3-6胆汁性嘔吐・中腸軸捻転(腸回転異常症)
病態・根拠
このページの目次10項目
1捻転が血流障害を起こす理由
腸回転異常では腸管固定の異常により腸間膜の付着部が狭くなり、中腸が上腸間膜動脈を軸にねじれやすい。通過障害に血流障害が加わると腸管虚血・壊死へ進む。画像確定だけを目的に待つと、救済できる腸管を失うおそれがある。[1]
2症状をどう読むか
3鑑別と検査の役割
4当院での初期治療と搬送
5引継ぎと説明
6出典・適用範囲
- [1] 日本小児外科学会 腸回転異常症診療GL2023詳細版。
- [2] RCH 嘔吐。
[1]は国内学会GL2023詳細版の本文をHTTP公開URLで確認。[2]は豪州小児施設の嘔吐経路。各画像の感度・特異度や死亡率をすべての施設・年齢へ一律に当てはめない。 確認日:2026-10-23。
7臨床医が迷う場面
8緑色の嘔吐が1回だけで、今は元気でも待てる?
胆汁性の緑色嘔吐は、腸閉塞が除外されるまで外科的緊急疾患として扱う。色が曖昧なら写真や色の例を用いて確認する。反復や腹満を待たず、絶食と全身評価を行い、小児外科へ連絡する。当直帯に確定画像ができない当院では搬送相談を先行する。
根拠:RCH 小児の嘔吐
9制吐薬で吐かなくなれば中腸軸捻転を除外できる?
嘔吐が止まったことは重い原因の除外にならない。胆汁性であった経過、痛み、血便、循環と腹部所見を再確認する。薬への反応を帰宅基準にせず、閉塞疑いが残る場合は小児外科での評価へつなぐ。ショックや血便があれば緊急搬送を急ぐ。
根拠:RCH 小児の嘔吐
10下痢がない乳児の嘔吐を胃腸炎として帰してよい?
嘔吐だけの場合は胃腸炎以外の原因を積極的に見直す。胆汁性なら閉塞、非胆汁性の噴水状嘔吐なら幽門狭窄などを考え、月齢、哺乳、尿量、体重と全身状態で評価する。腹部が平坦でも安心とせず、外科疾患を疑う経過では専門科へ相談する。
根拠:RCH 小児の嘔吐
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。