生後6か月〜2歳ごろのお子さんによくみられる、高い熱で始まる感染症です。熱の割に機嫌が保たれることが多く、熱が下がってから発疹が出て初めて「やっぱり突発性発疹だったね」とわかる、少し特徴的な経過をたどります。おうちでの過ごし方と、注意していただきたいサインをまとめました。
※生後3か月未満の赤ちゃんの発熱は、この資料の対象外です。突発性発疹のような経過に見えても、月齢的に別の対応が必要になりますので、必ず受診してください。
突発性発疹は、ヒトヘルペスウイルス6型・7型というウイルスの初めての感染によって起こる病気です。生後6か月〜2歳ごろ、多くは生後9〜12か月前後で経験することが多く、乳幼児期によくみられるありふれた感染症のひとつです。
ウイルス感染症のため、そのウイルスだけをやっつける特効薬はありません。抗菌薬(抗生物質)も効きませんので使いません。多くは体の力で自然に治っていく病気で、おうちでの過ごし方を整えながら、治っていくのを助けていきます。
38〜40℃ほどの高い熱が3〜4日ほど続きます。熱の高さの割に機嫌が保たれることが多いのが特徴で、この「熱の高さと元気さのギャップ」が突発性発疹らしさのひとつのサインです。
熱が下がるのに合わせて(または少し遅れて)、おなか・背中を中心に、顔や手足へ広がるうすい赤色の発疹が2〜4日ほど出て、自然に消えていきます。
診断について
突発性発疹には、熱が出ている間にはっきり確定できる検査がありません。熱が続いている間は「突発性発疹の疑い」として様子をみて、解熱後に特徴的な発疹が出て、初めて診断が確定するという少し珍しい経過をたどる病気です。血液検査などのウイルス検査は、通常の診療では必要ありません。
熱の出はじめに、乳幼児がけいれん(ひきつけ)を起こすことが比較的多い感染症のひとつでもあります。多くは数分でおさまり、心配のいらない経過をたどりますが、注意していただきたいサインは下の項目にまとめています。
まれに、せき・鼻水・目の充血を伴い、熱が続いている最中に発疹が出る場合は、はしか(麻疹)など別の病気の可能性を診察で確認します。
迷ったときほど、早めにご連絡・受診をお願いします。「様子を見ているうちに時間が経ってしまった」より、早めの相談のほうが安心です。
Q. 血液検査などしなくても大丈夫ですか?
A. はい。突発性発疹は、熱の経過と解熱後の発疹の出かたを診察で確認することで、多くの場合診断できます。血液検査などのウイルス検査は、通常の診療では必要ありません。
Q. 保育園・幼稚園はいつから行けますか?
A. 発疹が残っているかどうかではなく、熱が下がり、機嫌や食欲を含めた全身の状態が普段どおりであれば登園できるという考え方が一般的です。突発性発疹は出席停止が定められた感染症には含まれていません。最終的な基準は通っている園にご確認ください。
Q. 熱の割に元気なのはなぜですか?
A. 突発性発疹には「熱の高さの割に機嫌が保たれやすい」という特徴があります。とはいえ念のため、ぐったりしている、呼びかけへの反応が乏しいなど気になる様子があれば、我慢せずご相談ください。
Q. けいれんを起こすことはありますか?
A. 熱の出はじめに、乳幼児がけいれん(ひきつけ)を起こすことが比較的多い感染症のひとつです。多くは数分でおさまり、心配のいらない経過をたどりますが、起きたときはあわてず体を横向きに寝かせ、口に何も入れず、続いた時間を確認してください(詳しくは上の「おうちでのケア」欄)。5分以上続く場合や、おさまったあとも意識がはっきり戻らない場合は、すぐ受診してください(上の「すぐ受診してほしいサイン」をご覧ください)。繰り返すけいれんを防ぐためのお薬を使うかどうかは、お子さんのこれまでの経過によって判断が変わるため、お薬は診察で決めます。
Q. また同じ病気になりますか?
A. 突発性発疹は一度かかると免疫がつき、同じウイルスによる再発はまれとされています。ただし発熱や発疹を起こす他のウイルスもあるため、似たような症状が出た場合は診察で確認してください。
Q. 何日くらいで良くなりますか?
A. 高熱が3〜4日ほど続いたあと、解熱とともに発疹が出て、2〜4日ほどで自然に消えていくのが典型的な経過です。個人差がありますので、心配な変化があれば診察でご相談ください。