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熱性けいれんについて

熱のあるときにお子さんがけいれん(ひきつけ)を起こすと、そばで見ているご家族はとても驚くと思います。多くは数分でおさまり、あとに残るものもほとんどありません。おうちでの対応と、すぐ受診が必要なサインをまとめました。

これは何?

熱性けいれん(熱性発作)は、主に生後6か月〜5歳ごろのお子さんが、38℃以上の熱が出たときに起こす、けいれん発作のことです。手足をガクガクと動かす、白目になる、体をこわばらせる、といった様子が数分間続きます。

実はとてもよくある症状で、日本の子どもの十数人に1人ほどが一度は経験すると言われています。ほとんどの場合、発作は自然におさまり、脳や体に後遺症を残しません。ただし、まれに髄膜炎(のうの周りの感染症)やてんかんなど、別の病気が隠れていることもあるため、診察で全身の様子をていねいに確認します。

「けいれん=重い病気」ではありません。多くの熱性けいれんは、それ自体で命に関わることはなく、繰り返しても脳の発達に影響しないことが分かっています。落ち着いて対応することが何より大切です。

どんな状態かを見極めます

診察では、発作の様子から大きく3つのタイプに分けて考えます。

どのタイプでも、診察では意識の戻り方・機嫌・食欲などの全身状態を確認したうえで、必要な検査を判断します。単純型で発作後の回復が良ければ、血液検査や頭のCT・MRI、髄液検査は基本的に必要ありません。逆に、意識の回復が悪い、発作の様子に左右差があるなど気になる所見があれば、詳しい検査をおすすめすることがあります。

発作が起きたとき・そのあとの過ごし方

発作中にすること

発作中にしてはいけないこと

発作のあと

多くは数分で発作がおさまり、そのあとしばらくぼーっとした状態(もうろう状態)が続いてから、少しずついつもの様子に戻っていきます。呼びかけに反応するようになったら、無理をさせずゆっくり休ませてあげてください。

繰り返す発作を防ぐためのお薬(発熱時に使う坐薬など)を検討することもありますが、単純型の多くのお子さんには基本的に必要ありません。使うかどうか、いつ使うかはお子さんの経過によって異なるため、お薬は診察で決めます

こんなときはすぐ受診してください

迷ったときほど、早めにご連絡・受診をお願いします。「様子を見ているうちに時間が経ってしまった」より、早めの相談のほうが安心です。

よくあるご質問

Q. またけいれんを起こしますか?

A. 熱性けいれんを一度経験したお子さんのうち、およそ3人に1人が、その後の発熱時にもう一度けいれんを起こすと言われています。再発の起こりやすさはお子さんによって差があります。再発したこと自体で、命に関わることはまれです。

Q. てんかんになりやすいですか?

A. 熱性けいれんを経験したお子さんの9割以上は、その後てんかんを発症しません。「熱性けいれん=てんかんの始まり」ではありませんので、過度に心配しなくて大丈夫です。

Q. 解熱薬を使えばけいれんは防げますか?

A. 解熱薬にけいれんを予防する効果があるという医学的な根拠はありません。熱によるつらさをやわらげるために使うのは問題ありませんが、「けいれんを防ぐため」に使う必要はありません。

Q. 予防のお薬(坐薬)は必ず使いますか?

A. ほとんどのお子さん(単純型)には、発熱のたびに予防のお薬を使うことはすすめられていません。長く続く発作を繰り返す場合など、一部のお子さんにだけ検討されるお薬です。使うかどうかは、お子さんのこれまでの経過を踏まえて診察で判断します。お薬は診察で決めます。

Q. 予防接種は受けられますか?

A. 熱性けいれんの既往があっても、基本的にすべての予防接種を受けることができます。心配な点があれば、接種前に遠慮なくご相談ください。

Q. 発作を見たあと、いつ受診すればいいですか?

A. 発作中や直後に上の「すぐ受診してほしいサイン」に当てはまる場合は、迷わず救急受診・救急要請をしてください。当てはまらず、意識がしっかり戻って落ち着いている場合でも、初めての発作のときや心配なときは、その日のうちに診察を受けることをおすすめします。

この資料は一般的な説明です。お子さんごとに判断は変わります。気になることは遠慮なく主治医におたずねください。
※この情報は一般的な教育目的です。個別の診断・治療の代わりにはなりません。/AMPL