吐いたり下したりする胃腸炎の多くは、数日で自然によくなる病気です。おうちでの水分の摂り方と、注意して見てほしいサインをまとめました。
お子さんが吐いたり下痢をしたりするとき、そのほとんどは「ウイルス性胃腸炎」と呼ばれるものです。ノロウイルスやロタウイルスなど、おなかのかぜのようなウイルスが原因で、特別な薬でやっつけるというより、体が自分の力で治していく病気です。
心配なのはウイルスそのものより、吐いたり下したりすることで体の中の水分が減ってしまうこと(脱水)です。今日の診察では、その脱水の程度を確認しています。
脱水とは、体の中の水分や塩分が足りなくなった状態のことです。程度は軽いものから重いものまであり、次のような様子で見分けます。
赤ちゃんや小さなお子さんは体の中の水分の割合が大人より高く、また体重も軽いため、大人よりも早く脱水が進みやすい特徴があります。診察では体重の減り方も参考にしながら判断します。
上記で救急車(119番)をご案内している項目以外のサインがあるときも、様子を見続けずにご連絡・受診をお願いします。
Q. スポーツドリンクではダメですか?
A. スポーツドリンクは糖分が多く、塩分のバランスも脱水の治療向きではありません。薬局で買える経口補水液(OS-1など)のほうが体に吸収されやすく作られています。
Q. 下痢のときはミルクを薄めたほうがいいですか?
A. 薄める必要はありません。母乳もミルクも、いつも通りの濃さで続けて大丈夫です。
Q. 吐き気止めのお薬はもらえますか?
A. 吐き気止めは効果がはっきりしないことも多く、お子さんによっては注意が必要な副作用もあるお薬です。使うかどうかは診察で判断します。お薬は診察で決めます。
Q. 抗生物質(抗菌薬)は使わなくて大丈夫ですか?
A. ほとんどの胃腸炎はウイルスが原因のため、抗生物質は効きません。細菌が原因の場合でも自然に良くなることが多く、必要と判断したときだけ使用します。
Q. 保育園や学校はいつから行けますか?
A. 目安は、嘔吐・下痢が治まり、食事や水分がいつも通り摂れるようになってからです。園や学校ごとの登園・登校のルールもあわせてご確認ください。
Q. きょうだいにうつさないためにできることは?
A. 手洗い、タオルを分けること、吐いたものやおむつの後始末をていねいにすることで広がりを抑えられますが、完全に防げるわけではありません。