4-18低体温(偶発性低体温症)
このページの目次7項目
1低い体温が臓器機能を抑える
2熱を失わせず、必要な復温につなぐ
濡れた衣服を除き、乾いた物で包み、環境からの熱損失を止める。呼吸循環を支えながら復温する。家庭での熱い風呂、四肢を強くこする方法、飲酒は避ける。温かい飲物は十分に覚醒して安全に飲める場合に限り、反応が鈍い子どもに飲ませない。[1][2]
重症低体温や不整脈・循環不全は、復温と集中治療を要する。心停止では小児蘇生を開始し、復温のための体外循環を扱う施設と早く連絡する。環境性低体温の蘇生には通常と異なる点があるが、小児の直接の研究は限られ、成人の薬剤間隔・復温速度をそのまま転用しない。[1]
当院に体外循環復温がないため、重症例を単に毛布で様子を見る方針にはしない。発見環境、浸水や窒息の可能性、最後に正常だった時刻、体温推移、心電図と蘇生内容を搬送先に伝える。いったん体温が戻っても、背景疾患と呼吸循環の安定を確認する。家族には、眠そうに見えることが低体温の危険サインになり得ると説明する。[1][2](当院運用)
3出典
- 海外・AHA 2025:Adult and Pediatric Special Circumstances of Resuscitation, Hypothermia(本文確認:2026-10-23)
- 海外・NHS:Hypothermia(本文確認:2026-10-23)
海外資料の薬剤・処置は国内の承認・院内採用を意味しない。本文の施設条件を前提に適用する。
4臨床医が迷う場面
5温めたら少し元気になった。すぐ帰してよい?
低体温は救急評価を要する。温度だけでなく呼吸・循環・意識が安定したか、再び冷える環境に戻らないか確認する。乳児の哺乳不良や反応低下を寒さだけとせず、低血糖・感染症などの原因を評価し、深部体温と経過を確認して帰宅可否を決める。
6早く温めるため風呂や熱い湯たんぽを使う?
熱い風呂、直接の強い熱、手足の摩擦で急に温めない。濡れた衣類を除き乾いた毛布などで保温し、優しく扱いながら医療機関へつなぐ。意識が悪い児には飲ませず、呼吸・脈拍の評価と蘇生が必要かを先に判断する。
7震えが止まったら改善したと判断する?
震えの有無だけでは改善としない。低体温が進むと震えが減り、反応や呼吸も弱くなり得る。深部体温、循環、意識を再評価し、眠っているようでも起こせない・哺乳できない乳児は救急対応する。移動時の乱暴な取り扱いを避ける。
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