5-15 吐血・上部消化管出血

緊急

5-15吐血・上部消化管出血

病態・根拠
このページの目次13項目

1病態と認識

胃食道等からの出血は吐血・コーヒー残渣様嘔吐・黒色便を来す。嚥下血や食品による見かけの血との区別も必要。[1][2]

  • 鼻出血/口腔出血、母乳児の母体血、強い嘔吐、NSAIDs、異物/腐食剤、慢性肝疾患と新生児のビタミンK歴を確認する。[2]

2鑑別と見逃しを避ける所見

起点手がかり考える病態・行動
血のような嘔吐鼻出血・口腔出血、母体血または着色食品嚥下血/非出血を確認する。[2]
吐血+肝疾患静脈瘤/門脈圧亢進の背景静脈瘤出血として専門止血を急ぐ。[1][2]

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3検査の使い方と限界

  • 出血が有意なら血算・凝固、肝機能と輸血適合検査を行い、経時的な循環・出血量・Hbを追う。[1][2]
  • ボタン電池疑いは画像と緊急摘出経路を確認する。内視鏡は蘇生と専門相談の後に出血原因/持続性で計画する。[1][2]

4初期対応・経過と専門診療への境界

  • 重症では絶飲食・監視を行い、原因に応じて酸分泌抑制や止血を専門医と選ぶ。静脈瘤疑いの治療はGI/集中治療と相談する。[1][2]
  • 退院時は再出血・黒色便増加・失神や顔色不良時の受診を説明し、原因治療と必要な血算再検を設定する。[1]

5帰宅・外来フォロー

  • 出血が止まり、循環/診察が安定し飲めて、原因と再診計画が明確な場合に限り外来を検討する。[1]

6入院・継続観察

  • 有意な出血、再発/持続、循環不良、貧血や基礎疾患がある例は入院管理を行う。[1][2]

7専門相談・搬送

  • 持続出血・静脈瘤・食道電池は消化器/外科へ緊急相談する。[2]

8避けること・適用上の注意

  • 少量で明らかな良性原因と大量持続出血を同じ検査セットにしない。検査や内視鏡の準備で蘇生を遅らせない。[1][2]
  • 輸血閾値、止血薬の国内小児適応、内視鏡の院内夜間可否は未検証。

専門治療の固定オーダーや院内の採用薬・連絡先は、この原稿の作成だけで確定しない。病態の悪化は検査や通常の紹介予約を待たず再評価する。

9出典と適用範囲

根拠調査日: 2026-10-23。医師による逐条確認と院内適合性の確認は未完了。

10臨床医が迷う場面

11吐血したがHbは正常。帰してよい?

急性出血直後はHbだけで出血量を判断できない。頻脈、灌流、意識、持続出血、背景疾患を評価し、必要なら血算を経時的に確認する。循環不良では蘇生と輸血準備・専門連絡を優先し、採血結果や内視鏡の準備が済むまで待たない。

出典:Perth小児病院 上部消化管出血(海外)

12鼻血を飲んだだけかもしれない。何を確認する?

鼻・口腔の出血、嘔吐の経過、乳児では乳頭出血などを確認する。一方で繰り返す吐血、黒色便、循環異常、肝疾患や出血傾向があれば上部消化管出血として評価する。見た目や少量という説明だけで良性とせず、出血源と全身状態を合わせて判断する。

出典:Perth小児病院 上部消化管出血(海外)

13胃薬を始めて血が止まれば、原因検索は不要?

酸分泌抑制で改善しても、NSAIDs、異物・腐食剤、潰瘍、門脈圧亢進など原因は残り得る。反復出血や基礎疾患があれば小児消化器へ相談する。重い出血では絶飲食・監視と循環管理を行い、薬の反応だけで内視鏡などの必要性を取り消さない。

出典:Perth小児病院 上部消化管出血(海外)

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