11-1 HLH・マクロファージ活性化症候群を疑うとき

緊急

11-1HLH・マクロファージ活性化症候群を疑うとき

病態・根拠
このページの目次12項目

1病態と認識

リンパ球・マクロファージの過剰活性化により全身炎症と臓器障害が進行する。遺伝性の一次性と、感染・悪性疾患・自己免疫疾患に続く二次性がある。[1][2]

  • 長引く発熱に肝脾腫、血球減少、肝障害、フェリチン高値や凝固異常が重なる場合に想起する。[1][2]
  • JIAや膠原病の既往があっても、感染・疾患活動性・MASを同時に検討する。[2]

2鑑別と見逃しを避ける所見

起点手がかり考える病態・行動
発熱・肝障害血球減少やフェリチン上昇・凝固異常が重なる通常の感染経過とHLH/MASを鑑別し早期専門評価する。[1][2]
既知JIA/SLEの発熱新たな臓器障害や血球・凝固の変化原疾患悪化、感染、MASが重なりうるため一つに決めない。[2]

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3検査の使い方と限界

  • 血算、肝機能、フェリチン、凝固系・フィブリノゲン、トリグリセリド等を経時評価する。感染・悪性疾患・遺伝的素因の検討も進める。[1][2]
  • フェリチン単独や血球貪食像の有無だけで診断を確定・否定せず、進行と複数所見を総合する。[2]

4初期対応・経過と専門診療への境界

  • 呼吸循環支持、感染等の寄与因子の治療と専門評価を並行する。[2]
  • 急速進行・高リスクでは診断評価中の免疫調整治療も専門チームが検討する。一般外来で薬剤を固定しない。[2]
  • 症状、フェリチン・血算・肝障害・凝固等の推移を重症度に応じ反復し、反応不良なら原因と治療を再評価する。[2]

5入院・継続観察

  • HLH/MAS疑いで進行性の炎症・臓器障害を伴う場合、頻回評価・支持療法可能な専門入院環境へつなぐ。[2]

6専門相談・搬送

  • 小児血液・リウマチ・免疫・感染症と必要時PICUへ早期連絡する。[2]

7避けること・適用上の注意

  • 骨髄検査や特殊検査の結果が揃うまで専門連絡・支持療法を遅らせない。[2]
  • すべてをEBVの自然軽快過程や既知リウマチ病の発熱と決めない。[1][2]
  • HLH-2004、MAS分類、H-score等の対象集団の違いをこの項目の固定診断式にしない。
  • 国内小児HLH2020GLは所在確認のみ。治療薬・スキームは未採用。

専門治療の固定オーダーや院内の採用薬・連絡先は、この原稿の作成だけで確定しない。病態の悪化は検査や通常の紹介予約を待たず再評価する。

8出典と適用範囲

根拠調査日: 2026-10-23。医師による逐条確認と院内適合性の確認は未完了。

9臨床医が迷う場面

10フェリチンが高ければHLHとして治療を始める?

単独値だけでは診断しない。持続発熱、血球減少、肝障害、凝固異常、脾腫と値の推移を組み合わせる。感染、悪性腫瘍、炎症性疾患を並行評価する。疑いが高く臓器障害が進むなら基準が全てそろうのを待たず専門チームと治療を協議する。

根拠:EULAR/ACR 2022 HLH/MAS早期診断・管理の提言

11敗血症らしいのでHLHの検査は後でよい?

感染はHLH/MASの誘因にも併存疾患にもなり得る。抗菌薬と循環管理を進めながら血算、凝固、肝機能、フェリチンなどを追う。治療に反して炎症・臓器障害が増悪する場合は、感染かHLHかの二者択一にせず血液・リウマチ・集中治療へ相談する。

根拠:EULAR/ACR 2022 HLH/MAS早期診断・管理の提言

12熱が下がれば免疫治療を減らしてよい?

解熱だけで反応を判断せず、血球、肝機能、凝固、フェリチンと臓器機能の推移を確認する。原疾患・感染治療と並行し、減量や再増強は専門チームで決める。出血、意識変化、循環不全は再燃や合併症として緊急に評価する。

根拠:EULAR/ACR 2022 HLH/MAS早期診断・管理の提言

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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