AIIKU PEDIATRICS

くり返す嘔吐(自家中毒)について

あわてず、おうちでできる対応

愛育病院 小児科

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これは何?

発作と発作のあいだは、すっかり元気に過ごせます

  • 自家中毒(アセトン血性嘔吐症)は「周期性嘔吐症」とも呼ばれ、2〜10歳ごろに多い、くり返す嘔吐の発作
  • 体のエネルギー源であるブドウ糖が一時的に不足すると、体は脂肪を分解してエネルギーを作ろうとする。このときできる「ケトン体」が増えることで吐き気が起こると考えられている
  • 呼気が、りんごが傷んだような少し甘酸っぱいにおいになることがある
  • 発作と発作のあいだは完全に元気に過ごせるのが特徴。珍しい病気ではない
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どんな時に起きやすい?

きっかけを知っておくと、早めに気づけます

  • 心理的な興奮・ストレス: 遠足や発表会の前日など
  • 感染症・空腹: 発熱を伴うかぜ、前日の夕食抜き・炭水化物摂取不足
  • 脂っこい食事: 数日ひかえるとよい
  • 補足(faint注記): 元気がなく食欲低下→急な嘔吐開始→吐くものがなくなっても嘔吐が続く→顔色不良・ぐったり、という経過をたどることが多い。下痢を伴わないことが多いのも特徴
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おうちでのケア

少しずつ、こまめに。あせらず飲ませる

  • スプーン1杯程度のごく少量の糖分を含む水分(ジュース・OS-1などの経口補水液・砂糖水・飴など)から始める
  • 吐かなければ少しずつ量を増やす。一気に飲ませるとかえって吐きやすくなる
  • 脂っこい食事は数日ひかえる
  • 安心させて、眠れるようであればゆっくり休ませる。不安な気持ちを落ち着かせることも回復の助けになる
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受診サイン

こんなときは、すぐ受診してください

EMERGENCY

今すぐ119番・救急車

  • 意識がはっきりしない、けいれんを起こした
URGENT CARE

すぐに相談・受診

  • すぐに相談・受診: 糖分を含む水分も受け付けず嘔吐が続く
  • 半日以上ぐったりが続いている
  • 吐いたものに血が混じる、コーヒーのかすのような色をしている
  • おしっこが半日以上出ていない
  • 念のため受診・要注意: おなかが張って苦しがる、うんちやおならがまったく出ない
  • 吐いたものが緑〜黄色っぽい色に変わった
  • 呼吸が速く荒く、甘酸っぱいにおい(アセトン臭)が強くなる一方で水分も飲めていない
  • 早朝に強い頭痛がある、ふらつく、朝いつもよりぼんやりしている
  • 特記(faint注記・はじめての発作/様子が違う場合): 今回がはじめての発作で、以前からのどが異常にかわく・おしっこの量がとても多い・体重が減ってきた様子があった(糖尿病の初発症状の可能性)
  • 2歳未満、または10歳を過ぎてからはじめてこの症状が出た
  • これまでのくり返す発作と、明らかに様子や強さが違うと感じる
  • 迷ったときは「様子を見すぎない」ことも大切、という一文を添える
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見通し・自然経過

多くは、育つにつれて自然におさまっていきます

  • 体重・筋肉量が増える10歳前後になると、体重あたりに必要なブドウ糖の量が下がり、自然に発作を起こさなくなっていく傾向がある
  • くり返す嘔吐の体質は、成長とともに嘔吐ではなく頭痛(片頭痛)として現れるようになることがあるとされる。将来頭痛が出てきても過度に心配しなくてよいが、気になれば診察で相談を
  • 発作が起きやすいタイミング(行事の前日、体調不良のとき、食欲が落ちているときなど)がわかっているお子さんは、本格的に吐き始める前の「なんとなく元気がない」段階で早めに少量の糖分を与えると、発作の予防・軽症化につながることがある
  • 登園・登校の目安: 自家中毒は感染症ではないため出席停止の対象にならない。吐き気がおさまり普段どおり水分・食事がとれれば登園・登校して大丈夫
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FAQ(よくあるご質問)

心配になりやすいこと

Q. きょうだいや周りのお友だちにうつりますか? → A. 自家中毒は感染症ではないので、うつることはない。体質的にくり返しやすいお子さんはいるが、周りに気を遣う必要はない

Q. 家でジュースを飲ませても、また吐いてしまいます。 → A. 一度にたくさん飲ませると、かえって吐きやすくなる。スプーン1杯程度のごく少量から始め、少しずつ量を増やす。少量でも受け付けない状態が続くときは受診を

Q. 毎回、血液検査やレントゲンなどの検査が必要ですか? → A. 典型的なパターンをくり返しているお子さんであれば、毎回たくさんの検査は基本的に不要。尿検査と血糖測定で十分なことが多い。はじめての発作や様子が違うときは追加の検査を提案することがある

Q. いつ頃おさまりますか? → A. 個人差はあるが、多くは体が大きくなる10歳前後になると自然に発作を起こさなくなっていく

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気になることは、遠慮なく主治医に。

この資料は一般的な説明です。お子さんごとに判断は変わります。