急性小脳失調・歩行異常
神経・発達・こころβ版・逐条レビュー継続中
2026-09-13更新
β版用量は適用前に一次資料と院内採用を確認。このβ版について
施設プロファイル: 二次救急/脳外科・小児神経の常駐なし/当直帯にCT・MRI・エコーは使えない(2026-09-14 確認)。腰椎穿刺はできる。
30秒要約
- 突然歩けなくなった・ふらつくようになった子どもを診たら、最初にやることは腱反射と眼球運動の確認。腱反射が保たれていれば小脳性の失調を考え、低下・消失していればギラン・バレー症候群やミラー・フィッシャー症候群を最優先で疑う。ここが最初の分岐点。
- 次に意識レベル。意識障害・けいれん・強い頭痛や嘔吐を伴う失調は、ただの良性の失調とは考えない。ADEM・脳腫瘍・中毒を考えて動く。
- 先行感染を聞く。水痘は一次資料で裏づけが取れた先行感染の一つで、脳炎では小脳炎が多く、小脳失調をきたすことがあるが予後は良好である(他のウイルスとの頻度比較は未確認)。
- 眼球が勝手にぐるぐる不規則に動く(オプソクローヌス)+手足のぴくつき(ミオクローヌス)があれば、神経芽腫の検索が必要なサイン。
- 上記のいずれもなく、意識清明・腱反射正常・進行していなければ、当院で経過観察しつつ悪化時の受診基準を渡して帰宅させてよい。
レッドフラグ → 次の一手
所見があったときにどれだけ急ぐかと、家族に何を伝えるかの対応表。3列目の文言は家族説明ページに同じ言葉で載っているので、画面を見せながら渡せる。
| 緊急度 | 所見 | その場で次にやること | 時間の勝負 |
|---|---|---|---|
| 119 | 意識障害・けいれんを伴う失調 | 気道・呼吸・循環を確認しながら搬送準備。ADEM・脳炎・中毒・頭蓋内圧亢進を想定して動く | 即時 |
| 119 | 頭部外傷後に出現した失調(特に後頭部の打撲) | 持てない。頭部CTが撮れる施設へ(頭部外傷) | 即時 |
| 119 | 構音障害・嚥下障害(球麻痺様)や呼吸苦を伴う | ギラン・バレー症候群/ミラー・フィッシャー症候群の重症化を疑う。呼吸筋麻痺にいたると人工呼吸管理が必要となる。ベッドサイドで吸気後にひと息で数字を1から順に声を出して数えるSBCを試す | 分単位 |
| 緊急 | 腱反射の低下・消失(一見「力は入っている」ように見えても) | フィッシャー症候群は急性の外眼筋麻痺・運動失調・腱反射消失を3徴とする。小脳失調と決めつけずギラン・バレー症候群系を疑い、持てないとして神経内科・小児神経に相談 | 当日〜数時間 |
| 緊急 | オプソクローヌス(眼球が多方向へ不規則かつ急速に動く)+ミオクローヌス | オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS)を疑う。神経芽腫の検索(腹部・胸部画像)が必要 | 当日 |
| 緊急 | 進行性・非対称性の失調、朝起きたときに強くなる頭痛・嘔吐 | 後頭蓋窩腫瘍(髄芽腫など)を疑う。持てない、MRI相談へ | 当日 |
| 緊急 | 内服歴・薬剤へのアクセスがある(抗ヒスタミン薬・抗てんかん薬・アルコールなど) | 中毒を疑う。中毒110番へ相談(急性中毒) | 当日 |
| 当日 | 水痘や胃腸炎・上気道炎のあとに、突然の歩行のふらつきだけが出現。意識清明、腱反射正常、進行していない | 急性小脳失調症として当院で経過観察可能 | 数日で改善を確認 |
鑑別:よくあるもの
| 病態 | 特徴 | 当院の扱い |
|---|---|---|
| 感染後急性小脳失調症 | 先行するウイルス感染のあと、突然の体幹・四肢の失調で発症。意識は清明。国立成育医療研究センターの研究計画公開文書では対象を急性発症(7日以内)の小脳失調症状と定義している | 他のレッドフラグがなければ当院で経過観察 |
| 水痘後小脳失調 | 本シートで一次資料の裏づけが取れた先行感染。脳炎では小脳炎が多く、小脳失調をきたすことがあるが予後は良好である(水痘) | 経過観察。水痘そのものの急性期対応は別途行う |
| その他のウイルス感染後(インフルエンザ・EBウイルス・マイコプラズマなど) | 水痘ほど典型的に語られないが、同様に先行感染後の失調として起こりうる | 経過観察。ただし本シートでは水痘以外の個別ウイルスと失調の関連は一次資料を確認していない(下の医師確認事項) |
鑑別:見逃してはいけないもの
| 病態 | 見分け | 当院の扱い |
|---|---|---|
| 急性散在性脳脊髄炎(ADEM) | ADEMでは複数の病変が同時多発的に生じ,髄膜刺激徴候(頭痛,悪心,嘔吐,発熱など),意識障害,痙攣などの脳炎様症状や,行動異常,片麻痺や失語などをきたしやすい。水痘・帯状疱疹ウイルスもADEMの先行感染として報告されている。治療はステロイドパルス治療が第一選択 | 持てない。MRI・専門科へ |
| ギラン・バレー症候群/ミラー・フィッシャー症候群 | フィッシャー症候群(Fisher syndrome:FS)は急性の外眼筋麻痺・運動失調・腱反射消失を3徴とする免疫介在性ニューロパチーである。FSのほぼ全例は複視(外眼筋麻痺)か,ふらつき(運動失調)で発症する。運動失調そのものが小脳性か末梢性かは診察だけでは区別しにくいことがある | 腱反射消失を見たら小脳失調症の一言で片づけない。持てない |
| オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(OMS)+神経芽腫 | 眼球が多方向に不規則かつ速く動く(オプソクローヌス)+四肢のミオクローヌス+体幹失調。神経芽腫では腫瘍に対する免疫反応に起因するOMA(オプソミオクローヌス)が報告されている。神経芽腫は9割が5歳までに発症し、半数が1歳半までに、約1/3強が1歳までに発症するため、乳幼児では検索の閾値を下げる | 腹部・胸部の画像で神経芽腫を検索。持てない |
| 後頭蓋窩腫瘍(髄芽腫など) | 進行性・非対称性の失調。頭蓋内圧亢進症状(頭痛・嘔吐が朝起きたときに強くなる、水頭症をきたすと急激な頭痛や意識障害)を伴うことがある。髄芽腫は小脳の細胞から発生する、高悪性度の腫瘍で、子どもが発症する高悪性度の脳腫瘍の中で、最も多くみられる腫瘍 | 持てない。MRI相談へ |
| 頭部外傷(後頭蓋窩出血・小脳挫傷) | 外傷歴を必ず聞く。年齢に見合わない説明のつかない外傷は虐待の可能性も考える(頭部外傷) | 持てない |
| 中毒(抗ヒスタミン薬・抗てんかん薬・アルコールなど) | 内服歴・家庭内でアクセス可能な薬剤を聞く。眼振・傾眠・構音障害を伴うことがある | 中毒110番へ相談(急性中毒)。持てない可能性 |
| 細菌性髄膜炎・小脳膿瘍 | 発熱・項部硬直・意識障害を伴う(細菌性髄膜炎) | 持てない |
治療ワークフロー(当院でやること)
| 時間 | やること |
|---|---|
| 0分 | バイタル・意識レベル。実際に座らせて体幹の安定を見る、歩かせてみる |
| 0〜5分 | 腱反射を必ず取る(低下・消失ならGBS/ミラー・フィッシャー症候群を最優先で疑う)。眼球運動(眼振・複視・オプソクローヌスの有無)。指鼻試験・踵膝試験で四肢の運動失調を見る |
| 5〜10分 | 問診:先行感染(特に水痘の既往)・ワクチン接種歴・頭部外傷歴・内服歴・発症様式(突然か進行性か)・発熱の有無 |
| 10〜15分 | 構音障害・呼吸苦など球麻痺様所見があれば、ベッドサイドで吸気後にひと息で数字を1から順に声を出して数えるSBCを試す |
| 15〜30分 | 血算・生化・血糖。中毒を疑えば中毒110番に相談。当直帯に頭部CT/MRIは撮れないので、画像適応があると判断した時点が搬送の判断になる |
| 判断 | 意識障害・腱反射消失・進行性/非対称性の失調・頭蓋内圧亢進所見・外傷歴・中毒歴のいずれかがあれば持てない。いずれもなければ良性の急性小脳失調症として経過観察 |
| 経過観察を選ぶ場合 | 家族に悪化時の受診基準を渡す。翌日以降の外来フォローを設定する |
所見の取り方
| 所見 | 取り方 | あったら次にどうする |
|---|---|---|
| 意識レベル | 呼びかけへの反応、普段との違い | 低下があればADEM・脳症・中毒を疑い持てない |
| 腱反射 | 膝蓋腱・アキレス腱反射。GBSでは通常低下ないしは消失する(98%)が,病初期には正常のこともある | 低下・消失ならGBS/ミラー・フィッシャー症候群 |
| 眼球運動 | 眼振・複視・外眼筋の動き・オプソクローヌス(多方向へ不規則かつ急速に動く眼球運動) | 外眼筋麻痺→ミラー・フィッシャー症候群、オプソクローヌス→OMS |
| 体幹失調 | 支えなしで座れるか・立てるか | 座位保持困難は重症度の指標になる |
| 歩行 | 継ぎ足歩行・開脚歩行の有無、ふらつく方向に一貫性があるか | 広基性歩行は小脳性を示唆 |
| 四肢の運動失調 | 指鼻試験・踵膝試験・企図振戦 | 左右差があれば占拠性病変(腫瘍・出血)を疑う |
| 構音・嚥下 | ろれつが回っているか、むせがないか | 球麻痺様ならGBS/ミラー・フィッシャー症候群の重症化を疑い気道・呼吸を優先 |
| 頭囲・大泉門(乳児) | 拡大・膨隆の有無 | 水頭症・頭蓋内圧亢進を疑う |
問診チェック
- 発症は突然か、数日かけて進行性か
- 先行感染:いつ、何を(水痘は本シートで裏づけが取れている先行感染)
- ワクチン接種歴(直近1〜2ヶ月)
- 頭部外傷の有無
- 内服歴・家庭内で子どもがアクセスできる薬剤(抗ヒスタミン薬・抗てんかん薬・アルコールなど)
- 随伴症状:発熱、頭痛(朝に強いか)、嘔吐、けいれん、行動や性格の変化
- 症状の変動:良くなっているか、悪くなっているか
- 他院からの紹介の有無・既に行われた検査
送る/持つ(当院=二次救急・小児神経の常駐なし)
| 状態 | 当院の扱い |
|---|---|
| 意識障害・けいれんを伴う失調 | 持てない |
| 腱反射消失(GBS/ミラー・フィッシャー症候群疑い) | 持てない |
| オプソクローヌス・ミオクローヌス(OMS疑い) | 持てない。神経芽腫の検索は専門施設で継続 |
| 進行性・非対称性の失調、頭蓋内圧亢進所見 | 持てない |
| 頭部外傷を契機とする失調 | 持てない |
| 中毒を疑う内服歴 | 中毒110番に相談のうえ判断。持てない可能性が高い |
| 水痘や胃腸炎など先行感染のあと、突然の歩行失調だけが出現。意識清明、腱反射正常、進行なし | 当院で経過観察可 |
エスカレーション(施設オーバーレイで上書き)
家族に渡す一文
「急に歩き方がおかしくなった原因の多くは、かぜや水ぼうそうなどのウイルスの感染のあとに、小脳の働きが一時的に乱れるもので、多くは自然に良くなっていきます。ただし、意識がぼんやりする、頭を強く痛がる、手足に力が入らない、目が勝手にぐるぐる動く、といった様子があれば、それは別の病気のサインかもしれませんので、そのときはすぐに受診してください。今日は、そうした心配な所見が今のところないことを確認したうえでお返ししています。明日以降も歩き方や様子の変化を見ていてください。」
医師確認事項(要・岡本判断)
- 要確認:急性小脳失調症そのものの一般的な疫学(好発年齢・頻度・小児の運動失調全体に占める割合)は、本シートでは一次資料を確認できていない。国立成育医療研究センターの後ろ向きコホート研究に関する研究対象者向け情報公開文書(研究倫理上の開示文書であり、診療ガイドラインではない)から「急性発症(7日以内)」という定義と、同院が収集している症状・検査項目のみを引用している。
- 要確認:水痘以外の先行感染(インフルエンザ・EBウイルス・マイコプラズマ・胃腸炎など)と急性小脳失調症の関連は、本シートで一次資料を確認していない。水痘についてのみ、国立健康危機管理研究機構(JIHS)の解説ページで裏づけを取った。
- 要確認:中毒(抗ヒスタミン薬・抗てんかん薬・アルコールなど)による失調の具体的な症状・機序は、本シートで一次資料を確認していない。鑑別の名前を挙げるにとどめている。本シートは意図的に薬剤名を挙げても用量には触れていない。
- 要確認:頭部外傷後の後頭蓋窩出血・小脳挫傷の所見の詳細は、本シートで一次資料を確認していない。頭部外傷のシートと内容を整合させる必要がある。
- 要確認:前庭系疾患(良性発作性めまいなど)を鑑別に含めるかどうかは本シートで検討したが、一次資料を確認できず本文からは外した。
- 要確認:オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群における神経芽腫の合併頻度(海外の解説では50〜80%という数字が見られるが、本シートでは日本語の一次資料でこの数値を確認できていない)。本シートで裏づけを取れたのは、単一症例報告(脳と発達2020年)と、小児慢性特定疾病情報センターの神経芽腫解説ページで「OMA」という関連の記載があることまでである。
- 要確認:細菌性髄膜炎・小脳膿瘍の行を鑑別表に入れたが、本シートでは細菌性髄膜炎シート側の一次資料に委ねており、本シート独自の裏づけはない。
- 要確認:当院で頭部MRI・髄液検査・腹部画像検索をどこまで行い、どこから搬送するかの運用ルール。
- 要確認:GBS/ミラー・フィッシャー症候群の急性期治療は当院では行わないという前提でよいか(免疫グロブリン・血漿浄化療法の適応判断は本シートでは触れていない)。
出典
- 国立成育医療研究センター.研究対象者への情報公開文書「研究名:急性発症の小脳失調症状を呈する小児の予後因子を検討するための後ろ向きコホート研究」.https://www.ncchd.go.jp/center/information/epidemiology/pdf/hp2024-091.pdf (PDF、2026-09-13閲覧)。「急性発症(7 日以内)の小脳失調症状で救急外来を受診した患者さんを対象に、経過の分析を行います。どのような患者さんには発症早期からの精査が必要で、どのような患者さんが急性小脳失調として経過をみることが出来るのかを調べるために、各患者さんにおける症状の特徴などを調査します」「受診時の症状(発熱、けいれん、頭痛、嘔気・嘔吐、体幹失調、手指振戦、構音障害、精神症状など)」「年齢、性別、初回受診日、最終受診日、初期診断、最終診断、入院の有無、CT 所見、髄液所見、MRI 所見、脳 SPECT 所見、治療(ステロイドパルス、血漿交換、免疫グロブリンなどの投与歴)」。※これは倫理審査に伴う研究対象者向けの情報公開文書であり、診療ガイドラインではない。
- 国立健康危機管理研究機構(JIHS).感染症情報提供サイト「水痘(詳細版)」.https://id-info.jihs.go.jp/infectious-diseases/varicella/detail/index.html (2026-09-13閲覧)。「合併症として、皮膚の二次性細菌感染、脱水、肺炎、中枢神経合併症などがある。水痘に合併する肺炎は通常ウイルス性であるが、細菌性のこともある。中枢神経合併症としては無菌性髄膜炎から脳炎まで種々ありうる。脳炎では小脳炎が多く、小脳失調をきたすことがあるが予後は良好である。より広範な脳炎は稀で1万例に2.7程度であるが、成人に多く見られる」。
- 日本神経学会(監修).「多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドライン2023」第1章「急性散在性脳脊髄炎(ADEM)」.https://www.neurology-jp.org/files/images/20230317_01_01.pdf (PDF、2026-09-13閲覧)。「ADEM は代表的な中枢神経系の脱髄疾患の1つであり,病態機序は不明である.主に小児の脳,脊髄,視神経に同時多発的な脱髄性病変を認める」「日本では人口10万人当たり0.4~1.0人の割合で発症すると考えられている.2004~2007年にかけて実施された全国疫学調査では,本邦のADEM罹患率は0.8人/10万人と推定された.男女差はなく,大半が10歳以下の小児で,平均発症年齢は6~7歳とする報告もある」「ADEMでは複数の病変が同時多発的に生じ,髄膜刺激徴候(頭痛,悪心,嘔吐,発熱など),意識障害,痙攣などの脳炎様症状や,行動異常,片麻痺や失語などをきたしやすい」「感染後ADEMはインフルエンザウイルス,麻疹ウイルス,風疹ウイルス,水痘・帯状疱疹ウイルス,EBウイルス,アデノウイルス,単純ヘルペスウイルス,サイトメガロウイルス,SARS-CoV-2などのウイルスが原因として報告されている」。第3章QA1-01「いずれの疾患もステロイドパルス治療が第一選択である」(対象はMS,NMOSD,MOGAD,ADEM)。
- 日本神経学会(監修).「ギラン・バレー症候群,フィッシャー症候群診療ガイドライン2024」.https://www.neurology-jp.org/guidelinem/pdf/gbs_2024_01.pdf (PDF、2026-09-13閲覧)。「ギラン・バレー症候群の主な症状は筋力低下である.症状は左右対称性に出現し,重度の場合は四肢麻痺となり,呼吸筋麻痺に進展すると人工呼吸管理が必要となる」「腱反射は通常低下ないしは消失する(98%)が,病初期には正常のこともある」「フィッシャー症候群(Fisher syndrome:FS)は急性の外眼筋麻痺・運動失調・腱反射消失を3徴とする免疫介在性ニューロパチーである」「FSのほぼ全例は複視(外眼筋麻痺)か,ふらつき(運動失調)で発症する」「運動失調は臨床的に小脳性か深部感覚障害性かを判断することが困難である」(Fisherの原記載として)「ベッドサイドで行える検査として,吸気後にひと息で数字を1から順に声を出して数えるsingle breath count(SBC)検査がある.SBCは努力性肺活量と相関があり,20未満の場合は人工呼吸管理の予測因子となることが報告されている」「小児ギラン・バレー症候群に対しては,血漿浄化療法,経静脈的免疫グロブリン療法ともに同等の有効性があり,重症例には推奨される治療法である」「小児(1〜14歳)GBSの年間発症率は10万人対0.19人,男女比1.29:1.0,平均年齢は7.5歳であった」。
- 塩田惠,森雅人.「Rituximabが著効したオプソクローヌス・ミオクローヌス症候群の1例」.脳と発達(日本小児神経学会誌)2020;52:45-46.https://www.jstage.jst.go.jp/article/ojjscn/52/1/52_45/_pdf/-char/ja (PDF、2026-09-13閲覧)。「オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群(opsoclonus myoclonus syndrome;OMS)は稀な疾患であり,神経細胞に対する抗体を介した免疫学的機序が想定されている.合併症として神経芽腫があり,その検索は重要である」。症例の身体所見として「眼球は多方向へ不規則かつ急速に動くオプソクローヌスを認め」「座位保持困難,企図振戦あり,四肢にミオクローヌスあり」。※単一症例報告であり、一般的な合併頻度の統計ではない。
- 小児慢性特定疾病情報センター.「神経芽腫」概要.https://www.shouman.jp/disease/details/01_05_027/ (2026-09-13閲覧)。「神経芽腫は神経堤(neural crest)由来の交感神経系の組織である副腎髄質や交感神経幹から発生し、カテコラミンやその代謝産物を産生する。このため、腫瘍マーカーとして尿中バニリルマンデル酸(VMA)/ホモバニリン酸(HVA)がしばしば高値を示す」「9割が5歳までに発症し、半数が1歳半までに、約1/3強が1歳までに発症する」「また、腫瘍に対する免疫反応に起因するOMA(オプソミオクローヌス)や椎間孔から脊柱管内に進展したダンベル型神経芽腫による脊髄圧迫症状として下肢麻痺や膀胱直腸障害が出現することもある」。
- 国立がん研究センター.がん情報サービス「脳腫瘍〈小児〉」.https://ganjoho.jp/public/cancer/brain_tumor/print.html (2026-09-13閲覧、更新・確認日2022年06月30日)。「髄芽腫...小脳の細胞から発生する、高悪性度の腫瘍です。大人では少なく、患者さんの多くが20歳未満で発症します。子どもが発症する高悪性度の脳腫瘍の中で、最も多くみられる腫瘍です」「脳腫瘍の症状には、大きく分けて、「頭蓋内圧亢進症状」と「局所症状(巣症状)」があり」「人間の頭蓋内圧はいつも一定ではなく、睡眠中にやや高くなることから、朝起きたときに症状が強くなることがあります。また、腫瘍が大きくなると、脳脊髄液の流れが悪くなり、脳室(脳の中の空洞)が拡大する水頭症を発症して急激な頭痛や意識障害を起こすことがあり、緊急に治療が必要になります」「幼い子どもでは、頭囲(頭の周囲の長さ)が大きくなる、嘔吐する、機嫌が悪くなる、あまり動かなくなるといった症状がみられる」。
同じ場面のシート
こどもの頭痛神経・発達・こころチック・トゥレット症神経・発達・こころ顔面神経麻痺神経・発達・こころ起立性調節障害神経・発達・こころ失神・一過性の意識消失神経・発達・こころ初発の無熱性けいれん・てんかんの入口神経・発達・こころ睡眠の問題神経・発達・こころ赤ちゃん・こどもの発達神経・発達・こころ発達の検査(スクリーニング)神経・発達・こころ不登校・こころのSOS神経・発達・こころ