からだの水分バランスや呼吸の状態を、血液の数字から確認するための検査です。多くの場合、いつもの採血と同じくらいの痛みで調べることができます。
血液ガス検査は、血液の中の「酸性・アルカリ性のバランス(pH)」、呼吸に関わる数値、体のすみずみへの血の巡りに関わる数値をまとめて調べる検査です。
「動脈」からの痛い採血が必ず必要というわけではありません
血液ガス検査というと動脈からの採血をイメージされる方も多いのですが、脱水や体調不良の程度(酸性・アルカリ性のバランス)を見る目的であれば、点滴の針を刺すのと同じ「静脈」からの採血で十分に評価できることが分かっています。呼吸の状態をより詳しく見たいときは、この検査の数値だけでなく、指先で測る酸素の数値(SpO2)や診察での様子とあわせて総合的に判断します。
この検査は、次のようなときによく行われます。
元気で顔色もよく、水分もしっかりとれているような軽い脱水では、必ずしもこの検査が必要というわけではありません。検査を行うかどうかは、診察での様子を見て医師が判断します。
指先の酸素の数値(SpO2)が良くても行うことがあります
特に細気管支炎などで入院して様子をみているお子さんでは、指先の酸素の数値が保たれていても、呼吸でからだが少しずつ疲れてきていることがあります。血液ガス検査は、そうした「見た目や酸素の数値だけでは気づきにくい疲れ」を早めに見つける目的でも行われます(これは、まだ規模の大きな研究で確かめられた段階ではない知見です)。生まれて間もない赤ちゃん(特に生後3か月未満・12週未満)は呼吸の状態が急に変わりやすいため、より注意深く経過をみることがあります。
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Q. 採血は痛いですか?動脈から採るのですか?
A. 多くの場合、点滴の針を刺すのと同じ静脈からの採血で十分に評価できます。動脈からの、より痛みの強い採血が必ず必要というわけではありません。
Q. 結果はどれくらいで分かりますか?
A. 院内の機械で測定するため、多くの場合数分〜十数分で結果が分かります。
Q. 一回の検査ですべて分かりますか?
A. 目安にはなりますが、特に呼吸の状態は一回の数値だけでは判断が難しいことがあります。必要に応じて何度か採血をして、良くなっているかの流れを見ることがあります。
Q. どうして糖尿病の検査もするのですか?
A. 脱水や嘔吐で受診されたお子さんの中に、まれに糖尿病(1型糖尿病)が原因のことがあります。血糖値とあわせて確認することで、見落としを防ぐことができます。「糖尿病の検査をする=糖尿病が確定している」という意味ではありません。
Q. 指先の酸素の数値(SpO2)が良ければ安心してよいですか?
A. SpO2は大切な指標ですが、それだけでは分からない「呼吸による疲れ」を血液ガス検査で確認することがあります。両方をあわせて総合的に判断しています。この点はまだ限られた研究による知見であり、SpO2が良いこと自体は良い兆候です。過度に心配しすぎず、診察での総合判断を大切にしてください。
Q. 乳酸という数値は何を見ているのですか?
A. 体のすみずみまで血液がきちんと巡っているかを見る目安です。数値が高いときは、体の巡りに何らかの負担がかかっている可能性を考えます。この数値だけで判断せず、顔色や元気さなど他の様子とあわせて評価します。
Q. 生後3か月未満の赤ちゃんで特に注意されるのはなぜですか?
A. 生後3か月未満(12週未満)の赤ちゃんは、呼吸の状態が急に変わりやすく、重症化のリスクが高いグループとされています。このため、症状が同じように見えても、より注意深く経過をみることがあります。