2-7急性喉頭蓋炎
このページの目次7項目
1なぜ刺激を避けるのか
2確認検査より先にすること
子どもが選ぶ姿勢を保ち、保護者から離さず、診察・酸素投与も興奮を最小にする。舌圧子で咽頭を見ようとする、無理に仰臥位にする、採血や撮影のために移動する行為は、部分閉塞を完全閉塞に変えるおそれがある。画像や喉頭鏡検査は、気道救命の準備と専門家の判断がそろった場で行う。[1][2]
当院では熟練した気道確保体制がなく自院挿管を試みない方針を維持し、疑った時点で気道対応可能な搬送先と救急搬送を同時に調整する。胸の動き・空気の入り・意識・皮膚色を継続評価し、喘鳴が弱くなっても呼吸努力が落ちていれば疲弊と考える。無呼吸や循環停止では、搬送待ちを理由に蘇生を遅らせず院内応援と利用可能な救命処置を開始する。[1](当院運用)
静注抗菌薬は感染を治療するが、閉塞した気道を直ちに開く治療ではない。投与経路の確保を含め、気道の安全を損なわない順番を搬送先と相談する。家族には「のどを詳しく見る前に、呼吸を守れる場所へ移る必要がある」と説明する。[1][2]
3出典
- 海外・RCH:Acute upper airway obstruction(本文確認:2026-10-23)
- 海外・NHS:Epiglottitis(本文確認:2026-10-23)
海外資料の薬剤・処置は国内の承認・院内採用を意味しない。本文の施設条件を前提に適用する。
4臨床医が迷う場面
5喉頭蓋炎を疑うが、採血や咽頭ぬぐいを先にしてよい?
刺激や体位変換で閉塞が悪化し得る。本人が楽な姿勢を保ち、無理な診察・処置を避けて気道管理の専門応援と受入先へ連絡する。酸素を必要に応じて投与し、検査は安全な気道確保の計画に従う。採血や画像のため搬送を遅らせない。
6Hibワクチンを接種していれば、喉頭蓋炎は除外できる?
接種歴だけでは除外できない。流涎、嚥下困難、含み声、吸気性喘鳴、前傾姿勢や急な進行を重視する。クループとして吸入だけで経過を見ず、気道確保が必要になり得る病態として専門施設へ相談する。典型的な所見が全部そろうのを待たない。
7座位ではSpO2が保たれる。仰向けでX線を撮ってよい?
酸素化が保たれても上気道閉塞は進行し得る。呼吸努力と姿勢、流涎、声を評価し、本人の楽な体位を崩さない。画像での確定を優先せず、当院では気道管理可能な施設への搬送を調整する。移動中も急変に備えた監視と応援体制を維持する。
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。