8-3骨折(小児の見方・固定・送る判断)
このページの目次7項目
1骨だけでなく末梢の機能を守る
2画像・固定・紹介の役割
骨折部近傍の創は骨が見えなくても開放骨折を疑う。清潔被覆・固定と並行して早期抗菌薬、破傷風予防を確認し、受入先への連絡・搬送を遅らせない。[3]
単純X線は骨折部位と配列、隣接関節を確認する基本検査だが、すべての骨折を初回に写せるとは限らない。限局圧痛や使わない状態が続くなら、正常画像だけで打撲と確定せず、固定と再評価、必要な追加画像を専門科と相談する。夜間CT/MRIがない当院では、画像の追加を待つことと専門評価を急ぐことを分ける。[1](当院運用)
鎮痛と適切な副子固定は骨折部の動きを減らして疼痛を軽くする。整復は技能・鎮静・監視体制を要するため、海外の救急外来で可能な処置を、そのまま当院の夜間対応として採用しない。開放骨折、皮膚が強く張る変形、神経血管異常は優先して搬送先と相談し、当院方針に沿って創を保護・固定して引き継ぐ。[1][2](当院運用)
小児では成長軟骨や回旋変形が後の機能に影響するため、部位に応じた整形外科の追跡が必要になる。帰宅時は「痛みが増す、指が動かない・しびれる、白い・冷たい、固定がきつい」を即時再診の目安にする。診察と画像が合わない、説明できない機転や複数損傷がある場合は非偶発的外傷も評価する。[1][2]
3出典
- 海外・RCH Trauma Service:Musculoskeletal injury(本文確認:2026-10-23)
- 海外・RCH Nursing:Neurovascular observations(本文確認:2026-10-23)
海外資料の薬剤・処置は国内の承認・院内採用を意味しない。本文の施設条件を前提に適用する。
- [3] RCH Trauma Service: Musculoskeletal injury。開放骨折の初期対応。
4臨床医が迷う場面
5レントゲンが正常なら固定せず帰せる?
局所圧痛、荷重できない・使わない部位と機転を評価する。小児は初回に見えない骨折があり、疑いが残れば固定して再評価する。骨端線や関節内損傷の疑い、変形や神経血管異常は整形外科へ早急に相談する。
根拠:RCH 小児筋骨格外傷 / RCH 神経血管評価
6固定後に痛みが強くなったら鎮痛薬を増やす?
固定による圧迫、腫脹と神経血管障害を再診察する。強まる安静時痛、他動伸展痛、しびれ、冷感・色調変化はコンパートメント症候群等を疑う。鎮痛だけで待たず締め付けを解除し、整形外科へ緊急連絡する。脈が触れても除外しない。
根拠:RCH 小児筋骨格外傷 / RCH 神経血管評価
7痛みがなくなったらスポーツ再開でよい?
疼痛だけで骨癒合や骨端線の安全は判断できない。骨折部位・転位・画像経過と機能を整形外科で確認し、固定解除と運動再開を決める。再転倒や接触の危険が高い活動は、日常生活で使えることと分けて判断する。
根拠:RCH 小児筋骨格外傷 / RCH 神経血管評価
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