11-6外性器の非典型所見・先天性副腎過形成
がいせいき・CAH・21OHD・副腎過形成
β版 · 紙面の最終確認 2026-10-30
日付は紙面の確認日です。院内承認を示すものではありません。処方・運用は、本文の適用条件と出典、院内の採用薬・手順を確認してください。
このページの目次8項目
1ポイント
- 外性器だけで診断や重症度は決められない。マススクリーニング陽性、嘔吐、体重増加不良、脱水、低Na/高K/低血糖を組み合わせて判断する。[1]
- 嘔吐・脱水・循環不全、低血糖を伴う新生児:副腎クリーゼを疑い、検査結果やスクリーニング確定を待たず蘇生・緊急治療を行い専門医へ連絡する。[1][2]
- クリーゼでは必要な糖質コルチコイドと輸液を迅速に開始し、維持療法や塩分/鉱質コルチコイド補充は病型とモニタリングで調整する。[1][2]
2鑑別のながれ
- 新生児嘔吐/体重減少→低Na/高K、低血糖、外性器所見→塩喪失型CAH/副腎クリーゼを緊急評価する。[1]
- 外性器の非典型所見→循環/電解質は安定している→CAHに限定せず性分化の多様な原因を専門チームで評価する。[1][2]
3検査
- 血糖・電解質と循環を先に確認し、17OHP等のホルモン、染色体/画像評価は小児内分泌・泌尿器科と組み立てる。[1]
- スクリーニングの採血時期、在胎週数・出生体重と結果の解釈を確認する。[1]
4対応の注意
避けること・注意:緊急救命と不可逆的な性器手術を混同しない。家族に性別・将来の見通しを拙速に断定しない。[1][2]。
↑ このページの入口へ5初期対応と継続管理
初期対応
- クリーゼでは必要な糖質コルチコイドと輸液を迅速に開始し、維持療法や塩分/鉱質コルチコイド補充は病型とモニタリングで調整する。[1][2]
- 外性器の説明や性別に関わる判断、手術は多職種と家族の共同意思決定を重視する。[1][2]
フォローと再評価
- 電解質・血圧・体重増加と成長・ホルモンを追い、体調不良時のストレス量と連絡計画を専門医と共有する。[1]
根拠と適用範囲
- 21-水酸化酵素欠損症の診断・治療ガイドライン2021:国内合同GL。外性器所見全疾患を網羅するものではない
- Endocrine Society Congenital Adrenal Hyperplasia Guideline Resources:2018年GL推奨要点と共同意思決定
6帰宅・入院の目安
- 帰宅専門医が代謝安定と内服・体調不良時対応の理解を確認してから外来へ移る。[1]
- 入院クリーゼ疑い、電解質/血糖異常、哺乳不良は入院で評価・治療する。[1]
- 搬送・紹介疑いの段階で小児内分泌へ連絡し、泌尿器科・遺伝/心理支援をつなぐ。[1][2]
7診療中の疑問と回答
- スクリーニングの返事待ちだが、嘔吐と脱水がある。待ってよい?
- 新生児の体重減少、低血糖、低Na・高K、循環不全では副腎クリーゼを疑い、スクリーニング確定を待たない。採れるなら治療前のホルモン等を保存するが、採血のために輸液と糖質コルチコイドを遅らせず、小児内分泌・NICUへ直ちに相談する。
根拠:国内合同 21水酸化酵素欠損症GL2021 - 外性器が典型的に見える男児なら、塩喪失型CAHは除外できる?
- できない。男児では外性器所見だけで発見されず、嘔吐・体重増加不良・脱水から塩喪失が顕在化することがある。家族歴とスクリーニング結果を確認し、電解質・血糖を評価する。外性器の見た目より全身状態を優先し、疑いがあれば専門評価につなぐ。
根拠:国内合同 21水酸化酵素欠損症GL2021 - 維持薬内服中に胃腸炎で薬を吐く。次の内服まで待つ?
- 発熱やストレス時は通常の維持量で足りないことがあり、嘔吐で内服を保てない場合は注射薬を含む緊急対応が必要になる。本人のシックデイルールと緊急カードを確認し、低血糖・脱水を評価する。自己判断で中断させず処方医と相談し、循環不全なら救急対応する。
根拠:国内合同 21水酸化酵素欠損症GL2021
8家族への説明
まず体の塩分や糖と循環を安全にする。詳しい体の特徴や将来の治療は、専門チームと時間をかけて確認する。[1][2]
一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。