2-2 アレルギー性鼻炎(花粉症)

緊急

2-2アレルギー性鼻炎(花粉症)

病態・根拠
このページの目次14項目

1一目でわかるフロー

受診(くしゃみ・鼻汁・鼻閉の訴え)
   │
   ▼
① レッドフラグ評価(§1)
   一側性・血性/悪臭鼻漏、外傷後水様性鼻漏、
   いびき+無呼吸+日中傾眠、発熱+顔面痛+眼症状、
   乳児期からの持続鼻閉 → あり → 精査・専門紹介へ
   │ なし
   ▼
② 問診+鼻鏡/内視鏡所見
   通年性 or 季節性、病型(くしゃみ・鼻漏型/鼻閉型/充全型)を評価
   典型的な鼻粘膜所見+症状が揃えば臨床的にAR(アレルギー性鼻炎)と判断し治療開始[2]
   │
   ▼
③ 検査要否判断(§3)
   確定診断が必要な場合のみ:鼻汁好酸球検査/皮膚テストまたは特異的IgE/鼻誘発試験
   → このうち2つ以上陽性でARと確定診断[2]
   39項目一括パネル・画像のルーチン施行は原則不要
   │
   ▼
④ 重症度判定(軽症〜最重症、GL表2の2軸評価)[2]
   │
   ▼
⑤ 治療開始(§4)
   軽症:抗ヒスタミン薬 or 抗LTs薬 or 鼻噴霧用ステロイド薬の単剤(初期治療)
   くしゃみ・鼻漏型:第2世代抗ヒスタミン薬+鼻噴霧用ステロイド薬
   鼻閉型/充全型(中等症以上):鼻噴霧用ステロイド薬を軸に抗LTs薬・抗ヒスタミン薬を併用
   │
   ▼
⑥ 2〜4週間で効果判定
   有効 → 継続、季節終了/寛解で漸減
   無効/中等症以上が反復 → 原因抗原確定→SLIT適応評価(5歳以上)へ
   │
   ▼
⑦ 再診・紹介判断(§5・GL表4)
   保存的治療抵抗性、強い鼻閉、嗅覚障害、頻回鼻出血、
   持続膿性鼻汁、頬部痛・頭痛、睡眠時無呼吸 → 耳鼻咽喉科/アレルギー専門医紹介[2]

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2レッドフラグ(見逃し厳禁)

  • 一側性・血性/悪臭を伴う鼻漏:特に乳幼児では鼻腔異物を最優先に疑う。数日以上放置されると悪臭を伴う一側性鼻漏として顕在化しやすい。両側性・水様性が主体の典型的ARとは所見が異なる → 耳鼻咽喉科へ紹介し異物・真菌症・腫瘍を除外する。
  • 外傷後・術後に持続する水様性鼻漏(前屈で増悪、片側性など):髄液鼻漏の可能性を考慮し、安易に「アレルギー性鼻炎の悪化」と決めつけない → 耳鼻科/脳神経外科紹介。
  • いびきの増悪+呼吸が止まって見える+日中の強い眠気・多動/学業低下:アデノイド・扁桃肥大による睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の合併疑い。鼻閉型ARと症状が重なるため見落としやすいが、放置は成長・発達に影響しうる → 耳鼻咽喉科紹介を検討[2]。
  • 発熱・顔面痛/頭痛・持続する膿性鼻汁:急性/慢性副鼻腔炎の合併を疑う。さらに眼窩周囲の発赤腫脹・眼球運動障害・複視を伴う場合は眼窩内合併症(緊急)を除外する。
  • 嗅覚障害の急な出現、頻回の鼻出血:ガイドラインが明記する専門医紹介ポイントであり、通常の花粉症症状として片付けない[2]。
  • 乳児期(概ね1歳未満)からの持続する鼻閉・鼻汁:後鼻孔閉鎖など先天奇形を含む器質的疾患の除外を優先し、この年齢での典型的花粉症の安易な診断は避ける。
  • 鼻茸(鼻ポリープ)を認める小児:成人の鼻茸の多くはアレルギー性・好酸球性の慢性副鼻腔炎に伴うが、小児での鼻茸は頻度が低く、嚢胞性線維症(CF)を含む器質的疾患を示唆する重要な所見。通常のアレルギー性鼻炎として片付けず、副鼻腔CT等による精査とCFの除外を優先する → 耳鼻咽喉科(必要に応じ小児専門施設)へ紹介[13][20]。

3重症度・病型の判定

病型分類(GL):くしゃみ・鼻漏の症状が鼻閉の症状より優位なら「くしゃみ・鼻漏型」、逆に鼻閉が優位なら「鼻閉型」、両者が同程度なら「充全型」[2]。

重症度分類(GL 表2、くしゃみ発作/鼻漏の1日平均回数と鼻閉の程度の2軸評価)[2]:

等級くしゃみ発作または鼻漏(1日平均)鼻閉の程度
(−)無症状0回鼻閉なし
(1+)軽症1〜5回口呼吸のない鼻閉
(2+)中等症6〜10回時々口呼吸
(3+)重症11〜20回大部分(半日以上)口呼吸
(4+)最重症21回〜一日中口呼吸

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2軸の統合判定はGL本表に明文で定められている:くしゃみ発作と鼻漏はどちらか症状の強い方の等級を採用したうえで、その等級と鼻閉の等級のマトリクス(5×5)から総合重症度を決定する。この方式は結果として「2軸のうち重い方の等級を総合重症度とする」運用と数学的に一致する(決定=主典拠[2](山田2024、アレルギー73(2):155-159、p.156)に「大部分(半日以上)口呼吸(3+)以上,または,くしゃみ発作・鼻漏(1日平均)11回以上で重症以上となる」と明記されており〔季節性・通年性の両節で同一文を確認〕、2024年版そのものでこの統合ルールを直接確認済み。しきい値は2016年版由来の転載表[17]とも一致する。後藤穣「鼻アレルギー診療ガイドライン2024のポイント」(アレルギー73(9):1138-1142)[21]は2020→2024の改定点を列挙するが重症度分類の変更は挙げておらず、この結論を否定しない材料ではあるものの、著者自身が「概要」と位置づける非網羅的な列挙で数値表自体は再掲していないため独立した確認としては扱わない弱い間接証拠にとどまる。2024年版原本書籍〔鼻アレルギー診療ガイドライン―通年性鼻炎と花粉症―2024年版、ライフ・サイエンス出版、改訂第10版〕そのものの直接照合は未了)[2][17][21]。通年性・季節性(花粉症)とも同一の重症度分類・治療アルゴリズムが用いられる[2]。

年齢因子:

  • 乳幼児は症状を自ら訴えられず、口呼吸・いびき・不機嫌・鼻をこする仕草など代理徴候から気づかれることが多い。学童期以降は問診での重症度評価(くしゃみ回数・鼻かみ回数)が可能になる。
  • 小児のアレルギー性鼻炎は発症の若年化が指摘されており(スギ花粉症有病率は2019年に5〜9歳30.1%・10〜19歳49.5%で、1998年・2008年の調査より上昇)、乳幼児期に始まるアトピー性皮膚炎は他のアレルギー疾患の発症に先行する「アレルギーマーチ」の最初のステップとされる。幼小児のアレルギー性鼻炎はアトピー性皮膚炎・気管支喘息などのアレルギー疾患を合併することが多く、アレルギー性鼻炎の子供の10〜20%が喘息症状を合併する一方、喘息の子供の70〜80%がアレルギー性鼻炎症状を合併する(出典: 小児アレルギー性鼻炎診療の手引き 2024年版, 確認日 2026-09-25)。
  • 現行の鼻アレルギー診療ガイドラインは小児に特化したものではなく、成人と共通の重症度分類・治療体系を小児にも準用しているのが現状で、GL執筆陣自身が「小児アレルギー性鼻炎のガイドライン作成が期待されている」と明記している[2]。年齢制限は個々の薬剤・SLITの添付文書レベルで別途規定される。

4検査

  • 必要:
  • 問診(季節性/通年性の別、家族歴、アトピー素因、いびき・無呼吸の有無)
  • 鼻鏡・鼻腔内視鏡所見:アレルギー性は鼻粘膜が蒼白・浮腫性で水様性鼻汁、感染性は発赤・膿性鼻汁が特徴(両者の鑑別に有用)
  • 典型的な鼻粘膜所見+症状が揃う場合は、この時点で臨床的にARと判断し治療を開始してよい(GL診断アルゴリズム 図1A)[2]
  • 臨床診断が困難な場合/薬物治療への反応が乏しい場合/アレルゲン免疫療法を予定する場合:抗原同定検査が必須。有症者で①鼻汁好酸球検査、②皮膚テスト(または血清特異的IgE検査)、③鼻誘発試験のうち2つ以上が陽性であればARと確定診断する[2]
  • 血清特異的IgE検査は、問診で疑わしい抗原(スギ・ヒノキ等の花粉、ダニ、ハウスダスト等)に絞って測定する。SLIT導入時は原因抗原の確定が前提となる
  • 不要・過剰になりがち:
  • View39等の39抗原一括パネルを、鑑別目的なくスクリーニングとしてルーチン施行すること。偽陽性が相当数生じうるとの指摘があり、臨床症状との一致確認なしの陽性所見だけで抗原を確定しない[12]
  • 典型的な鼻粘膜所見+症状が揃っている軽症例にまで、確定診断目的の鼻誘発試験・皮膚テストをルーチンで追加すること(GL上これらは臨床診断困難例・治療抵抗例・免疫療法施行例に限定)[2]
  • 副鼻腔X線・CTのルーチン施行(合併症疑い・鑑別困難例に限定する)

5治療

  • 第一選択:
  • 軽症:第2世代抗ヒスタミン薬、抗ロイコトリエン(抗LTs)薬、抗PGD2・TXA2薬、鼻噴霧用ステロイド薬のいずれか単剤(初期治療)[2]
  • くしゃみ・鼻漏型:重症度によらず第2世代抗ヒスタミン薬+鼻噴霧用ステロイド薬の併用が基本[2]
  • 鼻閉型/充全型で中等症以上:抗LTs薬(または抗PGD2・TXA2薬)+鼻噴霧用ステロイド薬+第2世代抗ヒスタミン薬の併用、または第2世代抗ヒスタミン薬・血管収縮薬配合剤+鼻噴霧用ステロイド薬[2]
  • ★鼻閉には鼻噴霧用ステロイド薬が中心的役割:くしゃみ・鼻汁・鼻閉の3主徴すべてに有効で、局所作用中心のため全身性副作用は限定的とされる。鼻閉優位の症例でも抗ヒスタミン薬単剤にとどめず、初期から併用を検討する(小児用フルナーゼは添付文書上「低出生体重児、新生児、乳児又は5歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない」(=公式な年齢下限の明記ではなくデータなしの扱い)とされ、実務上は5歳以上を対象に1日2回で用いる、ナゾネックスは年齢で噴霧回数が異なる、エリザスは小児適応が確立していない、など品目ごとの年齢設定は最新添付文書で確認)[5]
  • ★抗ヒスタミン薬は眠気の少ない薬剤を選択:小児では中枢移行の大きい薬剤ほど覚醒機能・集中力低下のリスクが上がるため、第2世代(第3世代含む)の中でも眠気の少ない薬剤を優先する。学童は学業・集中力への影響を特に考慮する。低年齢から使える製剤の例:フェキソフェナジンDS・レボセチリジンシロップ(生後6か月から使用可能な製剤あり)、ロラタジンDS(3歳から)。年齢区分ごとの用量帯は各社添付文書に定められた一般値であり、個別の処方量はその都度添付文書・院内マニュアルで確認する
  • 抗ロイコトリエン薬:鼻閉型に有効性。小児での処方時は剤形とアレルギー性鼻炎への適応の有無を要確認 — プランルカストは小児用ドライシロップ製剤があり気管支喘息・アレルギー性鼻炎の両方に適応があるが、モンテルカストの小児用製剤(チュアブル錠・細粒)は気管支喘息のみが適応でアレルギー性鼻炎には適応がない点に注意(適応外処方を避ける)
  • 第二選択・無効時:
  • 上記の併用療法でも改善が乏しい重症・最重症例:必要に応じて点鼻用血管収縮薬を短期間(GL上は目安2週間程度)追加、症状が特に強い例では経口ステロイド薬を短期間(GL上は目安1週間程度)に限定して追加する。小児ではとりわけ短期限定を厳守する[2]
  • 保存療法に抵抗する例:手術適応の検討を含め耳鼻咽喉科へ紹介[2]
  • 重症スギ花粉症で、鼻噴霧用ステロイド薬+ケミカルメディエーター受容体拮抗薬でもコントロール不良な鼻症状が1週間以上持続する12歳以上:抗IgE抗体(オマリズマブ)が最適使用推進ガイドラインの要件下で選択肢となりうる。要件の骨子は①12歳以上、②スギ花粉特異的IgEがクラス3以上(FEIA法3.5UA/mL以上またはCLEIA法13.5ルミカウント以上)、③投与量は体重(20〜150kgの範囲)と投与前血清総IgE濃度(30〜1,500IU/mLの範囲)から換算表で決定、の3点(2019年12月に季節性アレルギー性鼻炎への適応が追加)[17][19]。これはサブスペシャリティ領域の高度治療のため、適応判断・最終的な投与量決定は専門施設・最新のガイドライン原文で確認のうえ委ねる
  • 舌下免疫療法(SLIT)の適応評価:スギ花粉症=シダキュア(5歳以上)[3]、ダニ通年性アレルギー性鼻炎=ミティキュア(5歳以上)[4][10]。原因抗原の確定診断(特異的IgE等)が前提。開始時期はスギ花粉の非飛散期(一般に6月頃〜12月頃、飛散期の新規導入は避ける)に設定する。初回投与は院内で実施し、投与後少なくとも30分は院内でアナフィラキシー等の即時型反応に対応できる体制下で経過観察する。★禁忌:シダキュア・ミティキュアいずれも添付文書上、本剤投与によりショックを起こしたことのある患者、および重症の気管支喘息患者を禁忌としている(正確な文言は品目によりわずかに異なる。喘息発作誘発リスク)[3][4]。§2の通り小児ARはしばしば気管支喘息を合併するため、SLIT導入前には必ず現在の喘息コントロール状態を確認し、重症・コントロール不良の気管支喘息児には導入を見合わせる。GLのエビデンス:スギ花粉SLITは15か月投与後に中止しても続く2〜3シーズンは有意な症状改善が持続し、ダニ単独感作例へのSLITを3〜5年施行すると7〜8年間有効との報告があり、GLは効果持続を期待した継続実施を弱く推奨している(GL2024 CQ8)[2][19]。(対象RCTの症例数「5〜64歳1042例」は一次資料未到達のため[要確認]のまま残す)
  • やってはいけない/非推奨:
  • 第一世代抗ヒスタミン薬(ペリアクチン・ポララミン等)の乳幼児への使用:中枢移行が大きく眠気・学業への影響が大きいうえ、乳幼児での使用に伴う痙攣誘発リスク上昇が報告されており原則使用しない[15]
  • 点鼻用血管収縮薬の連用:GL上も短期間(重症例で目安2週間程度)に限定すべきとされ、漫然とした長期処方は薬剤性鼻炎(リバウンド性鼻閉)を招く[2][14]
  • 経口ステロイド薬の安易な・長期の使用:GLでも「症状が特に強い症例で目安1週間程度」に限定した位置づけであり、小児での漫然とした反復・長期投与は避ける[2]
  • モンテルカストの小児用製剤(チュアブル錠・細粒)をアレルギー性鼻炎の適応でそのまま処方すること(小児用製剤は気管支喘息のみが適応)[9]
  • 原因抗原の確定診断なしでのSLIT導入(原因抗原確定は必須の前提)[2]

6再診・帰宅指導・保護者説明

  • 再受診すべきサイン(保護者に伝える):
  • 発熱・顔面痛/頭痛・持続する膿性鼻汁(副鼻腔炎合併の可能性)
  • 頻回の鼻出血、嗅覚が急に落ちた(治療抵抗性の重症化・合併症のサイン)
  • いびきの増悪・呼吸が止まって見える・日中の強い眠気(睡眠時無呼吸の疑い)
  • SLIT開始後、口の中の強い腫れ・かゆみが続く、息苦しさ・全身のじんましん・ぐったりする(アナフィラキシーの疑い)→ただちに受診/救急要請
  • 通常の初期治療(抗ヒスタミン薬±鼻噴霧ステロイド)を2〜4週間続けても症状の改善が乏しい
  • 経過の見通し・登園/登校の目安:
  • アレルギー性鼻炎自体に感染性はなく、症状のみを理由とした登園・登校制限は不要(発熱や感染症の合併がある場合は別途判断)
  • 花粉症は花粉飛散開始前からの初期治療でピーク時の症状を軽減できる可能性があり、花粉飛散予測情報と合わせて開始時期を保護者と共有する
  • SLITは効果発現まで数か月〜1年程度を要し、有効性を期待するには複数年(ダニで3〜5年が目安)の継続が前提であることを事前に説明し、自己判断での早期中断のデメリットを共有する[2]
  • 紹介・入院の閾値(GL「専門医へ紹介すべきタイミングやポイント」に準拠)[2]:
  • 保存的治療(第一選択の併用療法)に抵抗性
  • 強い鼻閉、嗅覚障害
  • 頻回の鼻出血、持続する膿性鼻汁
  • 頬部痛・頭痛(副鼻腔炎合併疑い)
  • 睡眠時無呼吸(いびき・無呼吸+アデノイド/扁桃肥大所見)
  • 一側性・血性・悪臭を伴う鼻漏(異物・腫瘍の除外)
  • SLIT導入の適応判断、重症スギ花粉症での抗IgE抗体適応検討

7出典(日本のGL優先、URL+版年)

8臨床医が迷う場面

2026-10-27追記。海外指針の評価の考え方は参考とし、国内承認用量・既存の院内方針と区別する。

9抗ヒスタミン薬を飲んでも鼻閉が残る。増量する?

まず鼻閉優位か、内服できているかを確認する。鼻閉では鼻噴霧用ステロイドを含む病型に応じた治療を検討し、内服薬だけを増量しない。片側性、膿性鼻汁・痛み、強いいびきや無呼吸は他疾患も評価する。初回処方時に次回の症状評価を決め、無効薬を漫然と継続しない。

出典:日本アレルギー学会誌:鼻アレルギー診療ガイドライン2024解説 / PMDA:ザイザルシロップ0.05% 添付文書(2025年8月改訂)

10ザイザルは7歳から1日1回にまとめてよい?

国内の小児用法では7歳以上15歳未満は1回2.5mgを朝食後・就寝前の1日2回。成人の1日1回や最大10mg/日を小児へ流用しない。眠気がある、飲み忘れが多い、効果不十分なら処方全体を見直す。腎障害の小児は腎クリアランスと体重で個別調整し、成人用の腎機能別表を機械的に使わない。

出典:PMDA:ザイザルシロップ0.05% 添付文書(2025年8月改訂)

11点鼻ステロイドを使って鼻血が出る。続ける?

噴霧の仕方と鼻粘膜を確認する。鼻中隔潰瘍があれば患部が治癒するまで休薬し、鼻手術・外傷後も治癒前には投与しない。反復出血では継続の可否を診察で判断する。大量出血はその場で対応し、頻回の鼻出血は耳鼻科評価へつなぐ。ナゾネックスは数か月以上使う際の鼻中隔潰瘍などに注意が必要。漫然と噴霧回数を増やさず、長期使用では成長と他のステロイド使用も確認する。

出典:PMDA:ナゾネックス点鼻液 添付文書 / 日本アレルギー学会誌:鼻アレルギー診療ガイドライン2024解説

12花粉症が落ち着いたらいつ減らす?

花粉への曝露が続く間は症状の再燃も見て判断する。ナゾネックスは好発期直前から抗原接触がなくなるまでが治療の目安で、通年性では改善が持続すれば減量を検討する。全員を同じ月に中止せず、原因抗原と生活環境を確認する。再燃時の再開方法を決め、点鼻血管収縮薬で置き換えて連用しない。

出典:PMDA:ナゾネックス点鼻液 添付文書 / 日本アレルギー学会誌:鼻アレルギー診療ガイドライン2024解説

13スギ舌下免疫療法を希望。今日から始める?

原因抗原を検査で確認し、重症喘息などの禁忌を確認する。シダキュアは花粉飛散期には新規開始しない。十分な経験と緊急対応体制のある処方医のもとで初回投与後30分以上観察する。通常の対症薬と違う治療であり、実施体制のない外来では紹介して導入する。

出典:PMDA:シダキュア舌下錠 添付文書

14舌下免疫療法中に風邪や喘息発作。自己判断で続ける?

喘息発作中、喘息症状が強い時、急性感染症・体調不良時は服用可否を処方医に確認する。息苦しさ、全身じんましん、強い口腔・咽頭腫脹は服用を中止して緊急評価する。シダキュアは服用前と服用後2時間の激しい運動・入浴等を避ける。初回の花粉期を終えて効果がなければ、継続を慎重に判断する。

出典:PMDA:シダキュア舌下錠 添付文書

一般教育・院内オペ補助。個別診断・治療の代わりにはなりません。β版・逐条レビュー継続中。

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