11-9 思春期遅発・無月経

緊急

11-9思春期遅発・無月経

病態・根拠
このページの目次13項目

1病態と認識

体質性遅発のほか、低栄養・慢性疾患に伴う機能性抑制、中枢性・性腺性ホルモン障害、性器形態の問題がある。[1][2]

  • PESでは男児14歳までに精巣増大なし、女児13歳までに乳房発育なしを評価の目安とする。ACOGは15歳で初経なし、または理由不明の3か月以上の無月経を評価対象とする。[1][2]

2鑑別と見逃しを避ける所見

起点手がかり考える病態・行動
思春期発育が遅い家族歴と全身状態/成長を確認体質性遅発と低栄養・慢性疾患・性腺不全を評価する。[1]
月経が止まった体重変化、薬剤、妊娠可能性等妊娠・機能性抑制・内分泌原因を評価する。[2]

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3検査の使い方と限界

  • 成長曲線、発育段階、家族の思春期歴、慢性疾患、体重変化、運動・食事と薬剤を確認する。[1][2]
  • LH/FSH、性ホルモン、甲状腺機能、プロラクチン、骨年齢などを適応に応じて調べる。妊娠可能性は本人のプライバシーに配慮して評価する。[1][2]

4初期対応・経過と専門診療への境界

  • 原因を分類し、体質性遅発の経過観察、栄養/慢性疾患の治療、ホルモン療法や形態評価を専門医と選ぶ。[1][2]
  • 採血時刻と小児に適した感度の検査系を確認し、単回のホルモン値で恒久的な性腺不全と断定しない。[1]
  • 成長速度と発育段階・月経の推移、栄養/運動と心理負担を再診で確認する。[1][2]

5帰宅・外来フォロー

  • 全身状態が安定していれば、成長・思春期の再評価時期を決めて外来で扱う。[1]

6入院・継続観察

  • 入院の一律基準は出典で規定されない。急性全身状態不良は原因別の救急評価へつなぐ。[1][2]

7専門相談・搬送

  • 遅発所見、Turner症候群疑い、原発性無月経は小児内分泌/思春期婦人科へ紹介する。[1][2]

8避けること・適用上の注意

  • 「周囲より遅いだけ」と一律に放置しない。本人への説明と心理的負担への配慮を省かない。[1][2]
  • 国内診断基準・検査系の基準値は未照合。海外年齢目安を院内基準としない。

専門治療の固定オーダーや院内の採用薬・連絡先は、この原稿の作成だけで確定しない。病態の悪化は検査や通常の紹介予約を待たず再評価する。

9出典と適用範囲

根拠調査日: 2026-10-23。医師による逐条確認と院内適合性の確認は未完了。

10臨床医が迷う場面

11家族も遅かったので、ずっと経過観察でよい?

家族歴に加え成長速度、体重変化、栄養、運動量、慢性疾患と二次性徴の進みを確認する。年齢の目安を超える、成長が低下する、頭痛・視野症状がある場合は体質性と決めず紹介する。本人の心理負担も聞き、再測定・再評価の時期を決める。

根拠:Pediatric Endocrine Society 思春期遅発の紹介指針

12ホルモン採血を一度したら診断できる?

LH・FSH・性ホルモンは発達段階や採血条件で解釈が変わる。早朝の適切な検査法、骨年齢、甲状腺機能などを組み合わせる。低値だけで体質性遅発と中枢性障害を区別せず、結果と成長曲線を専門医に渡して追加評価を相談する。

根拠:Pediatric Endocrine Society 思春期遅発の紹介指針

13早く成長させるため一般外来でホルモンを開始する?

原因を分類し、自然経過をみる場合と治療が必要な性腺・中枢の障害を区別する。成人用ホルモン量を転用せず、骨年齢、二次性徴、本人の希望と有害作用を踏まえて小児内分泌科で計画する。診断前の投与で経過の評価を難しくしない。

根拠:Pediatric Endocrine Society 思春期遅発の紹介指針

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