熱が出たときなどにお願いする血液検査について、何を調べているのか、結果をどう受け止めればよいのかをご説明します。
CRP(シーアールピー)、プロカルシトニン(PCT)、赤沈(せきちん・血沈とも呼ばれます)は、どれも「体の中で炎症が起きているかどうか」を血液で調べる検査です。
炎症とは、体がばい菌やウイルスと戦っているときや、どこかが傷ついているときに起こる、体の自然な反応のことです。これらの検査は「炎症マーカー」と呼ばれ、熱や体調不良の原因をさぐる手がかりの一つとして使われます。
発熱や体調不良が、菌による感染なのか、ウイルスによるものなのか、それとも別の理由なのかを考えるための手がかりになります。3つの検査には、それぞれ得意な場面があります。
| 検査 | 反応する速さ | 特徴 |
|---|---|---|
| CRP | 症状が出て6〜12時間ほどしてから上がりはじめる | 感染以外の炎症でも上がる。ウイルスの感染でも上昇することがある |
| プロカルシトニン(PCT) | CRPより少し早く反応しはじめる | 体全体に広がる細菌感染を疑うときに測ることがある特別な検査 |
| 赤沈(せきちん) | もっとゆっくり上がり、ゆっくり下がる | 長く続く炎症をみるのに向いている。今この瞬間の重さを判断する検査ではない |
大事なこと:これらの検査は、症状が出てすぐには反応しません。特にCRPは、熱が出はじめてから6〜12時間ほどは正常のままのことがあります。そのため「今回の採血が正常だったから、感染の心配はまったくない」とは言い切れません。診察での様子や熱の経過とあわせて、総合的に判断しています。
血液検査の結果が正常であっても、上に当てはまる様子があるときは、検査結果より診察を優先してください。
Q. 血液検査の結果が正常でした。もう感染の心配はないですか?
A. 血液検査(特にCRP)は、症状が出てから反応するまでに時間がかかります。受診したタイミングが早いと、感染していても検査の数値はまだ正常なことがあります。そのため、症状が続いたり悪くなったりする場合には、様子を見ながら再度受診・再検査をお願いすることがあります。
Q. CRPやPCTの数値が高いと言われました。重い病気ですか?
A. 数値の高さだけで重さを決めることはできません。ウイルスの感染でも数値が上がることがありますし、逆に感染の初期には高くならないこともあります。診察での様子や他の検査とあわせて、医師が総合的に判断します。気になる点があれば遠慮なくおたずねください。
Q. 抗生物質(抗菌薬)は使わなくていいのですか?
A. 検査の結果だけでなく、症状の経過や診察での所見をあわせて、抗菌薬が必要かどうかを判断します。ウイルスの感染には抗菌薬は効かないため、必要のないときは使いません。お薬は診察で決めます。
Q. CRP・PCT・赤沈は何が違うのですか?
A. 3つとも「炎症の程度」をみる検査ですが、反応する速さが違います。CRPは半日ほど、PCTはそれより少し早く反応しはじめ、赤沈はもっとゆっくり動きます。症状や疑う病気によって、必要な検査を選んで組み合わせています。
Q. 何度も採血するのはかわいそうです。回数を減らせませんか?
A. できるだけ回数を減らせるよう配慮していますが、炎症マーカーは時間とともに変化するため、経過を追うために複数回の採血が必要になることがあります。お子さんの負担にはできる限り配慮しますので、心配な点があればご相談ください。