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尿検査とおしっこの感染症(尿路感染症)について

検査の目的と流れがわかると、落ち着いて結果を待っていただけます。

これは何?

熱の原因を調べるために「おしっこ(尿)の検査」をお願いすることがあります。これは、膀胱や腎臓に細菌が入り込んで起きる「尿路感染症(にょうろかんせんしょう。膀胱炎や腎盂腎炎〈じんうじんえん〉とも呼ばれます)」がないかを確かめる検査です。

どんな状態?なぜ検査が必要なの?

赤ちゃんや小さいお子さんの尿路感染症は、大人と違ってお腹や排尿時の痛みなどの症状が出にくく、「熱だけ」ということがよくあります。そのため、原因のはっきりしない熱が続くときには、念のため尿を調べることがあります。

診断の考え方

尿路感染症の診断は、①熱などの症状、②尿検査での異常サイン、③正確な方法で採った尿から実際に細菌が検出されること、の3つがそろって確定します。試験紙の検査だけで白黒つけられるものではなく、培養の結果とあわせて総合的に判断します。

採尿の方法にはいくつか種類があります。おむつの上から貼る「採尿バッグ(パック)」は、体の外側に触れる時間が長くなるため、皮膚や周りの雑菌が混じりやすく、簡易的なスクリーニングには向きますが、細菌の種類を確定する培養検査には使えません。より正確に調べたいときは、細い管を使って直接おしっこを採る「カテーテル採尿」や、排尿が自分でできるお子さんでは「中間尿(出始めの尿を避けて途中から採る方法)」をお願いすることがあります。

なお、生後3か月(90日)未満の赤ちゃんの発熱では、尿路感染症の可能性だけでなく、血液の中に細菌が入っていないかなど、より広い範囲の検査をあわせて行うことがあります。とくに生後2か月(60日)くらいまでの赤ちゃんでは、血液検査に加えて脊髄液(せきずいえき。背中から少量採る検査です)の検査など、さらに念入りな検査を行うこともあります。月齢が低いほど検査が増える傾向がありますが、これは重い病気を早く見つけて安全に治療するためのものですので、心配しすぎず担当医の説明を聞いてください。必要な検査の組み合わせは、赤ちゃんの月齢や状態を見ながら担当医が判断します。

当日〜あとの過ごし方

採尿について:管を使った採尿(カテーテル)は、短時間で終わる処置です。一時的に少し違和感があるかもしれませんが、スタッフが声をかけながら行いますので安心してください。正確な診断のために必要な場合にお願いしています。

お薬を始めるタイミング:お薬(抗菌薬)を使うと原因菌が分かりにくくなってしまうため、お薬を始める前に尿を採ることが大切な順番になっています。すぐに治療が必要と判断した場合でも、先に採尿してからお薬を開始します。

治療について:発熱を伴う尿路感染症は、多くの場合お薬(抗菌薬)でしっかり治ります。治療期間はおおむね1〜2週間程度になることが多いですが、お薬は診察で決めます。症状が良くなっても、指示された分は最後まで飲みきることが大切です(途中でやめると再発しやすくなります)。

おうちでのケア

検査結果を見てから追加で行うことがある検査:初めて熱を伴う尿路感染症と診断されたお子さんには、腎臓や膀胱の形に問題がないかを確認する超音波検査(エコー)を行うのが一般的です。痛みのない検査です。造影検査(VCUG)や核医学検査(DMSA)は、エコーで気になる所見があった場合や、治療の効きが悪い場合、繰り返す場合に検討する追加の検査で、全員に行うものではありません。

こんなときはすぐ受診してください

よくあるご質問

Q. パックでの採尿だけでは診断できないのですか?

A. パック尿は簡易的なチェックにはよいのですが、雑菌が混じりやすく細菌の種類を確定する検査には向きません。詳しく調べる必要がある場合は、管を使った採尿や中間尿で改めて確認することがあります。

Q. 管を使った採尿(カテーテル)は怖くないですか?

A. 短時間で終わる処置で、スタッフが優しく声をかけながら行います。一時的な違和感はありますが、正確な診断のために必要と判断した場合にお願いしています。

Q. 熱以外に症状がないのに、なぜ尿を調べるのですか?

A. 赤ちゃんや小さいお子さんは、尿路感染症があっても「熱だけ」で他の症状が出にくいことがよくあります。原因のはっきりしない熱が続くときに尿を調べることで、見逃しを防ぐことができます。

Q. まだ小さい赤ちゃんなのですが、尿の検査だけで大丈夫ですか?

A. 月齢が低いほど、尿路感染症以外の重い感染症が隠れていないかもあわせて確認する必要があります。生後3か月(90日)未満では血液検査などを追加することがあり、とくに生後2か月(60日)くらいまでの赤ちゃんでは、脊髄液の検査を含めたさらに詳しい検査をご提案することもあります。どこまでの検査が必要かは、赤ちゃんの月齢や状態を見て担当医が判断しますので、気になる点は診察でご相談ください。

Q. 造影検査や核医学検査は必ず受けるのですか?

A. いいえ、全員が受けるわけではありません。超音波検査で異常がなく、治療の反応も順調であれば、通常はこれらの追加検査は必要ありません。異常所見がある場合や繰り返す場合に検討します。

Q. 再発予防のために、お薬をずっと飲み続けたほうがいいですか?

A. 尿路の形に大きな問題がない場合、予防のために長期間お薬を飲み続けることは、現在はあまり勧められていません。飲み続けることで、かえってお薬が効きにくい菌が増えてしまうことがあるためです。必要かどうかは検査結果を見ながら個別に判断します。

Q. 治療しても腎臓に影響が残りませんか?

A. 早めに治療を始めることで、腎臓への影響を防ぎやすくなります。多くのお子さんは適切な治療でしっかり治ります。心配な点があれば、経過をあわせて診察でご相談ください。

この資料は一般的な説明です。お子さんごとに判断は変わります。気になることは遠慮なく主治医におたずねください。
※この情報は一般的な教育目的です。個別の診断・治療の代わりにはなりません。/AMPL