7-5歯性感染症・歯の外傷
しか・歯痛・歯槽膿瘍・歯の脱落
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 発症/受傷時刻、乳歯か永久歯か、歯の欠片、咬合、顔面腫脹、開口と嚥下、発熱・全身状態を確認する。[1][2]
- 進む顔面/顎下腫脹、開口障害、嚥下/呼吸の問題:深部へ及ぶ感染を考え急性期と歯科口腔外科へ。[2]
- 脱落歯が永久歯と確認でき、安全に処置できる児では、対応可能な医療者が歯科へ緊急連絡と並行して直ちに再植する。歯冠を持ち根をこすらない。再植困難・誤嚥リスク・歯種不明なら牛乳又は生食で湿潤保存して緊急歯科へつなぐ。乳歯は再植しない。再植後の抗菌薬・破傷風評価も歯科と確認する。[1]
2鑑別のながれ
- 頬や顎の腫れ→虫歯/歯肉所見、開口障害→歯性感染と唾液腺/深頸部疾患等を鑑別。[2]
- 歯が見当たらない→歯槽内への陥入/軟部埋入/誤嚥→単なる脱落と決めず所在を確認する。[1]
3検査
- 頭部/顎顔面の診察とすべての歯/欠片の所在を確認。不明な欠片は軟部埋入や誤嚥を考え必要な画像へ。[1]
4対応の注意
避けること・注意:脱落乳歯を再植しない。感染に抗菌薬だけを繰り返して歯科処置を遅らせない。[1][2]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 脱落歯が永久歯と確認でき、安全に処置できる児では、対応可能な医療者が歯科へ緊急連絡と並行して直ちに再植する。歯冠を持ち根をこすらない。再植困難・誤嚥リスク・歯種不明なら牛乳又は生食で湿潤保存して緊急歯科へつなぐ。乳歯は再植しない。再植後の抗菌薬・破傷風評価も歯科と確認する。[1]
- 歯性感染は歯科の感染源処置が中心。抗菌薬は拡大感染や全身所見等に応じ地域基準で選ぶ。[2]
フォローと再評価
- 永久歯外傷後は歯の生存性、感染、咬合を歯科で継続確認。顔面腫脹や発熱悪化は早急に再評価。[1][2]
根拠と適用範囲
- RCH Dental trauma:乳歯/永久歯の外傷、欠片誤嚥と再植の緊急性。
- RCH Dental conditions non traumatic:歯性膿瘍の所見、感染源除去と抗菌薬適正使用。海外用量は採用しない。
6帰宅・入院の目安
- 帰宅処置後の疼痛と摂取が保たれ、歯科フォローが確保されている。[1][2]
- 入院気道・深部感染/全身状態不良、経口困難、処置に入院が必要な場合。[2]
- 搬送・紹介緊急歯科・口腔外科。顎骨折は顎顔面担当と連携。[1]
7診療中の疑問と回答
- 歯が見当たらない。抜けただけとしてよい?
- 脱落、歯肉内への陥入、誤嚥を区別する。口腔内・口唇の欠片も確認し、咳や呼吸症状があれば気道異物を考える。乳歯か永久歯かで対応が異なるため不明のまま再植せず、乾燥させない保存と緊急歯科評価を手配する。
根拠:RCH Dental trauma / RCH Dental conditions non traumatic - 歯痛に抗菌薬を出せば、歯科受診は後でよい?
- 歯髄炎などでは抗菌薬だけで痛みの原因を除けない。齲歯、膿瘍、顔面腫脹、開口・嚥下を評価し、歯科で排膿や原因歯の処置が必要か相談する。発熱や進む顎下・顔面腫脹、呼吸障害は入院可能な口腔外科へ急ぐ。
根拠:RCH Dental trauma / RCH Dental conditions non traumatic - 永久歯を再植した後、痛みが減れば通院終了?
- 再植は治療の終わりではない。位置・固定、歯髄と歯周組織の予後評価が必要で、歯科の緊急処置と継続受診を確実にする。抗菌薬・破傷風予防の要否を確認し、歯の動揺、腫れ、発熱、咬合の変化があれば早めの再評価を伝える。
根拠:RCH Dental trauma / RCH Dental conditions non traumatic
8家族への説明
乳歯か永久歯か不明でも歯を乾かさず持参し、すぐ相談する。症状が一時軽くなっても感染源の歯の治療は必要になる。[1][2]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。