AIIKU PEDIATRICS

肘内障(うでを動かさない)について

手を引っ張られたあとに、腕を動かさなくなったとき

愛育病院 小児科

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これは何?

肘の靱帯が、 ちょっとしたはずみでずれる状態

  • 肘の関節をおさえる「輪状靱帯」という帯状の組織が、本来の位置から少しずれてしまう状態。骨折ではない
  • 手を強く引っ張られたとき、腕を持たれたまま転んだとき、袖に腕を通そうとしたときなど、日常のちょっとした場面で起こる
  • 1歳〜就学前ごろのお子さんに多く、2〜3歳ごろが最も多い年齢。輪状靱帯がしっかりしてくる7歳を過ぎるとほとんどみられなくなる
  • 起きた直後は肘を軽く曲げたまま腕を下げ、まったく動かそうとしなくなる。痛がって泣くこともあるが、腫れや変色はふつうみられない
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診察の流れ・整復

医師が優しく腕を動かして、 位置を戻します

  • 問診・診察で、いつ・どのように動かさなくなったか、腫れ・変形・皮下出血がないかを確認する
  • 典型的な症状であれば、レントゲンを撮らずにそのまま整復(元の位置に戻す処置)を行うことがほとんど。麻酔や鎮静も基本的に不要
  • 医師が腕を優しく持ち、決まった向きに動かして靱帯の位置を戻す。処置自体は数秒で終わる
  • 腫れ・変形がある、原因がはっきりしない、通常と違う経過があるといった場合は、骨折など他の可能性を確認するためレントゲンを撮ることがある
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整復後の様子・見通し

うまく戻れば、 30分以内に腕を使い始めます

  • 整復がうまくいくと、多くのお子さんは30分以内に自分から腕を使い始める。この日はいつもより腕をかばう様子が少し残ることもあるが、心配しすぎなくて大丈夫
  • まれに1回の処置ではうまく戻らないことがある。その場合は方法を変えてもう一度試したり、詳しい検査に進んだりすることがある
  • お薬は診察で決めます:肘内障そのものの治療にお薬を使うことは基本的にない。処置のあと痛みが少し残る場合、必要に応じて痛み止めを検討することがあるが、使うかどうか・どのくらいかはそのつど診察で判断する
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おうちでのケアと予防

活動制限は不要。 持ち上げ方に気をつけて予防を

  • 処置後は特別な安静や腕を固定する必要は基本的にない。いつも通り抱っこや遊びをして問題ない
  • 登園・登校の制限も不要
  • 幼児期には繰り返すことがあるが、輪状靱帯の発達に伴い成長とともに発症しなくなる(目安として6〜7歳以降は稀)
  • 繰り返し防止: 手首をつかんで急に引っ張り上げない、遊びや着替えのときに腕を強くひねらない。持ち上げるときは脇の下や体を支えるようにする
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受診サイン

こんなときは、 すぐ受診してください

EMERGENCY

今すぐ119番・救急車

  • 腕や手の指先が青白い・紫っぽくなっている、急に冷たくなった、しびれている、指の動きがいつもと違う
URGENT CARE

すぐに相談・受診

  • 腕にはっきりした腫れ・変形がある
  • 処置のあと30分〜数時間たっても腕を使わない、挙げない、痛がる様子が続く
  • 熱があるとき、または2日ほどたっても腕を動かさない状態が続くとき(肘内障とは別の原因も考えて確認します)
  • 短期間のうちに同じことを何度も繰り返すとき
  • 生後6か月に満たない、または7歳を過ぎてから初めて起きたとき
  • いつ・どのように起きたのか、はっきりした原因がわからないとき
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よくあるご質問

心配になりやすいこと

Q. 処置は痛いですか?麻酔は必要ですか? → 医師が腕を優しく決まった向きに動かして靱帯の位置を戻す。処置自体は数秒で終わり、多くの場合、麻酔や鎮静は必要ない。処置の瞬間に一瞬痛がることはあるが、うまくいけばすぐに落ち着く

Q. レントゲンは必ず撮るのですか? → 典型的な症状であれば、レントゲンを撮らずにそのまま処置を行うことがほとんど。腫れ・変形がある、原因がはっきりしない、通常と違う経過があるといった場合は、骨折などほかの可能性を確認するためレントゲンをおすすめすることがある

Q. 一度で治らないこともありますか? → まれに、1回の処置ではうまく戻らないことがある。その場合は方法を変えてもう一度試したり、レントゲンなどの検査、整形外科での診察に進んだりすることがある

Q. また起きますか?予防できますか? → 幼児期には繰り返すことがあるが、輪状靱帯が発達してくる7歳前後にはほとんど起こらなくなる。手首をつかんで急に強く引っ張らない、持ち上げるときは脇の下や体を支えるようにすることが予防につながる

Q. 何科を受診すればいいですか? → まずは小児科・救急外来の受診で大丈夫。必要に応じて整形外科とも連携して診療する

Q. 短期間に何度も起きているのですが、大丈夫でしょうか? → 短期間に繰り返す場合は、念のため詳しく状況を確認することがある。心配なことがあれば、遠慮なくご相談ください

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気になることは、 遠慮なく主治医に。

この資料は一般的な説明です。お子さんごとに判断は変わります。