AMPL KIDS HEALTH GUIDE
AMPL for kids

起立性調節障害

「怠け」ではない、体の症状として受け止める

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これは何?

立ち上がったときに血圧・心拍の調整がうまくいかない

  • 体が横になった状態から立ち上がったときに、血圧や心拍を調整するしくみ(自律神経)がうまく働かず、立ちくらみやだるさなどの症状が出る病気。
  • 小学校高学年から中学生ごろ、体が急速に大きくなる時期に多くみられる。体の成長のスピードに自律神経の発達が追いつかないことが背景にあると考えられている。
  • 決して珍しい病気ではなく、程度の差はあれ、この年代のお子さんに広くみられる体の変化のひとつ。感染症ではないため、うつることはない。
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代表的な症状

午前中に強く、午後から楽になる傾向

  • 立ちくらみ・めまい、朝なかなか起きられず午前中調子が悪い、動悸や息切れ、顔色が悪い、頭痛、腹痛、倦怠感、乗り物酔いしやすい等。
  • 症状は午前中に強く出て、午後から夕方にかけて楽になる傾向がある。
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経過の見通し

数か月で楽になるお子さんが多い

  • 生活の工夫を続けることで、数か月ほどで楽になっていくお子さんが多い。
  • 症状が強く学校を長く休んでいる場合は、回復までにもう少し時間がかかることもあるが、あわてず治療を続けることで、高校卒業をむかえるころにはおよそ9割のお子さんが日常生活に支障のない状態まで回復するとされる。
  • 「症状消失」ではなく「体調に見合った活動ができること」を目標に治療を続ける。
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検査について

問診・新起立試験・心の面も

  • 問診・診察:症状のチェックリストをもとに、貧血や甲状腺の病気、不整脈など、ほかの病気が隠れていないかをあわせて確認する。
  • 新起立試験:午前中の診察で、しばらく横になって休んだあと、立ち上がったときの血圧・心拍の変化を測定する。反応のしかたによっていくつかのタイプに分けられる。
  • 心の面の評価:ODと診断されるお子さんの多くは、学校生活のストレスなど心理的な要因もかかわっている。体の面と心の面の両方をあわせて診ていくのが基本的な考え方。
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おうちでのケア ①

立ち上がり方・水分・塩分

  • 立ち上がり方:急に立ち上がらず、30秒くらいかけてゆっくり立つ。いったん頭を下げてから起き上がると楽なことがある。
  • 水分・塩分:水分は1日1.5〜2Lを目安にこまめにとる。塩分はふだんの食事より少し多め(1日あたり小さじ半分=食塩3g程度を目安に追加)を心がける。持病で水分・塩分制限がある場合は、量を必ず主治医に確認する。
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おうちでのケア ②

体を動かす・生活リズム

  • 体を動かす:毎日30分ほどの歩行など、軽い運動を続ける。つらいからと寝てばかりになると、かえって体力が落ち、症状が長引きやすくなる。
  • 生活リズム:睡眠のリズムを整えることは大切だが、無理強いはせず、お子さんのペースに合わせて少しずつ調整する。
  • 弾性ストッキングなど、下半身に血液がたまりにくくする工夫をすすめることもある。
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お薬について

生活の工夫のあと、診察で判断

  • 生活の工夫だけでは十分に改善しない場合、体質や症状の程度に応じてお薬を検討することがある。
  • お薬を使うかどうか、どのお薬をどれくらい使うかはその都度医師が判断する。
  • 喘息(ぜんそく)の診断歴・治療中の方は必ずお伝えください。脈が速いタイプの症状に使うお薬の中には、喘息のあるお子さんには向かないものがあり、選び方が変わる。
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大切な注意

「怠け」ではない、登校も段階的に

  • ODの症状は「怠け」「甘え」ではない。体の中の血圧・心拍の調整がうまくいっていない、れっきとした体の症状。この誤解自体がお子さんを追い詰めてしまうことがある。
  • 登園・登校について、「これができたら登校可」という一律の基準はない。無理に一気に全日登校を目指すのではなく、遅刻・保健室登校・時間を短縮しての登校など、体調に見合った形で段階的に戻していくことを学校とも相談しながら進める。
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受診サイン ①

失神・激しい頭痛・けいれん

すぐに相談・受診

  • 意識を失って倒れた(失神した)、そのときに頭を打った
  • 胸の痛みや動悸を伴う失神、運動している最中の失神
  • これまでに経験したことがないような激しい頭痛、だんだん強くなる頭痛、吐き気やしびれ・力の入りにくさを伴う頭痛
  • 失神の前後にけいれんのような体の動きがあった、意識がなかなか戻らない
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受診サイン ②

体重・心の状態

すぐに相談・受診

  • 原因のわからない体重の減少、食欲不振が続いている
  • 体重や体型を強く気にして食事を制限している
  • 元気がない状態や、気分の落ち込みが強い状態が続いている
  • 「死にたい」という言葉が出る、自分の体を傷つけるような行動がある
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受診サイン ③

発熱・体の変化・家族歴

すぐに相談・受診

  • 発熱・関節の痛み・体のあちこちのリンパ節の腫れ・発疹が続いている
  • 動悸・発汗の多さ・便通の変化・首まわりの腫れなど、いつもと違う体の変化が続いている
  • ご家族に不整脈や、原因のわからない突然死の既往がある場合は、事前に医師に伝える
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よくあるご質問 ①

病気かどうか・経過・学校

Q. 本当に病気なのですか?「気の持ちよう」ではないのでしょうか。

ODは、自律神経が血圧・心拍をうまく調整できていない、体に実際に起きている状態です。「気の持ちよう」で片付けず、まずは体の状態として受け止めていただくことが、お子さんの安心にもつながります。

Q. どれくらいで良くなりますか?

症状の程度によって経過はさまざまですが、生活の工夫を続けることで、数か月ほどで楽になっていくお子さんが多くいます。高校卒業をむかえるころにはおよそ9割のお子さんが日常生活に支障のない状態まで回復するといわれています。

Q. 学校はどうしたらいいですか?

無理にいつも通りの登校を最初のゴールにする必要はありません。遅刻や保健室登校、時間を短縮しての登校など、体調に合わせた形を学校の先生とも相談しながら少しずつ広げていくのがおすすめです。

Q. 検査は痛いですか?

新起立試験は、横になって休んだあとに立ち上がり、血圧計と心電図モニターで変化をみるだけの検査で、痛みはありません。血液検査を行う場合は採血の際にチクッとした痛みがあります。

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よくあるご質問 ②

うつり方・お薬・将来

Q. きょうだいにうつりますか?

ODは感染症ではないので、きょうだいや周りのお友だちにうつることはありません。ただし、体質として似た症状が出やすいご家庭はあります。

Q. お薬は必ず必要ですか?

まずは生活の工夫を基本とし、それだけで十分改善しないときにお薬を検討します。お薬を使うかどうかは、症状の強さやこれまでの経過をみながら診察で判断します。

Q. ぜんそくがあります。治療に影響しますか?

影響することがあります。脈が速いタイプの症状にはぜんそくのあるお子さんに向かないお薬もあるため、喘息の診断歴や治療中であることを診察時に必ず教えてください。

Q. 大人になれば自然に治りますか?

体の成長とともに自律神経の働きが安定してくると、症状が落ち着いていくお子さんが多くみられます。ただし「そのうち治るから」と何もせずに様子をみるのではなく、生活の工夫や必要に応じた治療を続けることが、回復への近道です。

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気になることは、
遠慮なく主治医に。

この資料は一般的な説明です。お子さんごとに判断は変わります。