2-10細菌性気管炎
病態・根拠
このページの目次9項目
1病態:浮腫に加え、気管内の分泌物が気道を塞ぐ
2鑑別:通常のクループとして待てるか
3検査の限界と、気道を先に守る理由
4治療の目的と当院からの連絡
5出典と適用範囲
- [1] RCH Acute upper airway obstruction。上気道閉塞の鑑別、刺激による悪化、検査より気道評価を優先する条件。
- [2] MSF Paediatric care 2024, 4.4 Bacterial tracheitis。病態、原因菌、急速悪化、安定化と抗菌薬。139–140頁。
MSFは資源条件の異なる診療環境も想定する。吸入薬や抗菌薬の固定用量・一律の治療期間は転記していない。
6臨床医が迷う場面
7クループ治療後も悪化する。吸入を繰り返して待ってよい?
高熱、強い重症感、急速な呼吸悪化、分泌物増加があれば細菌性気管炎などを再評価する。アドレナリンで一時的に軽くなっても確定治療にはならない。気道対応が可能な専門チームへ早く連絡し、当院では挿管を試みず院内方針に従い搬送を調整する。
根拠:RCH 急性上気道閉塞
8SpO2が正常なら採血とX線を先に済ませてよい?
上気道閉塞の低酸素は遅い所見であり、陥没、空気流入、意識、疲労を優先して評価する。中等症以上なら苦痛を与える検査で完全閉塞を誘発し得る。楽な姿勢を保ち、採血・画像より気道チームへの連絡と安全な搬送を先行する。
根拠:RCH 急性上気道閉塞
9喘鳴が小さくなったのは改善と考えてよい?
呼吸音だけでなく胸の動き、空気流入、意識を同時に確認する。喘鳴が弱くても空気が入らず疲弊していれば閉塞の悪化を疑う。啼泣させる咽頭診察や仰臥位を強制せず、応援と搬送を急ぎ、本人が選ぶ姿勢を保つ。
根拠:RCH 急性上気道閉塞
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。