11-15低カリウム血症
ていかりうむ・低K・hypokalaemia
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 無症状例もあるが、急な低下では筋力低下、麻痺、腸蠕動低下、不整脈が問題となる。[1]
- 麻痺、呼吸筋低下、失神または心電図変化:蘇生評価と心電図監視を行い、上級医・集中治療へ直ちに相談する。[1]
- 無症状でも著しい低Kは監視と緊急専門相談を要する。RCHでは初回K 3.0 mmol/L未満又は静注補充時に心電図監視、2.0 mmol/L未満をcriticalとして専門相談する。院内基準と監視体制を確認し、重症例を通常の外来フォローへ回さない。循環・心電図が安定した軽症で飲める場合は経口・経腸補充を優先し、喪失原因とMg欠乏も扱う。[1]
2鑑別のながれ
- 低K→下痢/嘔吐と摂取低下→消化管喪失を評価し体液とMgも確認する。[1]
- 低Kが補充に反応しない→低Mg、薬剤や持続腎喪失の背景→Mg欠乏と原因疾患/薬を再評価する。[1][2]
3検査
- 静脈検体で再検し、採血部位への輸液混入や溶血を確認する。血糖、腎機能、血液ガス、Mgを併せて評価する。[1]
- 下痢・嘔吐、利尿薬、β刺激薬、インスリン、摂食制限の経過を確認する。血中値だけで体内欠乏量を決めない。[1][2]
4対応の注意
避けること・注意:急速静注・過量投与を避ける。排尿確認なしの補充や、再検せず追加投与を重ねる対応を避ける。[1]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 無症状でも著しい低Kは監視と緊急専門相談を要する。RCHでは初回K 3.0 mmol/L未満又は静注補充時に心電図監視、2.0 mmol/L未満をcriticalとして専門相談する。院内基準と監視体制を確認し、重症例を通常の外来フォローへ回さない。循環・心電図が安定した軽症で飲める場合は経口・経腸補充を優先し、喪失原因とMg欠乏も扱う。[1]
- 静注は高リスク薬として投与ポンプ、総投与量、輸液中K、腎機能・尿量と再採血計画を確認する。[1][2]
フォローと再評価
- 補充後の再採血時期を決め、尿量・症状・持続喪失とMgを再評価する。[1]
根拠と適用範囲
- RCH Clinical Practice Guidelines: Hypokalaemia:小児診療GL、2024年更新
- SCHN Water and Electrolyte Management in PICU - CHW:小児集中治療施設手順、2025年版。一般病棟の体制は保証しない
6帰宅・入院の目安
- 帰宅無症状で値と喪失が安定し、補充と再採血の具体的な計画がある場合に限り外来管理を検討する。[1]
- 入院症候性、静注補充、腎機能低下、持続喪失、監視を要する心電図変化は入院で扱う。[1]
- 搬送・紹介重症・反復例、尿細管疾患疑いは小児腎臓/内分泌へ相談する。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- Kが低いが元気。採血の再確認だけでよい?
- 値の程度と低下速度、筋力低下・動悸・失神、心電図、腎機能を確認する。著しい低値や心電図異常は無症状でも監視と緊急相談が必要となる。検体の再確認をしつつ不安定例の対応は遅らせず、単に外来再採血へ回さない。
根拠:RCH Hypokalaemia(海外指針・国内補正手順を優先) - 補充してもKが上がらない。さらに増やす?
- 下痢・嘔吐・利尿薬など持続喪失、酸塩基平衡、Mg欠乏を確認する。尿量と腎機能、補充液を含む総投与量を把握し、Mg不足があれば一緒に扱う。再検せず追加を重ねると過補正するため、監視可能な環境で原因と補充法を見直す。
根拠:RCH Hypokalaemia(海外指針・国内補正手順を優先) - 飲める児でも点滴の方が早く安全?
- 循環・心電図が安定し経口可能なら経口・経腸を優先できる。静注Kは高リスクで急速静注しない。必要な場合は希釈、速度、投与経路、ポンプ、心電図監視、再採血を院内手順と上級医指示で決め、排尿を確認する。
根拠:RCH Hypokalaemia(海外指針・国内補正手順を優先)
8家族への説明
薬や下痢など原因を調べながら安全に補う。動悸、力が入らない、息苦しい場合は急いで受診する。[1]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。