11-9思春期遅発・無月経
ししゅんきちはつ・むげっけい・初経遅延
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- PESでは男児14歳までに精巣増大なし、女児13歳までに乳房発育なしを評価の目安とする。ACOGは15歳で初経なし、または理由不明の3か月以上の無月経を評価対象とする。[1][2]
- 頭痛・視野障害など中枢神経症状:中枢性病変を念頭に迅速に小児内分泌へ紹介する。[1]
- 原因を分類し、体質性遅発の経過観察、栄養/慢性疾患の治療、ホルモン療法や形態評価を専門医と選ぶ。[1][2]
2鑑別のながれ
- 思春期発育が遅い→家族歴と全身状態/成長を確認→体質性遅発と低栄養・慢性疾患・性腺不全を評価する。[1]
- 月経が止まった→体重変化、薬剤、妊娠可能性等→妊娠・機能性抑制・内分泌原因を評価する。[2]
3検査
- 成長曲線、発育段階、家族の思春期歴、慢性疾患、体重変化、運動・食事と薬剤を確認する。[1][2]
- LH/FSH、性ホルモン、甲状腺機能、プロラクチン、骨年齢などを適応に応じて調べる。妊娠可能性は本人のプライバシーに配慮して評価する。[1][2]
4対応の注意
避けること・注意:「周囲より遅いだけ」と一律に放置しない。本人への説明と心理的負担への配慮を省かない。[1][2]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 原因を分類し、体質性遅発の経過観察、栄養/慢性疾患の治療、ホルモン療法や形態評価を専門医と選ぶ。[1][2]
- 採血時刻と小児に適した感度の検査系を確認し、単回のホルモン値で恒久的な性腺不全と断定しない。[1]
フォローと再評価
- 成長速度と発育段階・月経の推移、栄養/運動と心理負担を再診で確認する。[1][2]
根拠と適用範囲
- Pediatric Endocrine Society Child With Suspected Delayed Puberty:小児紹介基準、2020年
- ACOG Amenorrhea: Absence of Periods:一般向け、2024年レビュー。直接HTTP本文確認
6帰宅・入院の目安
- 帰宅全身状態が安定していれば、成長・思春期の再評価時期を決めて外来で扱う。[1]
- 入院入院の一律基準は出典で規定されない。急性全身状態不良は原因別の救急評価へつなぐ。[1][2]
- 搬送・紹介遅発所見、Turner症候群疑い、原発性無月経は小児内分泌/思春期婦人科へ紹介する。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- 家族も遅かったので、ずっと経過観察でよい?
- 家族歴に加え成長速度、体重変化、栄養、運動量、慢性疾患と二次性徴の進みを確認する。年齢の目安を超える、成長が低下する、頭痛・視野症状がある場合は体質性と決めず紹介する。本人の心理負担も聞き、再測定・再評価の時期を決める。
根拠:Pediatric Endocrine Society 思春期遅発の紹介指針 - ホルモン採血を一度したら診断できる?
- LH・FSH・性ホルモンは発達段階や採血条件で解釈が変わる。早朝の適切な検査法、骨年齢、甲状腺機能などを組み合わせる。低値だけで体質性遅発と中枢性障害を区別せず、結果と成長曲線を専門医に渡して追加評価を相談する。
根拠:Pediatric Endocrine Society 思春期遅発の紹介指針 - 早く成長させるため一般外来でホルモンを開始する?
- 原因を分類し、自然経過をみる場合と治療が必要な性腺・中枢の障害を区別する。成人用ホルモン量を転用せず、骨年齢、二次性徴、本人の希望と有害作用を踏まえて小児内分泌科で計画する。診断前の投与で経過の評価を難しくしない。
根拠:Pediatric Endocrine Society 思春期遅発の紹介指針
8家族への説明
発育には個人差があるが、治療できる原因もある。体重や運動、持病も含めて調べ、本人と相談して次の検査を決める。[1][2]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。