7-9麦粒腫・霰粒腫・鼻涙管閉塞
このページの目次7項目
1涙道閉塞と感染の広がりを分ける
2眼窩内病変を見逃さない
内眼角の赤く痛い腫脹と発熱は涙嚢炎を考え、流涙だけの閉塞と区別する。青みを帯びた涙嚢部腫瘤がある新生児では鼻内にも嚢胞が続き、特に両側例で呼吸に影響することがある。全身感染や呼吸障害の危険があり、専門科への緊急連絡が必要になる。[1]
眼瞼の発赤・腫脹は眼窩隔膜より前の感染でも起こるが、眼球運動痛・運動制限、視力低下、複視、眼球突出は眼窩内への波及を示唆する。眼窩内感染は視神経障害や頭蓋内合併症を起こし得るため、眼科・耳鼻科と画像評価を急ぐ。両側性で痛みがなく元気ならアレルギーなども考える。[2]
軽症の眼窩前感染は内服と確実な再評価で管理できる場合があるが、腫脹で眼の機能を確認できない場合は軽症と決めない。当院は夜間眼科・造影CTが使えないため、眼窩内感染を疑えば撮影待ちにせず、静注治療と画像・手術が可能な施設へ相談する。家族には腫れの大きさに加え「動かすと痛い、見え方が違う、吐く」を伝えてもらう。[2](当院運用)
3出典
- 海外・AAPOS:Nasolacrimal Duct Obstruction(本文確認:2026-10-23)
- 海外・RCH:Periorbital and orbital cellulitis(本文確認:2026-10-23)
海外資料の薬剤・処置は国内の承認・院内採用を意味しない。本文の施設条件を前提に適用する。
4臨床医が迷う場面
5まぶたのしこりが残る。抗菌薬点眼を延長する?
霰粒腫は腺の閉塞であり、感染が続いているとは限らない。痛み・発赤の推移としこりの大きさを確認し、温罨法などのケアを行う。大きい、消えない、視軸を覆う場合は視機能への影響も考えて眼科へ相談し、点眼のみを漫然と継続しない。
6鼻涙管閉塞の目やにが減ったら点眼を毎日続ける?
抗菌薬は強い目やにや感染の対処であり、涙管を開く薬ではない。長期の予防点眼を続けるより、清潔と指導されたマッサージ、涙目の経過を確認する。自然軽快しない例や強い症状は眼科に相談し、処置時期を一般外来だけで決めない。
7涙目の乳児で目頭が赤く腫れ発熱した。いつもの点眼?
涙嚢炎など深い感染を疑う。痛みのある目頭の腫脹、膿、全身状態を確認し、点眼だけで待たず同日眼科・小児科で評価する。全身抗菌薬や入院を要することがある。涙目が通常の閉塞か別の眼疾患かも、専門診察で確かめる。
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。