甲状腺(機能亢進・低下)

甲状腺(機能亢進・低下)

内分泌・代謝・血液β版・逐条レビュー継続中

2026-09-13更新
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施設プロファイル: 二次救急/内分泌専門医の当直対応は要確認

30秒要約

  • 亢進(バセドウ病)と低下(先天性・橋本病)は病態が正反対だが、当直で問われることは同じ。「専門医につなぐタイミングを見極める」こと。抗甲状腺薬の開始・調整は当院で行わない。
  • 抗甲状腺薬を飲んでいる子が発熱したら、まず無顆粒球症を疑う無顆粒球症が生じたら直ちに服薬を中止し、緊急で血算を取る。
  • 甲状腺クリーゼは頻脈・発熱・意識障害の組み合わせで疑う。まれだが生命の危機に直面した緊急治療を要する病態であり、持てない
  • 新生児の症状ははっきりしない症状は新生児期には、はっきりわかりません。頼りになるのは新生児マススクリーニングの結果。
  • バセドウ病はびまん性甲状腺腫大(首の甲状腺がびまん性に腫れて大きくなること)、頻脈(脈が速くなること)、眼球突出(眼が出てくること)を3大徴候とする自己免疫性疾患男女比は約1:7で、女児に多く発症

レッドフラグ → 次の一手

所見があったときにどれだけ急ぐかと、家族に何を伝えるかの対応表。3列目の文言は家族説明ページに同じ言葉で載っているので、画面を見せながら渡せる。

緊急度所見その場で次にやること時間の勝負
119甲状腺疾患の既往+中枢神経症状(不穏、せん妄、精神異常、傾眠、けいれん、昏睡JCS 1以上またはGCS 14以下)+頻脈・発熱甲状腺クリーゼを疑う。冷却・輸液でバイタルを支えながら持てない。集中治療できる施設へ即時
119抗甲状腺薬(メルカゾール等)内服中の発熱+咽頭痛・口内炎無顆粒球症を疑い緊急で血算。著明な好中球減少があれば感染対策のうえ持てない即時
119頻脈 (130回/分以上)発熱 (38ºC以上)心不全症状や消化器症状などが複数そろう甲状腺クリーゼの疑い例・確実例の基準を満たすか確認。満たせば搬送準備即時
緊急高度な甲状腺腫大で気道が圧迫される(吸気性喘鳴・嗄声の急な増悪)気道評価を最優先。持てない可能性が高い即時
緊急新生児で元気がない,体重が増えない,かすれた声,手足が冷たい,むくみなどが複数該当先天性甲状腺機能低下症を疑う。新生児マススクリーニングの結果を確認当日
緊急頻脈・体重減少・手指振戦・発汗増加+甲状腺腫(クリーゼ基準までは満たさない)バセドウ病の新規疑い。持てない(小児内分泌専門医へ)当日
当日眼球突出のみ、頻脈なし甲状腺機能亢進症に伴う眼症状の可能性。眼科・小児内分泌へ紹介数日
当日甲状腺腫大のみ(機能が正常と判明済み)慢性甲状腺炎(橋本病)などの可能性。外来でフォロー数日
当日新生児マススクリーニングで「要精査」通知を受けている指定医療機関での精密検査を受診するよう案内当日〜数日

鑑別:よくあるもの

疾患特徴当院の扱い
バセドウ病甲状腺機能亢進症を認める疾患の70〜80%を占めています。頻脈・体重減少・手指振戦・発汗増加、びまん性甲状腺腫、眼球突出。小児における好発年齢は思春期以降ですが、幼児例も認められます。15歳未満の発症は約5%です血液検査で疑いをつけ、抗甲状腺薬の開始は行わず小児内分泌専門医へ紹介
慢性甲状腺炎(橋本病)原発性甲状腺機能低下症の原因疾患として最も多い慢性甲状腺炎(橋本病)のうち、甲状腺機能低下症となるのは約1割である機能正常なら外来フォロー、機能低下があれば専門医へ
無痛性甲状腺炎無痛性の破壊性甲状腺炎による甲状腺中毒症慢性甲状腺炎(橋本病)や寛解バセドウ病の経過中に発症する回復期に甲状腺機能低下症になることが多く、少数は永続性の甲状腺機能低下症になる専門医でTRAb陰性等の鑑別を行う
亜急性甲状腺炎有痛性の甲状腺腫大、上気道感染症状が先行することが多い、赤沈・CRP高値対症療法のうえ専門医へ紹介
先天性甲状腺機能低下症(マススクリーニング陽性)発生頻度は3000-5000人にひとり程度症状は 新生児期には、はっきりわかりません新生児マススクリーニングの結果を確認し、指定医療機関の精密検査へ案内

鑑別:見逃してはいけないもの

病態見分け次の一手
甲状腺クリーゼ甲状腺中毒症の存在 (遊離T3および遊離T4の少なくともいずれか一方が高値)頻脈 (130回/分以上)発熱 (38ºC以上)・中枢神経症状・心不全症状・消化器症状の組み合わせ持てない。集中治療できる施設へ
無顆粒球症(抗甲状腺薬の副作用)抗甲状腺薬の副作用としては、5%に皮疹、0.1〜0.2%に白血球の減少や無顆粒球症が生じることがあります。これらの副作用は服用開始から3か月以内に発現することが多く、発熱・咽頭痛で気づかれる緊急血算。著明な好中球減少なら持てない
中枢性甲状腺機能低下症甲状腺自体でなく下垂体・視床下部が原因。中枢性甲状腺機能低下症をマススクリーニングの対象としているのは、一部の自治体に限られています元気がない等の症状があれば見逃さず専門医へ
気道を圧迫する高度な甲状腺腫急速な増大、吸気性喘鳴、嗄声の急な増悪気道評価を最優先。持てない

治療ワークフロー(当院でやること)

当院の仕事は「クリーゼと無顆粒球症を除外して、専門医につなぐ」。

時間やること
0分バイタル(心拍数・体温・意識レベル)。頻脈・発熱・意識障害がそろえば甲状腺クリーゼを疑って動く
0〜5分内服薬を確認(抗甲状腺薬・甲状腺ホルモン薬の有無、いつから飲んでいるか、自己中断していないか)
5分抗甲状腺薬内服中の発熱は無顆粒球症を最優先で除外。緊急で血算(好中球数)
5〜10分甲状腺の触診(びまん性腫大か、圧痛の有無、結節はないか)、眼所見(眼球突出・複視)を見る
10〜20分可能ならFT3・FT4・TSHを採血。当院での測定可否・結果までの時間は下の医師確認事項
20分心電図で頻脈・不整脈を確認
判断中枢神経症状+他の症状項目1つ以上、または中枢神経症状以外の症状項目3つ以上(確実例)を満たすか? → 満たせば持てない。冷却・輸液で支えながら搬送
満たさない場合症状の程度に応じた対症療法(解熱等)は専門医と相談のうえ行う。当院で抗甲状腺薬を新規開始・増減しない
新生児マススクリーニングの結果を確認。「要精査」または未実施・結果不明なら精密検査ができる医療機関を案内

所見の取り方

所見取り方所見があったら次にどうする
甲状腺頸部前面を触診。びまん性に腫れているか、結節はないか、圧痛はあるかびまん性・無痛はバセドウ病/橋本病、有痛は亜急性甲状腺炎を考える
眼球突出の有無、眼瞼の腫れ、複視眼球突出があればバセドウ病を疑う
脈拍・体温頻脈の程度(130回/分以上か)、発熱 (38ºC以上)の有無クリーゼ診断基準の必須項目・症状項目にあたる
意識レベル不穏、せん妄、精神異常、傾眠、けいれん、昏睡がないかあればクリーゼの中枢神経症状として扱う
新生児の身体所見かすれた声、出べそ(臍ヘルニア)、舌がぼってり大きい小泉門(後頭部の骨の隙き間)が大きい、皮膚の乾燥、黄疸の遷延複数該当すれば先天性甲状腺機能低下症を疑う

検査

検査目的
血算(好中球数)抗甲状腺薬内服中の発熱では無顆粒球症の除外を最優先にする
FT3・FT4・TSH機能亢進・低下の確認。当院での測定可否・結果までの時間は要確認
TRAb/TPOAb・TgAbバセドウ病(TRAb)と橋本病(TPOAb・TgAb)の鑑別。専門医判断となることが多い
心電図頻脈・不整脈の確認
甲状腺超音波・膝(大腿骨遠位端骨核)のX線(新生児)先天性甲状腺機能低下症の精密検査。指定医療機関で行われることが多い

問診チェック

  • 甲状腺疾患の診断歴・内服薬(抗甲状腺薬・甲状腺ホルモン薬)の有無と、自己中断していないか
  • 体重変化・身長の伸び・学力や落ち着きの変化(学力低下、身長の伸びの促進、落ち着きのなさは小児バセドウ病のヒント)
  • 新生児:出生時の新生児マススクリーニングの結果、母親の甲状腺疾患・抗甲状腺剤の内服歴、昆布などのヨード過剰摂取・イソジン消毒歴
  • クリーゼの誘因になりうる出来事(感染症、外傷、手術、抜歯、強いストレスなど)
  • 家族歴(自己免疫性甲状腺疾患)

送る/持つ(当院=二次救急・内分泌専門医不在)

状態当院の扱い
甲状腺クリーゼ(確実例・疑い例)持てない。集中治療できる施設へ
無顆粒球症疑い(好中球著減)持てない。感染対策のうえ搬送
バセドウ病の新規疑い・コントロール不良抗甲状腺薬の開始・調整は当院で行わない。小児内分泌専門医へ紹介
先天性甲状腺機能低下症疑い(マススクリーニング陽性・要精査)精密検査は指定医療機関で行われる。当院は結果確認と案内が中心
気道を圧迫する高度な甲状腺腫持てない
甲状腺腫大のみで機能正常・症状なし当院でフォロー可。外来紹介

エスカレーション(施設オーバーレイで上書き)

  • 要確認:小児内分泌専門医への紹介先(夜間・休日の体制)
  • 要確認:FT3・FT4・TSH・TRAb・TPOAb/TgAbの当直での測定可否と結果までの時間
  • 確定(2026-09-14)当直帯に好中球数は出せない(白血球総数のみ)。無顆粒球症を夜に確定も否定もできない前提で、疑ったときの手順(薬剤中止・隔離・感染対策・相談先)を決めておきたい
  • 要確認:新生児マススクリーニングで要精査となった場合の紹介先(指定医療機関)
  • 要確認:甲状腺クリーゼ疑い時の集中治療対応可否・搬送先
  • 要確認:甲状腺クリーゼの診断基準(頻脈130回/分以上・発熱38℃以上など)は成人向けに作られたものであり、小児(とくに乳幼児は基礎心拍数が高い)への適用は本シートで一次資料を確認していない
  • 要確認:中枢性甲状腺機能低下症は新生児マススクリーニングの対象が一部の自治体に限られる。当院の所在地域が対象かどうか

家族に渡す一文

「甲状腺は、のどぼとけの下にあって、体の代謝を調節するホルモンを作る臓器です。今日は、このホルモンが多すぎないか、少なすぎないかを確認するために診察をしています。抗甲状腺薬(メルカゾールなど)を飲んでいるお子さんが熱を出したときは、まれですがお薬の副作用で白血球が減ることがあるため、まず血液検査で確認します。赤ちゃんの場合、甲状腺のはたらきが生まれつき弱くても、赤ちゃんのうちは症状がはっきりしないことがほとんどです。生まれたときの新生児マススクリーニングの結果を確認し、詳しい検査が必要であれば、それができる病院をご案内します。」

医師確認事項(要・岡本判断)

  • 要確認:本シートは日本甲状腺学会「甲状腺疾患診断ガイドライン2024」(成人向けのコンセンサスガイドライン)、日本小児内分泌学会の一般向け解説ページ、国立成育医療研究センター(原資料:広島大学病院小児科)のマススクリーニング説明資料、日本マススクリーニング学会の一般向け資料、日本甲状腺学会・日本内分泌学会「甲状腺クリーゼ診療ガイドライン2017 Digest版」を一次資料としている。小児に特化した診断ガイドラインではない
  • 要確認:甲状腺クリーゼの診断基準(頻脈130回/分以上・発熱38℃以上・中枢神経症状など)は成人を対象に作られたもので、小児での妥当性・年齢別の心拍数閾値は一次資料に記載がなく、本シートでは確認していない。疑ったら数値基準を厳密に適用せず専門医に相談する。
  • 要確認:レッドフラグ表のlevel(119/urgent/today)の割り付けは本シートの実務上の判断であり、一次資料がそのまま緊急度を定義しているわけではない。
  • 要確認:無顆粒球症を疑ったときの具体的対応(隔離の要否、G-CSFの適応、再開の可否など)は一次資料に手技・用量の記載がなく、本シートでは扱っていない。院内のプロトコル・血液内科と相談する。
  • 要確認:甲状腺クリーゼの誘因(服薬中断・感染症・外傷・手術など)は一次資料に記載があるが、本シートの問診チェックへの反映は要約であり逐語ではない。
  • 要確認:甲状腺超音波・膝X線などの精密検査を当院で開始するか、指定医療機関に直接紹介するかは施設の体制による。
  • 本シートは意図的に薬剤名と用量を書いていない。抗甲状腺薬・βブロッカー・ステロイドなどの選択と用量は院内採用・小児内分泌専門医の判断による。

出典

  • 日本甲状腺学会.甲状腺疾患診断ガイドライン2024https://www.japanthyroid.jp/doctor/guideline/japanese.html (2026-09-13閲覧、httpからhttpsへリダイレクト)。「バセドウ病は、TSH(thyroid stimulating hormone, thyrotropin)受容体に対する刺激型の自己抗体(TRAb:thyrotropin receptor antibody)の発現により、甲状腺ホルモンの産生と分泌が亢進する自己免疫性甲状腺機能亢進症である」「小児では学力低下、身長促進、落ち着きの無さなどを認めることが多い」「甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの産生と分泌が低下し、血中甲状腺ホルモン濃度が減少する病態である」「小児では成長障害や甲状腺腫を認める」「永続性CHが多いが、⼀過性CHも存在する。いずれにおいても、甲状腺機能低下状態の場合、治療が最優先される」「サブクリニカルCHを定義する⼀定の合意は得られていない。特に、新⽣児期にはその後甲状腺機能低下が急速に顕在化することもあるので、サブクリニカルCHと定義することは困難である」(原文サイトのHTMLは「⼀」「⽣」の一部をCJK部首補助(Kangxi radical)の異体字コードポイントで表記しており、上の引用もその表記のまま転記している)「慢性甲状腺炎(橋本病)は、自己免疫性甲状腺炎である」「原発性甲状腺機能低下症の原因疾患として最も多い」「慢性甲状腺炎(橋本病)のうち、甲状腺機能低下症となるのは約1割である」「甲状腺リンパ腫はまれな疾患であるが、ほとんどの場合慢性リンパ球性甲状腺炎(橋本病)を背景として発生する」「無痛性甲状腺炎は、無痛性の破壊性甲状腺炎による甲状腺中毒症である」「慢性甲状腺炎(橋本病)や寛解バセドウ病の経過中に発症する」「回復期に甲状腺機能低下症になることが多く、少数は永続性の甲状腺機能低下症になる」「出産後数ヶ月でしばしば発症する」「通常は約3ヶ月以内に甲状腺中毒症は自然に改善する」。
  • 日本小児内分泌学会.バセドウ病(Graves病)https://jspe.umin.jp/public/basedow.html (2026-09-13閲覧)。「びまん性甲状腺腫大(首の甲状腺がびまん性に腫れて大きくなること)、頻脈(脈が速くなること)、眼球突出(眼が出てくること)を3大徴候とする自己免疫性疾患であり、甲状腺機能亢進症を認める疾患の70〜80%を占めています」「小児における好発年齢は思春期以降ですが、幼児例も認められます。15歳未満の発症は約5%です。男女比は約1:7で、女児に多く発症します」「特に小児では学力低下、身長の伸びの促進、落ち着きのなさなども認められます」「抗甲状腺薬の副作用としては、5%に皮疹、0.1〜0.2%に白血球の減少や無顆粒球症が生じることがあります。これらの副作用は服用開始から3か月以内に発現することが多く、無顆粒球症が生じたら直ちに服薬を中止し、他の治療法(外科治療など)に切りかえる必要があります」「放射性ヨードを服用することにより、甲状腺組織を破壊し、甲状腺の細胞の数を減らす治療。原則的に18歳以下では行われていない」「治療開始後、甲状腺機能が改善してくるまでは自宅での安静が必要であり、長時間の入浴も避けます。学校に通う場合でも体育や部活は休みとし、過労やストレスは避ける必要があります」。
  • 日本小児内分泌学会.先天性甲状腺機能低下症https://jspe.umin.jp/public/senten.html (2026-09-13閲覧)。「生まれつき甲状腺のはたらきが弱く甲状腺ホルモンが不足する疾患です。発生頻度は3000-5000人にひとり程度と推定されています」「出生後の早期には、元気がない・哺乳不良・体重増加がよくない・黄疸の遷延・便秘・手足がつめたい・泣き声がかすれているなどの症状が現れることがあります。長期的には身体の成長や知的な発達が遅れてしまうことが問題となります」「現在日本ではこの疾患について新生児マススクリーニング検査がおこなわれており、これらの症状があきらかになる前に発見されてしまうことがほとんどです。しかしながら新生児マススクリーニング検査で発見できないケースもまれにあります」「とくに出生後数か月以内は、甲状腺ホルモンは知的発達に重要と考えられていますので甲状腺ホルモンの不足がうたがわれる状況にあれば治療を開始するのが適切であると考えられています」。
  • 国立成育医療研究センター研究所マススクリーニング研究室(原資料:広島大学病院小児科HP).新生児マススクリーニング検査で陽性となった赤ちゃんのご家族の方へのご説明「先天性甲状腺機能低下症(クレチン症)」についてhttps://www.ncchd.go.jp/scholar/research/section/screening/NBSinfo_CH_NCCHD.pdf (2026-09-13閲覧)。「症状は 新生児期には、はっきりわかりません」「元気がない,体重が増えない,かすれた声,手足が冷たい,むくみ,皮膚がカサカサ,黄疸が長引く,出べそが目立つ,舌がぼってり大きい,小泉門(後頭部の骨の隙き間)が大きい,など」「疑わしい場合はとにかく障碍を残さぬよう、まずは内服治療を開始します」「「疑わしきは治療する」方針が一般的です」。
  • 一般社団法人日本マススクリーニング学会.新生児マススクリーニングについて(先天性代謝異常症等検査)これから検査を受ける方へhttps://www.jsms.gr.jp/download/JSNS_NBS_info20231219.pdf (2026-09-13閲覧)。「中枢性甲状腺機能低下症をマススクリーニングの対象としているのは、一部の自治体に限られています」。
  • 日本甲状腺学会・日本内分泌学会「甲状腺クリーゼの診療ガイドライン作成と全国疫学調査」委員会.甲状腺クリーゼ診療ガイドライン2017 Digest版https://www.japanthyroid.jp/doctor/img/thyroid_storm_or_crisis.pdf (2026-09-13閲覧)。「甲状腺クリーゼ (Thyrotoxic storm or crisis) とは、甲状腺中毒症の原因となる未治療ないしコントロール不良の甲状腺基礎疾患が存在し、これに何らかの強いストレスが加わった時に、甲状腺ホルモン作用過剰に対する生体の代償機構の破綻により複数臓器が機能不全に陥った結果、生命の危機に直面した緊急治療を要する病態をいう」「甲状腺中毒症の存在 (遊離T3および遊離T4の少なくともいずれか一方が高値)」「中枢神経症状(不穏、せん妄、精神異常、傾眠、けいれん、昏睡」(原文はこのあと改行をはさんで「(JCS) 1以上またはGlasgow Coma Scale (GCS) 14以下)」とJCS・GCSの基準まで続く。改行をまたぐため逐語引用は2つに分けて確認した)「発熱 (38ºC以上)」「頻脈 (130回/分以上)(心房細動では心拍数で評価する)」「心不全症状 (肺水腫、肺野の50%以上の湿性ラ音、心原性ショックなど重度な症状」(原文はこのあと改行をはさんで「NYHA分類 4度またはKillip クラスIII以上)」と続く)「消化器症状 (嘔気・嘔吐、下痢、黄疸 [血中総ビリルビン値>3 mg/dL])」。確実例の基準は「中枢神経症状+他の症状項目1つ以上」または「中枢神経症状以外の症状項目3つ以上」を満たすこと。本ガイドラインは成人を対象に作成されたもので、小児での妥当性検証の記載はない。

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