4-13徐脈・伝導障害・遺伝性不整脈を疑うとき
じょみゃく・QT延長・CPVT・房室ブロック
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 手で脈を確認し、刺激への反応、他のバイタル、薬剤、神経・心疾患歴、突然死の家族歴を確認する。[1][2]
- 徐脈と灌流不良、他のバイタル異常、刺激への反応不良:重症反応を起動し蘇生評価。睡眠時の正常変化と判断しない。[1]
- 不安定例は呼吸循環の安定化を優先し、原因検索・循環器連絡を並行する。[1]
2鑑別のながれ
- 睡眠中の遅い脈→刺激で増加、灌流と他バイタルが良好→生理的変化の可能性。RCHの適用範囲を確認する。[1]
- 失神・けいれん→運動・情動刺激で誘発、安静時ECGが正常でも懸念→CPVT等の専門評価を行う。[2]
3検査
- ECG・QT、電解質、薬剤等を病態に応じ確認する。CPVTは安静時ECGが正常の場合があり、専門的な追加評価が必要。[1][2]
4対応の注意
避けること・注意:正常な安静時ECGだけで運動誘発性不整脈を除外しない。[2] 入院児の睡眠徐脈GLを、新生児・救急・集中治療の重症徐脈へ適用しない。[1]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- 不安定例は呼吸循環の安定化を優先し、原因検索・循環器連絡を並行する。[1]
- QT延長が疑われる場合はQT延長薬・脱水・電解質異常等の是正を専門家と検討する。[2]
フォローと再評価
- 学校・家族と専門医の活動指示、服薬、AEDを含む緊急対応計画を共有する。[2]
根拠と適用範囲
- RCH Bradycardia during sleep:新生児以外の入院児・非ICUの睡眠時徐脈のみ。2024更新。
- JCS/JSPCCS 2025 学校心臓検診フォーカスアップデート:国内のLQTS・CPVT認識、薬剤・電解質と学校対応。
- 国立循環器病研究センター 先天性QT延長症候群:国内専門施設の診断・遺伝的背景・リスクと運動の個別性。
6帰宅・入院の目安
- 帰宅生理的睡眠徐脈は対象と赤旗を確認して評価する。心拍数単独で検査・治療を決めない。[1]
- 入院循環不良や失神等を伴う場合は緊急評価・監視入院を含め専門家と判断する。[1][2]
- 搬送・紹介運動時症状、家族歴、ECG異常や持続する病的徐脈は小児循環器へ紹介する。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- 睡眠中の心拍低下だけで検査や治療が必要?
- 入院中の非新生児で、循環が安定し軽い刺激に反応して心拍が上がる睡眠時徐脈は生理的なことがある。覚醒時にも続く、反応しない、呼吸異常・低灌流を伴う場合はこの扱いにしない。数値だけでなく経時変化と薬剤・体温を確認する。
根拠:RCH Bradycardia during sleep / RCH Basic paediatric ECG interpretation - 徐脈を見つけたら、まず何を中止・補正する?
- 気道・換気と酸素化を先に評価し、低体温、電解質異常、鎮静薬など可逆的要因を探す。処方薬は適応と時刻を確認して医師が調整する。低灌流や意識低下があれば通常の睡眠時徐脈として待たず、院内蘇生手順と専門科対応へ移る。
根拠:RCH Bradycardia during sleep / RCH Basic paediatric ECG interpretation - 心電図が正常なら失神した児を帰してよい?
- 運動中・驚愕時の失神、突然死や遺伝性不整脈の家族歴がある児では、単回の正常心電図だけで除外しない。症状時の記録と薬剤・電解質を確認し小児循環器へ相談する。評価が済むまで症状を誘発する強い運動の扱いを個別に決める。
根拠:RCH Bradycardia during sleep / RCH Basic paediatric ECG interpretation
8家族への説明
運動中の意識消失は、てんかんや立ちくらみだけではなく心臓評価も必要と説明する。活動・学校での対応は専門家が個別に決める。[2]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。