討
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4検査

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5対応の注意

避けること・注意:抗菌薬投与(ウイルス感染に無効。化膿性耳下腺炎との誤診に注意)。アスピリン系解熱薬(ライ症候群リスク)。酸味・刺激物を含む食事の助言。血清アミラーゼ単独の結果のみで膵炎の有無を確定的に説明すること。
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6紹介・入院の閾値

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7診療中の疑問と回答

ワクチンを受けているので、おたふく検査は不要?
接種歴があってもムンプスを完全には除外できない。片側・両側の腫脹、曝露、発症日と他の原因を評価し、疑う場合は検体の種類・採取時期を確認して検査する。予防接種歴だけで学校・家族への感染対策を省かない。
根拠:CDC Mumps clinical overview
腫れが強いので抗菌薬を追加する?
典型的なムンプスはウイルス性で抗菌薬の対象ではない。膿性排液、局所の強い発赤、脱水や全身悪化では化膿性耳下腺炎などを再評価する。嚥下困難、強い頭痛、嘔吐、精巣痛や聴覚の変化があれば合併症として診察する。
根拠:CDC Mumps clinical overview
耳下腺の腫れが軽くなれば登校してよい?
感染対策は見た目の軽快だけで終了しない。国内の登校基準である腫脹開始後5日経過と全身状態良好を確認する。発症日・接触歴・検査結果を整理して学校へ伝え、再発熱や神経症状、難聴などがあれば登校より診察を優先する。
根拠:CDC Mumps clinical overview / 学校保健安全法施行規則 第19条(e-Gov現行法令)
腫れが軽ければ難聴の心配はない?
ない。難聴の発症は耳下腺炎の重症度と無関係。軽症例でもレッドフラグ問診を省略しない。
耳下腺が腫れていなければ髄膜炎は否定的?
否定的ではない。中枢神経症状の約半数は耳下腺炎に先行または耳下腺炎を伴わずに出現する。
登園はいつから?
耳下腺・顎下腺・舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで。
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9家族への説明

おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)です。耳の下や顎の下が腫れ、腫れは48時間以内にピークとなり、多くは7〜10日、長くても2週間ほどで軽くなります。片方の耳の聞こえが悪い、耳鳴りがする、ふらついて歩けない、といった様子は、腫れの程度に関わらず起こることがあるので、症状が軽くても早めにご連絡ください。強い頭痛や繰り返す嘔吐、首が硬い、強いおなかの痛み、(思春期以降の男の子は)陰嚢の腫れ・痛みがあるときもすぐに来てください。酸っぱい食べ物・飲み物は痛みを強くするので避けてください。登園・登校は、腫れが出てから5日経ち、全身の状態が良くなるまでお休みです。

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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