4-3こどもの熱傷(やけど)
病態・根拠
このページの目次9項目
1病態:創の面積だけでなく、全身と受傷機転を見る
2鑑別と評価:発赤、深い傷、気道傷害を分ける
水疱のない単なる発赤を、輸液量を決める熱傷面積へ加算しない。年齢に合った面積評価を用い、顔・手・足・会陰・関節、全周性の傷では機能や循環への影響を確認する。閉鎖空間の火災、嗄声、煤、呼吸症状なら気道傷害やCO中毒を考え、通常のSpO2の数値だけで安全としない。受傷状況と傷の形が合うか、保護の必要性も確認する。[2]
3検査と初期治療:冷やす目的と、冷やしすぎの害
4感染対策とフォロー
5出典と適用範囲
- [1] 日本皮膚科学会 熱傷診療ガイドライン第3版。日皮会誌2024掲載。病態、輸液、創保護、予防的全身抗菌薬の推奨と例外。
- [2] RCH Burns – acute management。小児の初期評価、面積・深度、気道、紹介と経時的変化。2026年更新。
成人を含む国内ガイドラインの固定輸液量・尿量目標は小児へそのまま転用せず、体重と専門施設の判断を要する。
6臨床医が迷う場面
7受傷直後は浅そうだった。翌日も同じ処置でよい?
熱傷の深さは初期に判定しきれない。色、毛細血管再充満、感覚、疼痛、浸出液を再診で見直す。手・顔・関節・陰部、全周性、深い熱傷は面積が小さくても専門相談する。外用薬を漫然と継続せず、治癒の進みと機能障害リスクで方針を調整する。
8輸液を始めたが尿が少ない。計算量をそのまま続ける?
面積計算は開始の目安であり、尿量・循環・体重と実投与量で調整する。低尿量では熱傷面積、脱水、尿路と循環を再評価し、浮腫や呼吸状態も観察する。輸液を際限なく追加せず、広範囲熱傷は早期から小児熱傷に対応する施設と管理を相談する。
9冷却して痛みが減った。ずっと水をかけてよい?
冷却中も深部体温・震え・反応を確認する。小児や広範囲熱傷では創を冷やす一方、他部位を保温し、低体温を起こす長時間冷却を避ける。氷を直接当てない。鎮痛後にも循環障害や気道熱傷の所見を再評価し、痛みの軽減だけで帰宅を決めない。
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